<報道資料>

プレスリリース 目次
2000年 6月 15日

新商品

8ミリテープを用いた“AIT-2”テープドライブ/オートローダーと
ファイバーチャネル・インターフェース標準装備の“DTF-2”テープドライブ 発売

〜“AIT-2”自社ブランドの投入により ラインアップ拡充
“Storage by Sony”のコンセプトのもと総合的にストレージビネスを展開〜

AIT-2テープドライブ『AIT-S100』



 ソニーマーケティング(株)(社長:林 誠宏、本社:東京都港区)は、ソニーが1996年に開発した8ミリテープ採用の “AIT-2(Advanced Intelligent Tape)” 規格準拠テープドライブ『AIT−S100』と、省スペースでカセット4巻を収納できるオートローダー『AIT−SA400』を発売します。
 また、今年2月に発売し、好評を博している1/2インチテープを用いた大容量/高速データバックアップが可能な“DTF-2(Digital Tape Format)”テープドライブ「GY-8240UWD」のファイバーチャネル対応モデル『GY−8240FC』も併せて発売します。

型  名発売日価格(税別)
AIT-2テープドライブ『AIT-S100』7月下旬オープン価格
AIT-2オートローダー『AIT-SA400』
ファイバーチャネル対応DTF-2テープドライブ『GY-8240FC』10月下旬600万円


 当社は、これまでUNIXおよびスーパーコンピューターをホストとし、数百ギガバイト(以下GB)から数十ペタバイト(以下PB)までの大規模データの高速バックアップやアーカイブ(検索可能な蓄積)を必要とする企業(情報システム系)/官公庁(研究機関)/放送局などハイエンドユーザー向けに、“DTF-2”テープドライブおよびライブラリなどのストレージシステムを販売して参りました。この度、ソニー(株)からのOEM販売のみであった“AIT-2”テープドライブの自社ブランドを投入し、WindowsNTおよびUNIXをホストとする一般企業、大学向けにミドル/ローエンドストレージ領域にも対応して参ります。
 また、“DTF-2”においては、ファイバーチャネル対応モデルの発売により、次世代ストレージネットワークSAN(Storage Area Network)*1によるシステム構築を可能にし、ハイエンドのストレージビジネスをさらに拡大して参ります。
 今回のラインアップ拡充により、当社ではDTF/AITの複数フォーマットドライブ、ソフトウェア、ライブラリまで含めた商品構成で、幅広いレンジの商品提供を可能にし、今後は“Storage by Sony”のコンセプトを掲げ、ハードウェア単体の販売にとどまらない総合的なストレージビジネスを展開して参ります。
※1 これまで1対1の関係でしか接続できなかったコンピュータとストレージを、n対nで接続する次世代のストレージ・ソリューション。ファイバーチャネルなどの高速インターフェースを使えば、機器間で100MB/秒の転送速度でデータのやり取りが可能。


●『AIT-S100』の主な特長


1.コンパクトながら非圧縮時50GB、2:1圧縮時100GBの記憶容量を実現
記憶媒体として8ミリテープを採用したコンパクトサイズ。
また、優れた圧縮方式ALDCの採用、最適な情報の符号化を行うことができるソニー独自開発のTCPR(Trellis Coded Partial Response)-1変調方式、ノイズに強いハイパーメタル・リードヘッドにより高密度記録ができ、記憶容量100GB(「SDX2-50C」カセット使用、2:1圧縮時)を実現。

2.非圧縮時6MB/秒、2:1圧縮時12MB/秒の高速転送
メディアの高密度化とドラムの高速化により、12MB/秒(2:1圧縮時)の転送速度を実現しました。約2.5時間で、100GBのバックアップ/リストアを実行します。

3.“AIT-1”フォーマットとの記録再生互換を確保
“AIT-2”ドライブは、“AIT-1”テープの読み取り/書き込みを保証。ドラムの高速化により4MB/秒で読みとり/書き込みが可能です(“AIT-1”ドライブ比133%)。

