PHOTO by AMIY MORI |
AMIY : 絵里香さんはαで何を撮りたいですか? 若女将 : 能登の景色と・・・、やっぱり息子ですね。 AMIY : この液晶モニター使いやすいでしょ。お子さんとか撮るには最適なんです。こんな風に引き出して・・・。子どもの目線まで下げて撮ると思いも寄らないいいショットが撮れたりするんです。昔は自分が床に寝そべって撮るしかなかったショットもこうやって簡単に撮れますよ。 若女将 : すごい〜。早速、息子を撮りたいです。 AMIY : 私も息子さんの写真見せていただくのが楽しみです。子どもを一番上手に撮れるのはママなんですから。子どもはママに絶対の信頼を寄せているので、自然で無防備な顔が撮れるんですよ。あとはシャッターチャンスを見極めることに慣れること。 若女将 : どうしたら見極められるんでしょうか? AMIY : まずは子どもを観察すること。子どもはどんなに動いていても必ずピタッっと止まる瞬間があるんです。その瞬間は大抵可愛い写真になります。また慣れたら動いている時の撮影に挑戦してみてください。そのときはモードダイヤルを「スポーツ」にして撮ると、動きに対応してぶれる事が少なくなり、かなりいい感じに撮れると思います。そのときは脇を締め、カメラはしっかりホールドして子どもの動きを追う事が上手く撮れるコツですね。また子どもの表情はころころ変わるものです。とにかく沢山撮って、後で気に入ったものだけ残せばいいんです。とりあえず顔のアップは「数打てばあたる方式」が良いですよ(笑)。 若女将 : 頑張ってみます。普段仕事で保育園に預けている時間が長いので、一緒にいるときにはたくさん写真を撮りたいです。 AMIY : 楽しみですね。息子さんもママとのフォトコミュニケーションは楽しいと思いますよ。話は変わりますが、旅館の中には美術品が多いですね。まるで日本文化美術館みたい。 若女将 : そうなんです。石川県には多くの作家先生がいらっしゃるので、館内には重要無形文化財技術保有者の先生の作品も多いんですよ。 AMIY : エレベーターから見える壮大な絵も圧巻ですね。 若女将 : あの作品は加賀友禅の原久二先生のもので、9階までの吹き抜け全てに作っていただきました。他にもラウンジには輪島塗の角偉三郎先生の作品を配してありますし、あちらこちらに貴重な美術品がありますので、美術館としても館内を楽しんでいただけると思います。 AMIY : 本当ですね。海外からのお客様も多いとのことですが、たくさん日本文化に触れてもらうことができるので、日本人としては嬉しいですね。 若女将 : 母が「日本の旅館は日本文化の象徴だから」という考えなんです。最近、大女将のアイディアで純日本風の「氣」というスパもオープンしました。 AMIY : 素敵ですね〜。今日はお忙しいなか、ありがとうございました。 若女将 : こちらこそ、初めてお会いしましたのに、同じ福岡生まれと言う事もあり、お姉さんのように話しやすくて、楽しかったです。ありがとうございました。 |
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やわらかい笑顔と、板についた素敵なお辞儀で迎えてくれた若女将は、清々しい頑張り屋さんでした。 華やかに見える女将の存在は、旅館の全てを切り盛りし、ある時は華やかな看板として、ある時は一番大きな縁の下として皆を支えていかなければならない大変なポジション。そんな中で謙虚さを忘れずに、お仕事をこなしていかれる事は並大抵の事ではないと思います。これからもその伝統ある老舗旅館を背負っていく若女将は、大変なご苦労もあることと思います。しかし、選ばれし運命は、きっと「やりがいに満ちあふれた」経験をされることでしょう。「母が休まないので、私も休む事は罪に感じてしまうのです」と笑っていらっしゃった可愛い笑顔を見て、こんな方が日本文化の象徴として海外からのお客様を迎えてくれるのだなぁと頼もしく思いました。 AMIY |
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■インフォメーション 能登半島国定公園・和倉温泉「加賀屋」 |