歌と手拍子に乗った応援とゴールの大歓声──。スタジアムに渦巻く熱気と仲間との一体感はサッカー観戦の醍醐味のひとつです。興奮と熱気をサラウンドで再現するソニーの「サッカーモード」はどのようにして誕生したのでしょう。開発に携わった菊池、栗本、藤原、白石に話を聞きました。
スタジアムで白熱した試合を見ているような感覚で楽しめる「サッカーモード」。ブラジル・サンパウロの「モルンビースタジアム」の音場を高精度に測定し、ご家庭に再現します。
──「サッカーモード」はブラジル・サンパウロの「モルンビースタジアム」の音場を取り入れるなど、ブラジルと深い関わりがあります。「サッカーモード」誕生の背景と、サッカー王国ブラジルの応援のようすをお聞かせください。
菊池:ブラジルの人はサッカーが好きというイメージがありますが、それは少し違います。彼らはサッカーが大・大・大好きなんです(笑)。テレビ中継を見ながら家族や友達みんなで応援歌を歌う、叫ぶ、足を踏みならして、ゴールが決まると「ワーッ!」とすごい笑顔で喜ぶんです。彼らの生活の中にサッカーがあり、サッカーは彼らの生活の一部なんですよね。
ホームシアターシステムの開発調査の一環としてたくさんのブラジルのご家庭を訪問したんですが、そこで知ったサッカー観戦のスタイルは衝撃的でした。試合がある日は親しい人が集まり、大声でひいきのチームの応援をしながらテレビを見るんです。こんなに騒いでご近所迷惑じゃないの?と思うほどでしたが、ご近所さんも同じようにサッカーを見ているんですね。しかもお隣さんが対戦相手のファン、というお宅では、ゴールが決まったら窓を開けて「ざまあみろ!」って隣家に向かって叫んだりするくらい熱くて(笑)。
栗本:日本にも熱狂的なファンの方はたくさんいらっしゃいますが、それでも多くの方はオン/オフを切り替えて、試合の結果を仕事や生活にあまり引きずらないですよね。ブラジルは違いました。24時間365日、常にオンなんです。
白石:お気に入りのチームのイメージカラーが赤だから、試合の日は赤いものしか食べないとか、負けると翌日は機嫌が悪くて、ひと言も口も聞いてくれないとか(笑)。
──それほどサッカーに熱狂的なのであれば、テレビ中継を見るよりもみんなスタジアムに行きたがるんじゃないんですか?
菊池:もちろんスタジアムでの観戦も人気なのですが、所得層によっては毎試合チケットを購入して観戦するのはなかなか難しいという事情があります。またスタジアムだと観客が熱くなりすぎていて、子どもを連れていくのに多少不安があるという声も聞きました。でも、やっぱり大人も子どもも、ひとつになって応援したい。そういった経緯から、お家に集まってテレビ観戦というスタイルが定着したんだそうです。彼らのお話を聞いて「お家でスタジアムの雰囲気を味わえれば」という思いから、「サッカーモード」の開発がスタートしました。
──「サッカーモード」はサンパウロにある「モルンビースタジアム」の音響特性(音場)を測定して、スタジアム独特の音の響きを包みこむような歓声の再現に応用しています。約8万人を収容可能な世界屈指の巨大スタジアムの音場の測定にはどんな苦労があったのでしょう?
