<報道資料>

プレスリリース 目次
2000年 7月 24日

新商品

525pプログレッシブ出力装備、スーパーオーディオCD対応など
最新の高画質・高音質技術を結集した
ソニーDVDプレーヤーのプレステージモデル『DVP-S9000ES』発売

DVP-S9000ES

SACD/DVDプレーヤー『DVP-S9000ES』



 ソニーマーケティング(株)(社長:林 誠宏、本社:東京都港区)は、高画質・高音質を徹底追及したSACD/ DVDプレーヤー『DVP-S9000ES』を発売します。本機はソニーDVDプレーヤーの最上位機種として、525pプログレッシブビデオ出力に対応した上、新開発の多機能LSI「MPEGイメージプロセッサー」を搭載することで徹底した高画質化を実現。さらに、スーパーオーディオCD(SACD)に対応し、その技術を投入することで、CD/DVD再生時の高音質化も追求しました。

型  名発売日価格(税別)当初月産
SACD/DVDプレーヤー
『DVP-S9000ES』
10月20日20万円2千台


 今回発売する『DVP-S9000ES』は、高精度なプログレッシブ変換機能を搭載。新開発の「ファースト&ピュアシネマ検出回路」により、映画などフィルム素材のDVDビデオソフトをフィルムライクで自然な高画質プログレッシブ映像で再現します。
 また、MPEG画像処理専用に開発した高性能LSI「MPEGイメージプロセッサー」を搭載、従来の技術では除去しにくかったMPEG画像再生時特有の各種ノイズに対し、より高精度なノイズ検出・除去を実現しました。動画部などに影響を与えないで背景ノイズ除去を行う“動き適応型FNR(Field Noise Reduction)”機能や高精度のブロックノイズ検出を行い、可能な限りノイズの境界を目立たなくする“BNR(Block Noise Reduction)”機能などを搭載しています。
 加えて、ビデオ用のD/Aコンバーターには、業界初の「12bit54MHzビデオD/Aコンバーター(525p輝度信号用)」を採用。プログレッシブ映像では、2倍のオーバーサンプリング(輝度信号2倍、色信号4倍)を行い、特に輝度信号用として12bit処理のLSIを搭載することで、徹底した高画質化を図りました。
 映像のクオリティーの追求と合わせて、本機はSACDへ対応することにより、音のクオリティーも追及しています。ソニーが開発したSACDプレーヤー『SCD-1』で開発した高性能LSIなどの採用により、SACDの再生はもちろん、DVDビデオソフトの再生音声も当社従来のDVDプレーヤーを越える高音質を実現しています。
 また高画質・高音質を追求するために、信号を読み取るメカニズムに新開発「プレシジョンドライブFXメカニズム」を採用。ベースユニット(光学ピックアップとディスク回転モーターで構成)を固定し、ディスクトレイを可動させるという新構造を採用し、外部振動だけでなく内部振動も極力抑え込むことを実現しました。これまで極めて高い信頼性を実現して好評をいただいております高性能プレシジョンドライブ方式との組み合わせで、より高い信号読み取りシステムを構築しております。


●主な特長

ピュアな映像のために

高画質を実現するプログレッシブ変換回路搭載
テレビ内で行われるプログレッシブ変換と異なり、デジタル映像信号をプレーヤー内部でデジタルのままプログレッシブ変換処理を行った上でアナログ信号に変換して出力するので、より高精度なプログレッシブ画像を再生します。
また、「ファースト&ピュアシネマ検出回路」を搭載し、DVDソフトに記録されている映像信号がフィルム素材なのか、ビデオ素材なのかを正確に検出し、それぞれに最適なプログレッシブ変換アルゴリズムを選択します。特にフィルム素材では、この正確な3-2逆変換処理により、オリジナルに極めて忠実でフィルムライクな映像再現を実現します。
(*フィルムからビデオへの変換(テレシネ)では、フィルムの1コマ目をテレビの3フィールドに割り当て、次のコマを2フィールド、そして次は3フィールドとくリ返して変換する「3-2プルダウン」という方式が採用されています)

