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滝田
私たちがロケーションフリーというカテゴリーを発表したのが2004年。「LF-PK1」という商品を発売しました。これはレコーダーやテレビなどと繋ぐことで、さまざまな映像をワイヤレスで、家の中にあるパソコンやPSP®(プレイステーション・ポータブル)に送信して見ることができる。そしてもうひとつ、家の外にいてもインターネットを通じて、パソコンなどから自宅のテレビやDVDを見られるというものでした。発売から約3年が経ち、いろいろとマーケティング調査をしていくと、家の中で使う人と家の外で楽しむ人とが、ハッキリと分かれることが判明しました。家の中と外の両方で使う方はあまりいらっしゃらなかったんです。 |
森
あと今までのロケーションフリー製品は、ワイヤレスの機能を持ち、インターネットに繋がるなど多機能でしたので、販売店に行くと、商品を置いてある場所がパソコンコーナー、AV機器コーナーなどいろいろでした。それを見たとき、もっと分かりやすい商品にしたいという思いがあったんです。
法月
そういった市場の流れや商品の認知度という部分で、家の中だけに特化した商品を発売したらどうか? ということになったんです。もちろん今までのように、家の中でも外でも楽しめる商品(「LF-PK20」)は発売していきます。「LF-W1HD」はあくまでロケーションフリーのラインアップのひとつ。家の中でもっと手軽にハイビジョンを楽しめる商品として、開発がスタートしました。 |
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滝田
そして開発を進めていく中で「LF-W1HD」には、ハイビジョンを手軽に楽しむという以外に、“かんたん”という大きなキーワードを設けました。ここ数年でハイビジョン対応製品というのが爆発的に増えました。今テレビを買い換えるとなると、ハイビジョン対応のものが圧倒的に多い。またそれにあわせて、さまざまな機能を持ったAV機器が多数発売されています。ただ多機能になる反面、設定方法や使い方が昔よりも難しくなってきていると思います。
法月
例えば、昔のビデオ機器であればAVケーブルを繋いで電源を入れれば使えたんですが、最近の機器ではLANケーブルを繋いで設定してと、複雑化しています。それは我々が今までに発売してきた製品にも言えることなんでが、今回はそこを極力簡単にしようと。「LF-W1HD」の背面を見ていただけると分かるのですが、接続部分が非常にシンプルなんです。 |
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大林
接続部分が少ないと安心感に繋がるんですよね。また接続部分をシンプルにすることで、使いやすさが増していると思います。今のAV機器はいろいろと接続部分があるので、繋いでいくだけでも接続箇所が掛け算的に増えて、途中で分からなくなってしまうこともある。またロケーションフリーで言うと、今までは受信機であるパソコンやPSP(R)側の設定も必要でした。しかし今回はそこも明確かつ簡単にしたかったので、送信機と受信機の2つを設けたんです。データの受信をひとつに集中させることで、繋ぐのも簡単にできました。
法月
HDMIケーブルは接続するだけで自動で設定されますし、D端子にはスライド式の切り替えスイッチを設けました。またワイヤレスチャンネル切換スイッチもロータリー式にして、なるべく直感的に分かるようにしています。せっかく買ってきても設定でつまずいて、結局使われないとなると、元も子もありません。「LF-W1HD」が目指したのは、中身はハイテクなんだけれども、設定、使い勝手は超簡単というところです(笑)。 |
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