白石:音場の測定はスタジアムを丸一日借り切ることで実現できました。計測中は誰もいないスタジアムの大きさに圧倒されましたね。機器を接続するケーブルは余裕をもって800メートルぶんを用意したんですが、早々に使いきってしまいました。試験信号を出すスピーカーを設置するためにスタンド席を何百メートルも走ったり、計測中にヘリコプターが爆音とともにやってきたり、かと思うと一日中しとしとと降っていた雨が夕立のような大雨になって突然降り出したり。50年を超える歴史のあるスタジアムの音場を測定したこともさることながら、肉体的にもすごく印象に残る一日でした(笑)。
──測定した音場のデータを取り入れて、歓声にスタジアムの臨場感を再現するんですね。
藤原:コンサートホールなどではない屋根のないスタジアムの音場を扱うのは初めてのことで、独特の音の響きに驚かされました。ホールは消え際の音が余韻を残してきれいに消えるんですが、「モルンビースタジアム」は良くも悪くも荒々しくてガツン!とくるような音なんです。この力強さを再現したかったので、残響の設定では、音楽再生ではNGになるような思いきったチューニングをしている部分もあります。
──スポーツのテレビ観戦では、応援に熱中すると解説者の声に違和感を感じることもあります。解説者のナレーションをオフにするのはありそうでなかったユニークな機能ですね。
菊池:お気に入りのチームへの愛が強すぎて、ブラジルのファンは解説者の好き嫌いも激しいんです。著名な解説者でも、お気に入りのチームや選手にひいき目のコメントをするんですね。なので「今日の解説はアイツか」とテレビの音声をオフにしてしまう、なんてことがよくあるんだそうです。
──愛情が強いぶん、ファンも解説者も、仲間としての意識や一体感が強いんですね。
菊池:最初はテレビ中継につきものの解説を聞かない、ということに驚きましたが、スタジアムに行けば歓声はあっても解説はないですよね。ですから歓声だけでもスポーツ観戦は楽しいのでは?と思ったんです。
──応援の歓声は残しつつ解説者の声をオフにするのは、どうやって実現しているんですか?
※ ブラビアに搭載されている「サッカーモード」では、ナレーションOFF機能はありません
藤原:映像のナレーションは、基本的に画面のセンター部分から聞こえるように設定されているので、画面中央から聞こえる声を選択的に消音するようにしています。ただ、消したあとにどうするのか、という点が難しかったですね。ただ単に消音するだけですと、ナレーションだけでなく画面の中心から聞こえるはずの声がすっぽり消えます。歓声や鳴り物の音も消えますよね。かといって左右から聞こえる音で補うだけでは、全体の音の雰囲気がスタジアムでもテレビ放送でもない別物になってしまいます。
栗本:ナレーションの消音は初めての機能なので、ブラジルだけでなく世界中のサッカー中継の音源を再生してチューニングを煮詰めていきました。ブラジルでのスタジアム観戦を思い出して、一人の観客として臨場感が自然に再現できているかを確かめたりもしましたね。
藤原:サラウンドは“包まれ感”が大切なんですが、包まれるだけでは自然な音にはならないんです。音の響きの消え際など再現しなくてはならない。それを左右するのがスタジアムの構造が生み出す音響特性なんです。
──そこで「モルンビースタジアム」の音場測定のデータが生きてくるんですね。
藤原:そうです。ただ、モルンビーの雰囲気は再現していますが、あくまで「サッカーモード」であって“モルンビースタジアムモード”ではありません。ですからほかのスタジアムの音場の雰囲気も参考にしています。
白石:今までの音場モードは基本的にその場所の音場を再現することを目標としていました。「サッカーモード」は場所ではなく「スタジアムで何千、何万の観客とともに応援している」という体験に重点を置いています。
※ ブラビアに搭載されている「サッカーモード」では、ナレーションOFF機能はありません
──「サッカーモード」のブラジルでの反応はいかがでしたか?