MPEGイメージプロセッサー搭載
新たにMPEG画像処理専用の高性能LSIを開発。下記のような高画質機能を実現しました。
・動き適応型FNR(Field Noise Reduction)機能
動き検出やアダマール変換などによる適確なノイズ摘出により、ノイズ成分だけに効果的に作用するノイズリダクション機能を実現。動画部分への悪影響や、ディテールの精鋭度を落とすことなく、MPEG特有の背景のチラツキノイズをより強力に低減するノイズリダクションを実現しました。
・BNR(Block Noise Reduction)機能
MPEG特有のブロックノイズの境界を目立たなくします。動き検出により誤検出を最小限にするとともにブロックノイズが発生しやすい画像には自動的に効果を強めるダイナミックなBNRを実現。垂直・水平両方向ともに境界線の除去が可能です。
・クリアフレーム機能
従来インターレース映像の場合、前後のフィールドの映像が違うため美しいフレームスチルが不可能でした。本機能では、動き検出により動いた部分はブレのないフィールド処理、動いていない部分は高解像度なフレーム処理と画素単位での使い分けを行い、美しい静止画像を実現しています。この機能はコマ送りやスロー再生時にも効果があります。

業界初12bit54MHz ビデオD/Aコンバーター(525p輝度信号用)採用
プログレッシブ用として、2倍のオーバーサンプリング(輝度信号2倍、色信号4倍)の54MHz D/Aコンバーターを採用。特に輝度信号用として業界初の12bit処理のLSIを搭載しました(色信号用は11bit処理)。また、通常の525i信号に対しては4倍オーバーサンプリングの10bit54MHzビデオD/Aコンバーターを採用し、プログレッシブ、インターレースともに高画質化を図りました。

きめ細やかな画質調整を可能とするビデオイコライザー搭載
DVDビデオソフトを自分の好みの画質もしくは視聴環境に最適な画質でお楽しみいただくために、画質調整機能を大幅に強化しました。色の濃さ・明るさ・色バランス・色合い・シャープネスやガンマ補正など多くの項目をきめ細やかに調整することが可能です。さらにプレイバックメモリーによりそれぞれの調整データをディスクごと最大300枚までプレーヤー側で記憶することが可能です。

高品位映像が楽しめるワイドピッチコンポーネント出力、D2端子搭載
525p/525i切り替え可能なコンポーネント出力を装備。やや大型のプラグをもつ高品質ケーブルでも余裕をもって接続できるように、端子間の間隔を広げました。また、ケーブル1本で接続できるD2端子も装備しています。

ピュアな音のために


スーパーオーディオCD再生(2ch)
次世代オーディオメディアであるスーパーオーディオCD(SACD)の再生が可能です。ソニーのオーディオ技術を結集してつくられたSACDプレーヤー1号機『SCD-1』に投入した技術をふんだんに盛り込みました。これにより、SACDソフトの再生はもちろん、DVDビデオソフトの再生においても、プレステージモデルにふさわしい高いクオリティーを実現しています。

SACDで用いられた技術の積極的採用
パルスD/Aコンバーターにデジタルデータを送りこむACPシステムとパルスジェネレーターを集積したLSI「VC24 Plus」などSACDで開発された技術を惜しみなく投入しています。
また、SACDで用いられたカレントパルスD/Aコンバーターの採用により、電源電圧が変動するとパルス列の高さが微妙に乱れることがある電圧パルスを、安定した電流源を用いて電流パルスへと変換することで卓越した安定度を得ています。

高音質再生にこだわった各種モードを搭載
SACD/CD再生時により高音質でお楽しみいただけるよう細かく配慮しました。
・ ビデオオフ:ビデオ回路の電源そのものを停止させ、オーディオ信号への影響を排除できます。
・ デジタルオフ:アナログ出力のみを使用する場合は、デジタルアウト回路への信号供給を停止させることが可能です。
・ FLオフ:表示パネルの電源をカットしFL(蛍光表示素子)点灯時に発生する微小なノイズもシャットアウトします。
・ 「Audio Direct」ボタン:フロントパネルのボタンでビデオオフとデジタルオフの両方をワンタッチで行え、アナログオーディオ専用にすばやく切り替え可能です。

音質に有害なジッターの発生を大幅に低減するオーディオマスタークロック
高音質再生のため、再生するディスクに適した2系統のオーディオマスタークロックを搭載しました。再生するディスクのサンプリング周波数に応じて、45MHz系(SACD/CD/ビデオCD)と49MHz系(DVD-Video)を自動的に切り替えます。