4.コンピュータ用途に専門設計された高信頼性・高耐久性メカニズム
コンピュータ用途に設計された走行メカニズム、電気テンションセンサーなどにより、ヘッド・メディア間の圧力を抑え、MTBF(平均故障間隔):25万時間の高信頼性、ヘッド寿命:5万時間、メディアパス:3万回の高耐久性を実現。

5.蒸着テープ*2の採用と自動ヘッドクリーニングによりヘッドクロッグ(汚れ)を大幅削減
※2 ヘッドクロッグの主要因となるバインダー(テープのベースフィルム部分に磁性体を固着させるための物質)を使用せず、磁性層をベースフィルムに真空蒸着したテープ。

6.Ultra Wide SCSIおよびLVDを標準サポート
実使用環境下で平均6MB/秒以上の転送速度の維持が可能なUltra Wide SCSIを標準装備。さらにLVD(Low Voltage Differential)インターフェースを標準装備することでシステム構築時の扱い易さを向上させました。

7.“AIT”の今後の大容量/高速化計画
“AIT”は、今後も“AIT-3”(100GB、12MB/秒)、“AIT-4”(200GB、24MB/秒)とより高速、大容量なフォーマットへと進化を続けます。(いずれも非圧縮時の数値)


AIT-2専用テープメディア(既発売)
SDX2-36C 記録容量:36GB(非圧縮時)、72GB(2:1圧縮時)  希望小売価格1万2000円
SDX2-50C 記録容量:50GB(非圧縮時)、100GB(2:1圧縮時) 希望小売価格オープン価格
SDX-TCL 専用クリーニングテープ 希望小売価格5000円


● 『AIT-SA400』の主な特長

1.ハイパフォーマンスと低コスト、省スペースの両立を実現
カセット4巻を収納し、400GBの記憶容量と、データ転送速度43.2GB/時間(12MB/秒)の高速データ転送を実現(2:1圧縮時)。

2.独自方式採用によりカセットローテーションメカニズムをシンプル化し、高い信頼性を確保

3.カセット収納にリムーバブルの専用カセットマガジン方式を採用
カセット4巻収納可能なリムーバブルの専用カセットマガジン方式を採用。別売の専用カセットマガジン『AIT-MZ4』を使えば、カセットマガジン単位でのカセット管理が可能で、便利です(『AIT-SA400』には『AIT-MZ4』が1台含まれます)。
専用カセットマガジン『AIT-MZ4』(7月下旬発売) 希望小売価格1万2000円

● 『GY-8240FC』の主な特長

1.“DTF-2”フォーマットを採用し、1巻に非圧縮時200GB、圧縮時518GBの大容量記録を実現
カセット(“DTF-2”専用カセット)1巻で、非圧縮時には200GB、圧縮時には518GBのデータ保管を実現。 “DTF-1"に比べ、高感度ヘッドの採用と狭トラックピッチのトラッキング技術の開発により、記憶容量約5倍の高密度化を実現しました。既発売の超大容量データストレージシステム“PetaSite(ペタサイト)”に本機を搭載すれば、従来の2.3PB(ペタバイト)容量から、11.2PB(非圧縮時)まで対応可能です。

2.業界最高域の24MB/秒(非圧縮時)の高速データ転送を実現

3.SAN*1に対応可能なファイバーチャネルインターフェースを標準装備
今後普及が予想される次世代ストレージネットワークSAN(Storage Area Network)*1に対応可能なファイバーチャネルインターフェイスを標準装備。“DTF-2"の高性能を生かしたシステム構築が可能です。

4.“ DTF−1”フォーマットとの再生互換機能搭載
“DTF−1”フォーマットで記録されたカセットも、24MB/秒の高速再生が可能です(“DTF-1”ドライブ比200%)。*3 “DTF−1”テープドライブをお使いのお客様もテープ資産を無駄にせずスムーズに“DTF-2”環境に移行が可能です。
※3 “DTF-1”テープへの記録はできません。再生のみ可能です。