菊池:「サッカーモード」は日本での呼び方で、ブラジルでは“トルシーダモード”という名称なんです。トルシーダとはポルトガル語で観客やサポーターを意味する言葉です。ショールームなどで“トルシーダモード”を体験してもらうときには、半信半疑で試される人がほとんどでした。でも解説者の声がスッと消えてスタジアムの歓声に包まれると、みなさんすごく驚いて次の瞬間には笑顔になるんですよ。「このような機能が欲しかった!」との声もあって。世界屈指の熱いファン、トルシーダに認められたのはうれしかったですね。
──最後に、読者の方へのメッセージをお願いします。
菊池:ブラジルのスタジアムの熱気とトルシーダの情熱にはすごいものがあります。「サッカーモード」で情熱を体いっぱいに感じてください。
栗本:ソニーの音響技術の粋を集め、さらにナレーションのオフという一歩進んだ機能を実現しました。ご自宅でブラジルのスタジアムの興奮と熱気を「サッカーモード」で感じながら、力いっぱい応援してください。
藤原:サッカーを全力で楽しむことにフォーカスした新しい音場モードですので、サッカーの試合だけでなくサッカーゲームでも「サッカーモード」が生み出すスタジアムの臨場感を味わっていただけると思います。
白石:「サッカーモード」でスタジアムの雰囲気を味わった後は、一度近くのスタジアムに足を運んでみてください。「サッカーモード」をきっかけにサッカーとスタジアムが生み出す熱い興奮と一体感を身近に感じて、サッカーをもっともっと好きになってもらえればと思います。
日本のほぼ裏側にある2014 FIFA ワールドカップの舞台、ブラジル。時差は12〜14時間あり、現地のナイトゲームは日本では早朝や午前中のキックオフとなります。通勤などの移動中やお昼休みに1分でも早く名勝負を見たい!その方法は、じつは手の中にあるんです!!
2014 FIFA ワールドカップは、日本時間の午前中にキックオフする試合もあります。たとえば通勤時間中に、「この瞬間にも名勝負がおこなわれている」と思うとついソワソワしてしまうもの。
外出先で生中継を見たくなったときにおすすめしたいのが、スマートフォン/タブレット向けアプリ「TV SideView(テレビサイドビュー)」を利用する、ブルーレイディスクレコーダーの“外からどこでも視聴”機能です。「TV SideView」はインターネットを通じて対応ブルーレイディスクレコーダーへとアクセス、レコーダーをリモート操作することでXperiaやXperia Tabletにテレビ番組を配信します。BSデジタル放送も視聴できるため(*1)、地上波で放送されない試合もばっちりチェック。外出先でも見たい対戦カードを逃しません。しかもハイビジョン画質を含む3つの画質モード(720P/360P/180P)でお楽しみいただけます。
*1 BSデジタル放送の一部チャンネルはリモート試聴の対象となっていない場合があります
*2 Android™ 4.0.3以上(一部機種除く)、iOS 6.0以上で動作確認をおこなっております
※ 「TV SideView」に対応するブルーレイディスクレコーダーについてはこちらをご覧ください
「TV SideView」は最新の著作権保護技術を用いて、対応ブルーレイディスクレコーダーから端末へと映像配信をおこないます。見たい番組を「TV SideView」の番組表から選ぶだけで、地上デジタル放送をはじめとしたテレビ番組を手元のXperiaやXperia Tabletで楽しめます。もちろん、ブルーレイディスクレコーダーに録画してある番組の配信・遠隔視聴にも対応しています。
* Android™ 4.0.3以上(一部機種除く)、iOS 6.0以上で動作確認をおこなっております
※ 「TV SideView」アプリでの「外からどこでも視聴」「ワイヤレスおでかけ転送」「家じゅうどこでも視聴」のご利用は有償となります
※ Android™版は「TV SideViewプレイヤープラグイン」の購入(初回のみ:463円+税)が必要です
※ iOS版はアプリ内課金(初回のみ:463円+税)が必要です
※ 「外から録画予約」のみのご利用は無償となります
ソニーが開発した「TV SideView」は、ブルーレイディスクレコーダーをリモート操作して、まるで自宅と同じようにスマートフォンでテレビ番組を視聴することができます。XperiaやXperia TabletにくわえてiPhoneなど幅広い機種に対応しています(*)。
スケジュールの急な変更やうっかりミスで「録画予約してない!」と青ざめた経験はありませんか?家に帰るわけにもいかない、でも、試合は見逃したくない……。
