1999年 9月 27日
新商品
高音質設計を徹底した “ESシリーズ”のAVアンプ、及びMDデッキ 発売
〜AVアンプには音の奥行きを体感できる「デジタルシネマサウンド」搭載〜
ミニディスクデッキ『MDS−JA555ES』(上) AVアンプ『TA−V777ES』(下)
ソニーマーケティング(社長:林誠宏、本社:東京都港区)は、ソニーの高級オーディオコンポーネント“ESシリーズ”のAVアンプ『TA−V777ES』、及びミニディスクデッキ『MDS−JA555ES』を順次発売します。
型 名 | 発売日 | 価格(税別) | 本体カラー | 当初月産 |
AVアンプ 『TA−V777ES』 | 12月 10日 | 198,000円 | ゴールド | 1,000台 |
ミニディスクデッキ 『MDS−JA555ES』 | 11月10日 | 120,000円 | ゴールド | 600台 |
『TA−V777ES』は、急速に普及しているDVDプレーヤーなどと組み合わせることで、本格的なデジタルシアターを構築することができます。ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)の映画製作で培われた音場作りのノウハウと、ソニーのデジタルオーディオ技術を結集した“デジタルシネマサウンド”として、さらに臨場感の再現に優れた音場モード「シネマスタジオEX」を搭載しました。「シネマスタジオEX」モードでは、映画館前方、スクリーンの奥にあるスピーカーの音場もあわせて再現し、より一層広がった「音の奥行き」を体感することが可能です。
また、『TA−V777ES』は、AVアンプとしての用途ばかりでなく、ピュアオーディオ用のプリメインアンプとしても十分機能を発揮するよう設計されています。たとえば、CDなどをそのままピュアオーディオとして楽しみたい場合に、DSP(デジタル・シグナル・プロセッシング)回路をすべてバイパスするとともに、DSP部への電源供給も停止する機能を搭載しました。これにより、DSP部から発生するデジタルノイズが音質に微妙な影響を与えるのを防ぐことができます。
『MDS−JA555ES』は高音質設計を徹底させた“ESシリーズ”のデッキです。信号処理能力の高いATRAC用“TYPE−R”DSPを搭載し、より原音に近い表現力豊かな音質を実現します。また、新開発の128倍fs対応のS-TACT(Synchronous Time Accuracy ConTroller) ICを採用し、24ビット可変デジタルフィルターと組み合わせて一層の低ノイズを図ります。加えて、シャーシ全体の振動を吸収するFBシャーシの厚みを強化し、構造面での完成度も高めました。
●主な特長
【『TA‐V777ES』】
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1. スクリーン前方のスピーカーの音場も再現、新デジタルシネマサウンド「シネマスタジオEX」搭載
- 好評の「デジタルシネマサウンド」をさらに発展させ、映画館前方のスクリーン奥にあるスピーカーからの奥行き感ある音を再現する「スクリーン・デプス・マッチング」機能を採用した、「シネマスタジオEX」を搭載しました。従来から搭載している、映画音楽の編集を行うSPEのミキシングスタジオの音響特性を再現する「シネマスタジオ・リバーブレーション」機能、2本のリアスピーカーだけで、複数の仮想リアスピーカーの音源を定位させる「バーチャル・マルチディメンジョン」機能に加えて、今回新たに搭載された「スクリーン・デプス・マッチング」機能により、スクリーン方向への距離感までも再現することが可能になりました。劇場のスケール感とスクリーンの距離感が整い、まさに映画製作現場で監督が聞く音を再現することができます。
- 「シネマスタジオEX」では、従来の「シネマスタジオ・モード」にある3種のSPEミキシングスタジオの音響特性を、複数のサラウンドスピーカーが作り出す音場及びスクリーン前方の音の奥行きまで加えて再現します。
(1) | シネマスタジオEX・A: |
SPE内で最も伝統あるミキシングスタジオ“Cary Grant Theater (ケリー・グラント・シアター)”の音響特性を再現。 |
(2) | シネマスタジオEX・B: |
最先端の音響設備を備えた“Kim Novak Theater (キム・ノヴァク・シアター)”の音響特性を再現。 |
(3) | シネマスタジオEX・C: |
映画のBGMなどの音楽を編集する“Scoring Studio (スコアリング・スタジオ)”の音響特性を再現。 |
- 「シネマスタジオEX」は、上記3モードのほかに、フロントスピーカー2本だけで、仮想リアスピーカーの音場を創り出す「セミ・シネマスタジオEX」モードを、SPEのミキシングスタジオに合わせて3タイプ(A、B、C)用意しました。
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2. 3DSP構成のデコード部・音場処理部
- 上記1の「デジタルシネマサウンド」の音場処理を余裕を持って行うために、ソニーが独自に開発した32ビット高性能DSPを2個搭載しました。また、ドルビーデジタル*15.1ch及びDVDビデオ規格のオプション音声フォーマットである“DTS”*2(Digital Theater Systems)をデコードするために、専用の24ビットDSPを採用しています。
- * 1 ドルビーデジタルはドルビーラボラトリーズの登録商標です。
- * 2 DTSは、デジタルシアターシステムズ社の登録商標です。
