皆さまが感じられたαの魅力を周りの方にお伝えいただくαアンバサダープログラム。そのスタートとなるαアンバサダーキックオフミーティングを、2015年5月30日(土)東京・港区のソニー本社で開催しました。
この日お集まりいただいたアンバサダーは約50人。いずれも写真とカメラに深い関心をお持ちの皆さまで、熱心なαファンもいらっしゃれば、αは未体験という方もいらっしゃいます。午後1時に始まったキックオフミーティング。まずプログラムの主旨をご説明いたしました。
「αアンバサダープログラムは、ソニーがアンバサダーの皆さまの力をお借りして、αの魅力を広く伝えていただこうという試みです。ソニーは商品に込めた思いや様々な技術の詳細や開発秘話をアンバサダーの皆さまにお伝えし、反対にアンバサダーの皆さまからは忌憚のないご意見やご質問を投げ掛けていただき、担当者ができる限りお答えしていきます」
ミーティングのゴールは、アンバサダーの皆さまにαについてより深く知っていただくこと。そしてユーザーの皆さまが日ごろお感じになっていることをソニーがしっかりと受け止め、商品の開発にフィードバックしていくことにあります。
αアンバサダープログラム・プレゼンテーション会場
プレゼンチャートを撮影するアンバサダー
ソニー株式会社の商品企画担当者からは、「αに込める思い」についてお話しました。
「1980年代の放送用ビデオカメラ製造に始まり、1985年のビデオカムコーダーCCD-V8の発売に伴うイメージセンサー『CCD』実用化、1996年サイバーショットDSC-F1の発売、そして2006年にはα100発売。デジタルカメラというくくりで言うと、今年はソニーにとって20年目、αの10年目というまさに節目の年にあたります。30年のカメラ作りのなかでソニーが基本姿勢としてかかげてきたのは、『それまでなかった圧倒的な基本性能や独自の価値をもったカメラを実現すること』『それを小型・コンパクトなサイズに凝縮すること』『その為にカメラの基幹部品を自前で開発し、作りたいカメラをゼロから作り上げること』です」
既存のデバイスを使って組み立てるのではなく、作りたいカメラのために部品レベルから開発するというスタイルを徹底して貫いたからこそ、α7シリーズやα6000のような、高画質と機動力を両立させたユニークなカメラを世に送り出すことができました。
これからも自社で開発する光学、デジタルのデバイスを統合的に考え、商品開発の努力を続けるという強い決意を、アンバサダーの皆さまにお伝えしました。
商品企画担当者のプレゼンテーション
アンバサダーの皆さん
後半は、「αの誇る技術力」と題し、50人が十数人ずつの3グループに分かれ、イメージセンサー、プロセッサー、レンズについてそれぞれ別室で、ローテーションしながら各グループの皆さまに技術的背景や開発秘話をお話しし、質疑応答を行うセッションを行いました。
イメージセンサー編ではまず、ソニーには最先端技術を結集したイメージセンサーを自社内製・供給できるという強みがあることを改めて強調。その上で、集光効率を飛躍的に向上させるための技術紹介、広範囲の像面位相差センサーの秘話、フルサイズ対応の5軸手ブレ補正機構の仕組みについてデモを交えてご説明いたしました。
プロセッサー編では、高度な画像処理、オートフォーカス演算、インターフェース処理などを一括集中してコントロールしているα7の画像処理エンジンBIONZXについて解説しました。画像処理ではαレンズの描写性能を余すことなく引き出すディテールリプロダクション技術、クリアなパンフォーカス撮影を可能にする回折低減処理、そして上質でクリアな高感度撮影を実現する進化したエリア分割ノイズリダクションについてご紹介。またオートフォーカス処理では、高い処理能力を前提とした動体予測演算について解説しました。
レンズ編では、AマウントとEマウントの、フランジバックやオートフォーカスの仕組みの違いや、フランジバックの短いEマウントでは広角レンズの設計がしやすいことなどを解説。そして極めて高い面制度で高画質や小型化に貢献する非球面レンズ、SEL35F14Zに新規搭載されたDDSSMを始めとするレンズ駆動技術、反射光を大幅に抑えるナノARコーティングなどをご紹介しました。
質疑応答の時間には、多数の質問や意見が飛び交い、熱気に満ち、かつ楽しい雰囲気のセッションが展開されました。
αが誇る技術力を解説(レンズ編)
暗箱を使いセンサーの高感度を実演(イメージセンサー編)
アンバサダーによる質疑応答(プロセッサー編)
ミーティングの最後には、カメラのお貸し出しのご案内を行いました。アンバサダーの皆さまには1か月間、α7(本体、キットレンズFE 28-70mm F3.5-5.6 OSS及びSonnar T*FE 55mm F1.8 ZA)またはα6000(本体、キットレンズE PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS)をお貸し出しし、その使用感を存分体験していただきます。さすがにどなたも熱心なカメラユーザー。内容物確認のために箱を空けた瞬間から、その目は真剣そのものでした。
開発秘話に対する驚きあり、なごやかな笑いありのαアンバサダーキックオフミーティングは、たっぷり3時間行なわれ午後4時に終了。
この日お集まりいただいたアンバサダーの皆さまからは、使用感のレビューや作例を、ブログ等で続々とご報告いただいています。このサイト内で記事を一覧していますので、ぜひチェックしてみてください。
アンバサダーに貸出機のご案内
使用感を確かめるアンバサダー
*1 APS-Cセンサー搭載デジタル一眼カメラとして。CIPAガイドライン準拠、内部測定方法、プリAFオフ時、ファインダー使用時。E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS 装着時。2014年2月12日時点、ソニー調べ