2000年 11月 21日
新商品
データストレージ“AIT”テープドライブに
35GB/巻、4MBpsの大容量/高速を実現した普及モデルなどをラインナップ追加
-DDSに続く次世代テープストリーマーの標準機としてAIT規格を積極的に推進-
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AIT-1テープドライブ『AIT-S70』(左) AIT-1 4巻オートローダ『AIT-SA280』(右)
ソニーマーケティング株式会社(社長:林 誠宏 本社:東京都港区)は、8ミリ幅テープを採用した“AIT-1(Advanced Intelligent Tape)” 規格準拠の外付けテープドライブ『AIT-S70』をはじめ、内蔵型テープドライブなど計4機種を発売します。
型 名 | 発売日 | 価格(税別) |
AIT-1テープドライブ(外付け)『AIT-S70』 | 12月15日 | 240,000円 |
AIT-1 4巻オートローダー(外付け)『AIT-SA280』 | 2001年1月20日 | 728,000円 |
AIT-1テープドライブ(5インチ内蔵型)『SDX-400C/RS』 | 12月21日 | オープン |
AIT-2テープドライブ(5インチ内蔵型)『SDX-500C/RS』 |
“AIT-1”規格は、8ミリ幅カセットテープを用いたテープドライブシステムとして1996年にソニーが商品化、既に10万台を超える(2000年3月現在)累計販売台数を達成し、多くの企業のサーバシステムなどにおけるデータバックアップやアーカイブ(検索可能な蓄積)システムとして利用されています。また、1998年にはより高容量を実現した上位規格“AIT-2”規格に発展し、大容量テープドライブシステムとしての展開も行なわれています。
今回発売する『AIT-S70』『AIT-SA280』『SDX-400C/RS』は、“AIT-1”規格に準拠したハイコストパフォーマンスモデルです。1巻あたり最大35GB(非圧縮時)におよぶ大容量データ記録や毎秒最大4MBの高速データ転送を実現、データバックアップ/アーカイブメディアとしての優れた特長を有しています。また、コンパクトで取扱い易いカセットにより、『SDX-400C/RS』では内蔵用デバイスベイの標準である5インチハーフハイトサイズ(幅146×高さ41.2mm)のフォームファクターを実現、パソコンやサーバへの組み込みを容易にしています。
『SDX-500C/RS』は“AIT-2”規格に準拠した5インチ内蔵型モデルで、コンパクトながら1巻あたり最大50GB(非圧縮時)におよぶ大容量データ記録や毎秒最大6MBの高速データ転送を実現しています。
既発売の“AIT-2”テープドライブに、今回ハイコストパフォーマンスな“AIT-1”テープドライブをラインアップに加えることで、AITフォーマットのより一層の普及に努めてまいります。また、2001年度には次世代AITフォーマットである1巻あたり100GB(非圧縮時)の容量を持つ“AIT-3”テープドライブの発売も予定しています。当社は、これまでDDS※によって小型・高性能テープストリーマーの普及に努めてまいりましたが、今後一層の市場拡大が予想されるストレージ市場に向けて、DDSに続く標準機とすべくAITフォーマットを積極的に推進してまいります。
※DDS(Digital Data Storage):ソニーとHewlett Packard社が提唱し、民生用のDATをベースに開発された、4mmテープを使用する規格。小型テープストリーマーの分野では現在最も普及している。
●主な特長
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1.コンパクトながら大容量記録を実現したAIT-1フォーマット採用(AIT-S70、AIT-SA280、SDX-400C/RS)
- AIT-S70、SDX-400C/RSでは、記録媒体に8ミリビデオテープと同サイズのコンパクトなカセットテープを採用し、非圧縮時で最大35GBの記録容量を実現しました。新設計のAIT-1テープドライブを採用し、AITならではの高性能と低コストを実現したハイコストパフォーマンスモデルです。また、AIT-SA280は、SDX-400C/RS相当のドライブを内蔵する4巻収納のオートローダーで、さらに大容量記憶に対応しています。
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2. 非圧縮時毎秒4MBの高速データ転送が可能(AIT-S70、AIT-SA280、SDX-400C/RS)
- ドラム回転速度を従来より約30%高速化することにより、最大4MB/秒(非圧縮時)の高速データ転送速度を実現。35GBのデータを約2.5時間でバックアップまたはリストアできます。(SDX-500C/RSは最大6MB/秒)
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3. 組み込みが容易な5インチハーフハイトサイズ(SDX-400C/RS、SDX-500C/RS)
