<報道資料>

プレスリリース 目次
2001年 3月 21日

新商品

放送局のデジタルオペレーションすべてのMPEG規格化を実現できる
高画質素材伝送や遠隔収録を低レートで実行するストリーム変換機 発売

−NAB 2001(全米放送事業者連盟主催の放送機器展)に出品−
MSB-2000

マルチフォーマットストリームブリッジ『MSB-2000』



 ソニーマーケティング株式会社(社長:林 誠宏 本社:東京都港区)は、放送機器とネットワークとの柔軟な接続が可能で、MPEG対応機器間の高画質素材伝送や遠隔収録を低レートで実現するマルチフォーマットストリームブリッジ『MSB-2000』を発売します。

型 名発売時期希望小売価格(税別)
マルチフォーマットストリームブリッジ『MSB-2000』2001年10月220万円


 『MSB-2000』は、SDI※1やSDTI-CP※2などの放送機器向けインターフェースやATMネットワークによる伝送に適したインターフェースのDVB-ASI※3を装備し、高画質な信号変換により、MPEG VTR、および放送業務用AVサーバーを含むさまざまな機器の相互接続を提供するストリーム変換機です。「パラメータ再利用型エンコーディング」※4を採用し、高品質な信号変換を実現。これにより、高画質な素材伝送を低レートで行なうことができます。加えて、HTTP, Telnet※5及びRS-422AによるVTRやディスクレコーダーの簡易コントロール機能を装備しており、手軽に遠隔リモート収録/再生を実現できます。さらに、通信業界においてネットワーク機器の監視に標準的に使用されているSNMP(Simple Network Management Protocol)に対応することにより、MPEGトランスポートストリーム(DVB-ASI)による高画質画像伝送に対応したネットワーク機器として、高い信頼性と互換性を提供します。
 ブロードバンドネットワーク時代を目前にし、映像の多様化が進み、映像制作環境のネットワーク化と画像の圧縮・伝送に対する要望が急速に高まってきています。中でもデジタル衛星放送やDVDソフトなどで採用されているMPEG規格は、高画質とコストパフォーマンスの良さ、データ転送の便利さなどにより、最も注目されているデジタルビデオ圧縮技術です。当社は、1998年より「MPEG World」というコンセプトを提唱し、放送局内外のネットワークにデジタル放送時代の基幹技術であるMPEGを活用することを提案。同時にPro-MPEGフォーラム※6に参加して標準化を提唱、広く技術を公開することで、効率的かつコストパフォーマンスに優れたMPEGネットワークシステムの構築を推進してまいりました。本機により、高品質なMPEG信号による多彩な接続が可能になり、放送局におけるオペレーションをすべてMPEG規格によるオープンデジタルネットワークで統合するソリューションを積極的に提供してまいります。
 なお、本機は、4月23日から4日間米国ラスベガスで開催される「NAB 2001(世界最大の放送の総合展示会)」に出品される予定です。
※1Serial Digital Interface。現在、主に放送局で使われている映像・音声のデジタル伝送規格。
※2Serial Data Transport Interface-Contents Package。Pro-MPEGフォーラムの推進でSMPTE326Mとして標準化されたMPEGデータをリアルタイムに伝送(同期転送)する世界標準規格。
※3Digital Video Broadcasting-Asynchronous Serial Interface。デジタル放送やATM網を使って遠隔地への画像伝送に適した規格。
※4伝送時に圧縮/伸長(エンコーディング/デコーディング)を繰り返すことで発生する画質劣化を、圧縮時のパラメータ情報を記録しておき再利用することで最小限に抑える技術。
※5TCP/IPのアプリケーションプロトコル。TCP/IPネットワークに接続された任意の機器を遠隔制御する。
※6放送設備の構築におけるMPEG技術の有効活用を目的に、1998年6月にBBCを中心に、世界中の放送局、放送・通信機器メーカー、大学の研究機関などで結成された団体。現在130社を超える。




●主な特長


1. 放送機器とネットワークとの柔軟な接続が可能な多彩なインターフェースを装備
・ SDI、SDTI-CP、SDTI(SX)といった各種放送機器向けインターフェースを装備。
・ ネットワークインターフェースユニットBDX-N1000と組み合わせて、ATMやT3(DS3)などのネットワークでの伝送が可能なDVB-ASIに対応。

2.高品質/高効率な素材伝送を実現する画像圧縮機能
「パラメータ再利用型エンコーディング」技術により、MPEGのGOP(Group of Picture)/ビットレート変換を最小限の画質劣化で実現。SDIとDVB-ASIによる双方向のエンコード/デコードを同時に動作させることも可能です。

3.多彩な制御プロトコルをサポート
HTTP、Telnet:ネットワーク経由でのVTR、サーバー、ディスクレコーダーのリモートコ  ントロールおよびMSB-2000のセットアップ。
SNMP:MSB-2000のネットワーク監視
RS-422:ネットワーク経由で送られてくるVTR、サーバー、ディスクレコーダーのリモートコントロール・コマンドで各機器を直接制御


4. コントロールパネルを標準装備し、小型シャーシーながら簡単操作を実現
・ 高い操作性を実現するLCD表示パネル付きコントロールパネルを装備
・ 1Uの小型シャーシー



●主な仕様


入力SDI、SDTI-CP、SDTI(SX)、DVB-ASI、レファレンスビデオ
出力SDI、SDTI-CP、SDTI(SX)、DVB-ASI、SDIモニター
制御インターフェース100BASE-TX、RS-422、RS-232C、アラーム
ビデオ・ビットレート422P@ML:8Mbps〜30Mbps(ロングGOP)
      30Mbps〜50Mbps(オールイントラフレーム)
MP@ML: 6Mbps〜15Mbps(ロングGOP)
オーディオLPCM:8ch
MPEG1 LayerII:4ch
電源AC100〜240V 50/60Hz
質量約7Kg
最大外形寸法425×44×525mm(幅×高さ×奥行き:突起物を除く)
消費電力約70W



※お客様からのお問い合わせ:
ソニーマーケティング(株)情報システムマーケティング本部
電話:046-230-5075