生まれ育った鎌倉エリアでサーフィンを中心にしたライフスタイルを楽しみながら、波乗りをテーマにした作品を30年以上も撮り続けている、写真家の横山泰介さん。波を求めてサーフトリップに出かけ、そこにシャッターチャンスがあれば写真を撮る。そんな横山さんならではの旅の“相棒”として今回選んだのが、コンパクトデジタルカメラのソニー“RX100V”だ。本格的な撮影に使うのは今回が初めてだったというが、その使用感にどんな感想を持ったのだろう。
「まず、レンズの良さというものをものスゴく感じましたね。24mmの広角レンズで広がりのある写真が撮れるうえ、開放F値1.8と明るい大口径レンズなので、美しいボケ感を表現できるんです。しかも、マニュアル操作に切り替えれば、ファインダーを覗きながらピントを合わせる位置や範囲を意図的に調整し、思い通りの写真を撮る事もできる。レンズが24ミリ〜70ミリという、普段の一眼レフでも多用しているレンジということもあって、とても使いやすいかったですね」コンパクトカメラでは珍しい、ポップアップ式の電子ビューファイダーもお気に入りだという。
「ファインダーがあると被写体に対する集中度を高められるので、シャッターチャンスを逃さないためには大切な機能なんです。しかもこれは、ファイダーから目を離すと、本体のモニターに写真が瞬時に表示されて確認もしやすい。こうした使用感は、一眼レフと比べて遜色がないと思いますよ」
写真は横山さんが“ RX100V”で撮影した作品の一例。今回は、伊豆のサーフポイントとして知られる入田浜のビーチや、下田の港町の街並みを自然体の目線で写し取った。海辺を撮影した写真では、広角24mmの広がりのある画角が映えており、街並みや植物の写真では、暗い場所でも豊かなやシャープで自然な描写力が際立っている。電源を入れてからの立ち上がりが早く、スムーズに撮影ができたという。