- SDX-400C/RS、SDX-500C/RSでは省スペースストレージシステムとして定評のあるDDSドライブ(当社SDT-11000など)と同等の5インチハーフハイトサイズ(幅146×高さ41.2mm)を実現しました。パソコンやサーバで最も標準的な組み込みサイズに対応することで、省スペースでの大容量記録を容易に可能にします。また、SDX-500C/RSでは50GB/巻という5インチハーフハイトサイズではクラス最高レベルの大容量を実現しています。
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4. コンピュータ用途に専門設計された高信頼性・高耐久性メカニズム
- ヘッドとメディア間の摩擦を抑え、コンピュータ用途に専用設計された走行メカニズムや電気テンションセンサーの採用などにより、MTBF(平均故障間隔)30万時間、ヘッド寿命5万時間、メディアパス3万回の高信頼性・高耐久性を実現しています。
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5. セルフクリーニング機能
- ヘッド部の汚れを抑えエラーの発生を低減する自動クリーニング機能を搭載しています。
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6. メモリー・イン・カセット採用による高速サーチ
- メモリー・イン・カセットの採用により、高速サーチが可能です。
- ※AIT-S70、AIT-SA280、SDX-400C/RSでは1.24GB/秒、SDX-500C/RSでは1.87GB/秒(いずれも2.6:1圧縮時)
●『AIT-S70』『SDX-400C/RS』『SDX-500C/RS』の主な仕様
| AIT-S70 | SDX-400C/RS | SDX-500C/RS |
| 外付けタイプ | 5インチハーフハイト内蔵タイプ |
記録フォーマット | AIT-1規格 | AIT-2規格 |
記録メディア | AMEテープ 25GB/35GB | AMEテープ 36GB/50GB |
記録容量 | SDX1-25C:25GB(非圧縮時)5GB(2.6:1圧縮時) SDX1-35C:35GB(非圧縮時)1GB(2.6:1圧縮時) | SDX2-36C:36GB(非圧縮時)3GB(2.6:1圧縮時) SDX2-50C:50GB(非圧縮時)30GB(2.6:1圧縮時) |
データ転送速度 | 4MB/秒(非圧縮時)10.4MB/秒(2.6:1圧縮時) 40MB/秒(Burst) | 6MB/秒(非圧縮時)15.6MB/秒(2.6:1圧縮時) 40MB/秒(Burst) |
サーチ速度 | 480MB/秒(非圧縮時)1.24GB/秒(2.6:1圧縮時) | 720MB/秒(非圧縮時)1.87GB/秒(2.6:1圧縮時) |
インターフェース | Ultra Wide LVD/SE SCSI |
データ圧縮方式 | ALDC:圧縮率 1/2.6(平均) |
エラーレート | 1×10 -17 以下 |
ヘッド寿命 | 50,000時間 |
MTBF | 300,000時間 |
走行耐久性 | 30,000パス |
外形寸法(mm) (幅×高さ×奥行) | 198×64.5×246 *突起部を含まず | 146×41.2×155 *突起部を含まず |
質量 | 2.4kg | 1020g |
電源 | AC100V±10% 50/60Hz | DC5V±5% DC12V±10% |
消費電力 | 22W | 11.3W | 12.0W |
標準規格 | ECMA-291 | ECMA-292 |
安全規格 | VCCIクラスB |
● 『AIT-SA280』の主な仕様
◆ドライブ仕様※
記録フォーマット | AIT-1規格 |
記録メディア | AMEテープ 25GB/35GB |
記録容量 | SDX1-25C:25GB(非圧縮時)5GB(2.6:1圧縮時) SDX1-35C:35GB(非圧縮時)1GB(2.6:1圧縮時) |
データ転送速度 | 4MB/秒(非圧縮時)10.4MB/秒(2.6:1圧縮時)40MB/秒(Burst) |
※AIT-SA280はSDX-400C/RSと同等品を内蔵しています。
◆オートローダー部仕様
ドライブ搭載台数 | 1台 |
カセット搭載巻数 | 4巻 |
最大記録容量 | 140GB(非圧縮時),364GB(2.6:1圧縮時) |
インターフェース | Ultra Wide LVD/SE SCSI |
MTBF | 300,000時間 |
MTTR | 30分以内 |
外形寸法(mm) (幅×高さ×奥行) | 211×109×296 *突起部を含まず |
質量 | 5.3kg |
電源 | AC100V±10% 50/60Hz |
消費電力 | 25W |
安全規格 | VCCIクラスB |
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