ツインRコアトランス
ビデオ系・システムコントロール系・サーボ系と、オーディオ系とに独立した2つのRコアトランスを搭載。それぞれの信号の純度を守るべく、相互干渉を抑えた余裕ある電源部としています。

画質や音質に悪影響をあたえる振動を大幅に低減する、銅メッキFBシャーシと無反発ゴム付き偏心インシュレーター採用
十分な強度と厚みを持ったメタル材を使用し、外周を取り囲むフレーム(Frame=枠)と前後に渡したビーム(Beam=梁)で、シャーシ全体を一つのボックスとして強固に固めた“FBシャーシ”を採用。FBシャーシのバックパネルと底板には銅メッキ処理を施したメタル素材を採用し、グランド電位差を減少させることで、ノイズ抑制効果を高めています。また、床からの振動の抑制のため偏心インシュレーターを採用。ビス穴の位置を工夫することで、伝わってくる振動の位相を変え、打ち消すことでシャーシに振動を伝わりにくくしています。

ピュアを追求するための構造

高精度な信号読み取りを実現する新機構"プレシジョンドライブ FXメカニズム"
固定したベースユニットにディスクを乗せたトレイが降りていくという新構造を採用することにより、外部振動だけでなく内部振動にも強い新機構「FXメカニズム」を採用しました。高速アクセス、高信頼性で定評のあるプレシジョンドライブと相まって、快適なアクセス速度を保ったまま、さらなる高信頼性を実現しています。
その他、信号読み取りに関わるメカニズムに極力振動を押さ込む工夫を施すことで、高密度記録のDVDを始めとしたDiscにとって大敵の振動を徹底的に押さえ込むことが可能になりました。

高速アクセスと高信頼性を実現するプレシジョンドライブ搭載
信号読み取りを行う光ピックアップシステムには、40MIPS(ミップス:1ミップスは1秒間に100万命令処理)の処理を行うサーボDSPを搭載したダイナミックフォーカスピックアップやニューチルト機構に併せて、ステッピングモーターを採用。これにより高速かつ高精度なアクセスを実現したメカドライブを実現しました。

その他の特長
暗いところでも操作しやすい自照式&ルミナスリモコン
付属リモコンは、良く使われるプレイ・ストップ・ポーズ・ディスプレーの各ボタンをバックライトによる自照式としたほか、操作ボタンは暗いところでも見やすいルミナス(蓄光)ボタンを採用しています。

コントロールメニュー(GUI)
再生中の各種項目の決定、選択等を画面に映し出されたGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)メニューで容易に行うことが可能です。



●主な仕様

 DVP-S9000ES
対応フォーマットDVDビデオ/スーパーオーディオCD/CD/ビデオCD
信号形式EIAJ標準、NTSCカラー方式
水平解像度500本以上
音声周波数特性DVD(PCM96kHz)再生時:2Hz〜44kHz(-2dB±1dB at44kHz)
SACD再生時: 2Hz〜50kHz(-3dB±1dB at50kHz)
再生周波数範囲2Hz〜100kHz
CD再生時:2Hz〜20kHz(±0.5dB)
音声S/N比DVD 115dB以上(EIAJ)
全高調波ひずみ率DVD再生時 0.0015%以下
SACD再生時 0.0015%以下
CD再生時  0.002%以下
音声ダイナミックレンジDVD/SACD:103dB以上、CD:99dB以上(EIAJ)
ワウ・フラッター測定限界(±0.001% W.PEAK)以下(EIAJ)
出力端子(映像系)
コンポーネント映像
S映像
コンポジット映像
 
ピン(金メッキワイドピッチ端子)/D2端子、各1系統
2系統(金メッキ端子)
2系統(金メッキ端子)
出力端子(音声系)
光デジタル
同軸デジタル
アナログ(L/R)
1系統
1系統(金メッキ端子)
2系統(金メッキ端子)
電源100V AC、50/60Hz
消費電力38W(待機消費電力 1W以下)
外形寸法430×126×398(mm)
質量約12.6kg


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ソニーマーケティング(株)お客様ご相談センター
TEL 0570-00-3311(ナビダイヤル)03-5448-3311(携帯電話・PHSの場合)