5.優れたエラー訂正機能
複数のエラー訂正機能搭載により10-17以下の低ビットエラーレートを実現しています。

6.“DTF”の今後の大容量/高速化計画
更なる記録の高密度化により、“DTF-3”は記憶容量400GB、転送速度48MB/秒、“DTF-4”は記憶容量800GB、転送速度96MB/秒と、今後も大容量/高速化を計画。再生時の互換性も確保する予定です。(いずれも非圧縮時の数値)



● 『AIT-S100』の仕様

記録フォーマットAIT-2フォーマット
記録メディアAMEテープ 36GB/50GB
記録容量SDX2-36C 36GB(非圧縮時) 72GB(2:1圧縮時)
SDX2-50C 50GB(非圧縮時) 100GB(2:1圧縮時)
データ転送速度6MB/秒(非圧縮時)12MB/秒(2:1圧縮時) 40MB/秒(Burst)
サーチ速度720MB/秒(非圧縮時) 1.44GB/秒(2:1圧縮時)
インターフェースUltra Wide LVD/SE SCSI
データ圧縮方式ALDC:圧縮率 1/2.59(平均)
エラーレート1×10-17 以下
ヘッドライフ50,000時間※4
MTBF250,000時間
走行耐久性30,000パス※4
外形寸法(mm)189(W)×58(H)×262(D):突起部を含まず
質量2.3kg
電源AC100V±10% 50/60Hz
消費電力22W
標準規格ECMA-292
安全規格FCC Part15クラスB、UL1950、VCCIクラスBほか
付属品電源コード×1、ターミネータ×1、AIT-2カセットテープ×1、
クリーニングテープ×1、取扱説明書×1、ゴム足×4
※4 当社規定の条件による

●『AIT-SA400』の仕様

ドライブ搭載台数1台(AIT-S100相当)
カセット搭載巻数4巻
最大記憶容量200GB(非圧縮時),400GB(2:1圧縮時)
インターフェースUltra Wide LVD/SE SCSI
MTBF225,000時間
MTTR30分以内
外形寸法(mm)211(W)×109(H)×296(D):突起部を含まず
質量5.3kg
電源AC100V±10% 50/60Hz
消費電力25W
安全規格FCC Part15クラスB、UL1950、VCCIクラスBほか
付属品電源コード×1、ターミネータ×1、AIT-2カセットテープ×4,
クリーニングテープ×1、取扱説明書×1、専用カセットマガジン×1


●『GY-8240FC』の仕様

記録フォーマットDTF-2フォーマット
記録メディア1/2メタルテープLカセットおよびSカセット(DTF-2専用)
記録容量Lカセット 200GB(非圧縮時) 518GB(圧縮時)
Sカセット 60GB(非圧縮時) 154GB(圧縮時)
データ転送速度24MB/秒(Sustained/非圧縮時)、100MB/秒(Burst)
サーチ速度1.4GB/秒
インターフェースFibre Channel×1
(Duplex SCコネクタ、multimode fiber)
Class3、FCP-SCSI、FC-AL
データ圧縮方式ALDC:圧縮率 1/2.59(平均)
エラーレート10×-17以下
ヘッドライフ5000時間※5
MTBF200,000時間
走行耐久性20,000パス※5
外形寸法(mm)315(W)×220(H)×480(D)mm
質量17.5kg
電源AC100〜240V±10% 50/60Hz
消費電力260VA
標準規格ECMA申請中
安全規格FCC Part15クラスB、UL1950、VCCIクラスBほか
付属品クリーニングテープ(Sカセット)×1、取扱説明書×1
※5 当社規定の条件による

※お客様からのお問い合わせ:
ソニーマーケティング(株)情報システム営業本部
TEL 046-230-5298
http://www.sony.co.jp/STORAGE/