そんなとき「TV SideView」を使えば、外出中でもその場で録画予約ができます。「TV SideView」はインターネットを通じて自宅のブルーレイディスクレコーダーへとアクセス。外出先から録画予約設定をおこないます。サッカー談議の中から気になる対戦カードが見つかったり、急な出張が入ったりしても、「TV SideView」とソニーのブルーレイディスクレコーダーがあれば安心です。
* 「TV Side View」に対応するブルーレイディスクレコーダーをインターネットに常時接続しておく必要があります。
XperiaやiPhoneなど、さまざまな機器で使用できる「TV SideView」(*)。録画予約の方法もいたってシンプルで、番組表から番組を選択し、番組内容と録画設定を確認して予約を確定するだけで録画予約が完了します。録画設定では録画モードの変更もでき、「ふだんは標準モードでの録画だけど、この対戦カードは保存版にしたいから最高画質モードで」という場合もしっかり対応できます。
さらにキーワードによる番組検索やBSデジタル放送の有料番組の予約もできるので、試合前のプレビュー番組や出場国紹介番組などももらさずチェックできます
* Android™ 4.0.3以上(一部機種除く)、iOS 6.0以上で動作確認をおこなっております
録画したい番組をタッチして予約を設定。表示の関係で隠れている番組内容の文章は、 2本の指先を広げるピンチズームの操作で表わすことができます。
大会期間中はいつでもサッカーにどっぷり浸かっていたいもの。お昼休みに昨日の名勝負をもう一度味わったり、次の対戦相手の試合をチェックして戦術論を戦わせたり……。気の合う仲間と観戦すればサッカーはもっと楽しくなります。
ソニーのブルーレイディスクレコーダーは、録画した番組をスマートフォンやPS Vitaなどへと転送し、外出先で視聴することができます。映像はワンセグの4倍の解像度で、フィールドを見渡すようなシーンでもボールの位置を見逃しません。しかも一試合ぶんの番組転送は数分で完了し、出かける前の忙しい時間を有効に活用できます。
* ブルーレイディスクレコーダーと対応端末をホームネットワークで接続する必要があります
ウォークマンをブルーレイディスクレコーダーにUSB接続して「ワンタッチ転送ボタン」を押すだけで、録画しておいた試合映像の転送が始まります。また、ウォークマンならではの、こだわりの音で気になるカードを楽しめるのも注目です。
※ 対応するモデルについては、ウォークマンサポートページをご覧ください
2014 FIFA ワールドカップ ブラジル大会は、予選から決勝まで、全64試合。大容量のブルーレイディスクレコーダーでも、気になる試合を録画していくと、さすがにハードディスクの残容量が気になる……。
そんなときこそ大容量ブルーレイディスクの出番!お気に入りの試合をブルーレイディスクメディアに記録して、保存版ディスクを作りませんか?ソニーの3層ブルーレイディスクは100GBの大容量。高画質のDRモードで12時間録画でき、しかもRE(繰り返し録画可能)なので編集も可能。自分のお気に入りの数試合をまとめて一枚のディスクに保存しておけます。
※ 対応するブルーレイディスクレコーダーについてはこちらをご覧ください
下記の日程で、東京・銀座 ソニービル ソニーショールーム、ソニーの直営店「ソニーストア 名古屋・大阪」で、
FIFA ワールドカップをとことん楽しむための体験展示をしています。ぜひ体験してみてください。
※ ウォークマンは、ソニー株式会社の商標または登録商標です
※ XperiaはSony Mobile Communications AB の商標または登録商標です
※ 「PlayStation」、「プレイステーション」、“torne(トルネ)”、“nasne(ナスネ)”は株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントの商標です
※ Android は、Google Inc.の商標または登録商標です
※ iPhone、iTunesは、米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です
※ Wi-Fi, the Wi-Fi CERTIFIED logo, WPA, WPA2 and Wi-Fi Protected Setupは、Wi-Fi Allianceの商標または登録商標です
※ 本ページに掲載している情報は2014年6月5日現在の情報であり、予告なく変更される場合がございます