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3. デジタル入力すべて96kHz/24ビット対応
- 同軸2系統・光4系統のデジタル入力については、96kHz/24ビットの信号に対応。入力された信号は、D/Aコンバーターでダウンサンプリングすることなく、そのままのレートでオーディオ波形に変換されます。
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4. 「アナログダイレクトキー」搭載、ピュアオーディオ用としての性能も充実
- AVアンプでは通常、アナログ入力についてもDSPを使った音場処理を実現するため、内部でデジタル変換を行いますが、DSPでの処理ではデジタルノイズの発生が音質に微妙な影響を与えます。本機では、CDなどをピュアオーディオとして楽しみたいお客さまのご要望にお応えするため、DSP回路をバイパスする「アナログダイレクトキー」を搭載しました。本機能がONになっていると、アナログ入力信号は、アナログのまま、ボリュームコントローラー、パワーアンプ段へと導かれます。また、「アナログダイレクトキー」ONの直後、DSP部への電源供給が停止します。これにより、DSP部でのデジタルノイズの発生を抑え、アナログならではのピュアオーディオをお楽しみいただけます。
- 5. 表示情報量を高めたデュアルFL管
- 本体フロントパネルの表示エリアを広くとることで、一度に表示できる情報量を増やしました。「入力系の表示」「操作・モード系の表示」とエリアを分け、現在の設定状況をすばやく把握できます。
- 6. ダイナミック5アンプシステム
- 2つの大型ヒートシンクに余裕を持ってパワートランジスターをマウントし、総合775W〔155W(EIAJ 6Ω)×5ch〕の大出力を実現します。
- 7. ワンプレート・デュアルチップパワートランジスター、sfヒートシンクなど高音質デバイスを多数採用
- 8. 次世代マルチチャンネルオーディオに対応、5.1チャンネル外部入力端子装備
【『MDS−JA555ES』】
- 1. デジタルノイズを低減するS-TACT ICの精度を向上
- D/Aコンバーター回路に、新開発の128倍fs対応のS-TACT ICを採用し、従来に比べ処理を2倍に高めました。これにより、24ビットという語長で演算処理を行う可変(V.C.)デジタルフィルターの性能を最大限に引き出し繊細な音質を表現するとともに、パルスの時間軸方向に対して発生するデジタルノイズの影響を抑えることが可能です。
- 2. シャーシ全体の振動を抑えるFBシャーシの厚みを強化
- セット全体の振動を吸収するFBシャーシの厚みを1.6mmとし、振動を低減します。また、二重底板も従来の1.6mm×2から2.0mm×2のものを使うなど、構造面での完成度も高め、より重厚な音を再現します。
- 3. 録音ソースに近い音質での録音を可能にする、ATRAC用“TYPE-R”DSP搭載
- 4. デジタル録音時も−∞〜+18dBの範囲でレベル調整可能な、デジタルRECレベルコントロール搭載
- 5. MDデッキ用パソコン接続キット「PCLK-MD2」「PCLK-MD1」に対応
●主な仕様
【TA-V777ES】
実用最大出力 | 総合775W:フロント155W+155W、センター155W、リア155W+155W(いずれもEIAJ、6Ω) |
スピーカー適合 インピーダンス | 6〜16Ω |
高調波ひずみ率 (2ch. STEREO時) | フロント0.05%以下 (6Ω負荷、110W+110W出力時、20Hz〜20kHz) |
周波数特性 (2ch. STEREO時) | 10Hz〜100kHz+0.5/−2dB |
SN比 | LINE:100dB(アナログダイレクト時、150mV入力ショート) PHONO:86dB(5mV入力ショート) |
サラウンドモード数 | 27プログラム |
音声入力 | デジタル:光4系統、同軸2系統、RF1系統 アナログ:LINE9系統、5.1ch入力1系統、PHONO(MM)1系統 |
音声出力 | デジタル:光1系統 アナログ:REC OUT4系統、フロント2系統、センター1系統、リア1系統 サブウーファー2系統、2nd AUDIO OUT1系統 |
映像入出力 | 入力5系統、出力2系統、モニター出力1系統 |
S映像入出力 | 入力5系統、出力2系統、Sモニター出力1系統 |
電源: 消費電力: 外形寸法: 質量: | AC100V、 50/60Hz 345W W430×H174×D462mm 24.5kg |
【MDS-JA555ES】
D/Aコンバーター | カレントパルス |
A/Dコンバーター | 24bitΔΣ |
周波数特性 | 5〜20,000Hz±0.3dB |
ダイナミックレンジ (EIAJ) | 108dB以上 |
SN比 | 108dB以上 |
全高調波歪み率 (EIAJ) | 0.002%以下 |
ワウ・フラッター (EIAJ) | 測定限界(0.001%W・Peak)以下 |
入力端子 | 光デジタル×2、同軸デジタル×1、アナログ×1 |
出力端子 | 光デジタル×1、同軸デジタル×1、アナログ×1、ヘッドホン×1 |
電源: 消費電力: 外形寸法: 質量: | AC100V、 50/60Hz 24W W430×H126×D375.5mm 15.3kg |
※お客様からのお問い合わせ先: |
ソニー(株) お客様ご相談センター
東京:03-5448-3311 名古屋:052-232-2611 大阪:06-6539-5111 |
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