2001年 8月 20日
参考資料
“MICROMV(マイクロエムヴィ)”方式は、より小型・高画質でネットワークとの親和性の高い映像機器を実現するために開発されました。画像圧縮技術に転送レート12MbpsのMPEG2方式を採用しDVと同等の高画質を維持しながら、新規技術開発により、DV方式比約3倍の高密度記録・再生を実現しています。
【テープの記録方式】
“MICROMV”方式では画像と音声データをひとつのエリアで効率良く記録します。
信頼性を高めるためのエラー訂正データ、利便性を高めるためのサーチデータなども高密度に記録し、あらゆる面から高い完成度を実現しています。
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輝度信号記録方式 | デジタル | 音声記録方式 | MPEG1 Audio Layer2 |
水平解像度 | 約500本 | テープ幅 | 3.8mm |
サンプリング周波数 | 13.5MHz | カセットサイズ (体積) | 46×30.2×8.5mm (約12cm3) |
量子化ビット数 | 8ビット | 信号記録再生方式 | 記録/再生回転 各2ヘッド |
色信号記録方式 | デジタル (色差) | ドラム回転数 /ドラム径 | 6000rpm/21.7mm |
サンプリング周波数 | 6.75MHz | テープスピード (mm/秒) | 5.657 |
量子化ビット数 | 8ビット | トラックピッチ(μm) | 5 |
転送レート(映像) | 12Mbps | カセットメモリー | 内蔵(64kbit) |
信号圧縮方式 | MPEG2 | |
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【DV方式比約3倍の高密度記録・再生技術】
最短記録波長0.29μmを実現。これにより同じ長さのトラックに、より多くのデータの記録が可能になりました。その実現をサポートしたのが、VTR用高出力MRヘッド(Magneto-Resistive Head)の開発です。パソコンのハードディスクなどでも採用されているMRヘッドは、MR素子にセンス電流を流すことで、磁力によって素子の抵抗値が変化するのをキャッチし、短波長化で微細になった信号を高感度で読み取ることができます。
トラックピッチ5μmを実現。これにより、同じ長さのテープに、より多くのトラックを記録できる技術を開発しました。従来のVTRでは、1回のスキャンでトラックを確実に捕らえなければならなかったため、記録トラックの幅には一定以上の広さが必要でした。“MICROMV”方式では5μmのトラック幅の記録/再生を実現しています。その実現をサポートしたのがダブルスキャン方式再生です。ダブルスキャン方式ではトラックに記録された1つのデータを2回再生し、最適な再生データを選択しています。
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