a. ナノコンポジット振動板材料
音の要となるダイアフラム(振動板)の材質にはヘッドホン用として開発された極薄の特殊ナノコンポジット(複合材料)を採用しました。ミクロンオーダーのフィルム状ポリアミド繊維にナノオーダーのシリカ粒子を打ち込んだものを基本に高剛性かつ軽量、しかも周波数依存性のない内部損失特性を実現する配合としたことでヘッドホンの振動板材料としての理想を追求しました。さらに、内部損失が高く、かつ周波数依存性の少ない特性を実現しています。
これらにより、120kHzを超える超高域での減衰を押さえ、スーパーオーディオCD等のワイドレンジソースに余裕をもって対応するピークディップの少ない音圧レスポンスが実現されます。
b. ダイアフラム構造
120kHzに至る再生周波数帯域を実現するためには、材料だけでなくダイアフラムの形状や構造も重要な要素です。ナノコンポジットHDダイアフラムはコンピューターによる高域レスポンスのシミュレーションと徹底した試聴、測定を何度も繰り返し生み出されました。まさにソニーの音響ノウハウの結晶です。
c. 高磁力ネオジウムマグネット
ドライバーユニットの駆動力の源となるマグネットに440kJ/m3という非常に高いエネルギー密度を誇るネオジウムマグネットを採用。高い感度と共に歪の少ないクリアな音質を実現しています。