ソニー ステレオICレコーダー ICD-AX80 「声の取扱説明書」
この度は、ソニー ステレオICレコーダー ICD-AX80(以下「ICレコーダー」と略します)をお買い上げいただき、ありがとうございます。
この「声の取扱説明書」は、ICレコーダーの主な機能、使い方を説明したもので、付属の取扱説明書の内容をすべて網羅しているものではありません。
その点をご理解・ご了承いただいた上で、ご使用の前に付属の取扱説明書も併せてご確認くださいますよう、お願い申し上げます。
また、この「声の取扱説明書」の内容は、2009年12月現在のものです。
このICレコーダーには、次のような特長があります。
・ よく使う録音・再生ボタンは、しっかりとした操作感の大型ボタンになっているので、快適に操作できます。
・ パソコンに接続して、音声データをパソコンとやり取りすることができます。別売りの充電式電池をお使いの場合は、パソコンに接続して充電式電池を充電することもできます。
・付属のオーディオコードを使って、録音した音声をカセットテープやMDにダビングできます。おけいこの内容や講演会の録音などを、友人に配るのに便利です。また、カセットテープの音をICレコーダーに録音して持ち運ぶこともできます。
・ボタンを押すと「ピッ」「プッ」という操作音が鳴り、操作の確認に役立ちます。
この「声の取扱説明書」では、次の6項目に分けて説明しています。
1. 各部の位置と働き
2. 電源を準備する
3. 録音する
4. 再生する
5. 消去する
6. ダビングする
そのほかの項目については、付属の取扱説明書をお役立ていただくか、またはソニーの相談窓口、お買い上げ店へお問い合わせください。
ソニーの相談窓口へのお問い合わせは、「使い方相談窓口」フリーダイヤル0120-333-020へお電話ください。携帯電話、PHS、一部のIP電話ではフリーダイヤルをご利用いただけないため、0466-31-2511へお問い合わせください。
電話がつながると、音声ガイダンスが流れます。最初のガイダンスが流れている間に、「303」を押し、次に「#(シャープ)」を押すと、直接、担当窓口へおつなぎします。
では、基本的な取り扱い方を、6項目に分けて説明します。
1. 各部の位置と働き
まず、上部に3cm四方のつるつるした面、下部にざらざらしたスピーカーのある面を手前にし、縦長に持ってください。手前の面から説明します。
上部の3cm四方のつるつるした面は、表示窓です。
その下に、横に細長いバーのようなものがありますが、これは3つに区切られており、真ん中の部分は仕切りで、左右の部分が細長いボタンとなっています。
右側のボタンが、表示/メニューボタンです。停止中に長押しすると、メニュー画面が表示されます。
左側の細長いボタンが、録音中や再生中に用件を分割できる分割ボタンです。分割しておくと、会議など1件の録音時間が長いときに、再生したいところがすばやく探せて便利です。録音中に分割したいときは、用件を分割したいところで分割ボタンを押します。分割されても、録音は途切れずに続きます。
再生中に分割したいときは、用件を分割したいところで分割ボタンを押すと、「ピッ」と操作音が鳴り、再生が一時停止します。表示窓に「分割」と用件番号が点滅します。もう一度分割ボタンを押すと、押したところで分割されます。
分割ボタンのすぐ下、本体の左側にある直径1cmほどの少しくぼんだ丸いボタンが、録音/一時停止ボタンです。
録音について詳しくは、「3. 録音する」で説明します。
録音/一時停止ボタンのすぐ右、本体中央にある縦長の四角いボタンが、速度調節ボタンです。上下に押すことで再生速度を調節します。
そのすぐ右側にある直径1cmほどの丸いボタンが、再生/停止・決定ボタンです。再生/停止・決定ボタンの表面には、小さな突起がついています。操作時の目印としてお使いください。
再生と再生速度の調節について詳しくは、「4. 再生する」で説明します。
録音/一時停止ボタンと再生/停止・決定ボタンの下に、横長で下側が手前に反っている部分があります。これの左端が早戻しボタン、右端が早送りボタン、真ん中が停止ボタンです。早戻しボタン、早送りボタン、および再生/停止・決定ボタンは時計合わせやメニュー項目の設定のときにも使います。
尚、時計合わせとメニュー項目の設定は、表示窓を見ながらの操作となりますので、ここでは詳しい説明を省きます。ご了承ください。
次に、右側面について説明します。
一番上の端に、直径1cmほどの円形で真ん中がくぼんでいる部分があります。これが内蔵マイクで、左側面の同じ位置にもあります。このICレコーダーはステレオで録音できます。右側面にあるマイクはRチャンネル用です。
その下に、4つの縦長の四角いボタンが縦一列に並んでいます。
一番上の小さなボタンが、消去ボタンです。ボタンの真ん中が少しへこんでいます。
再生中や停止中に消去ボタンを押すと、用件を消すことができます。
詳しくは、「5. 消去する」で説明します。
消去ボタンの下にある、縦長で真ん中がくぼんでいるのが音量+/−ボタンです。
ボタンの上側を押すと音量が大きくなり、下側を押すと音量が小さくなります。上側の音量+ボタンには、小さな突起がついています。操作時の目印としてお使いください。
音量+/−ボタンの下にあるのが、速度調節入/切スイッチです。小さな突起が3つついていますので、操作時の目印としてお使いください。
速度調節入/切スイッチの下にあるのが、A-Bリピートボタンです。必要な部分だけ聞きたいときに、開始点と終了点を指定します。
A-Bリピート機能について詳しくは、「4. 再生する」で説明します。
続いて、左側面について説明します。
一番上の端に、直径1cmほどの円形で真ん中がくぼんでいる部分があります。これが内蔵マイクで、右側面の同じ位置にもあります。このICレコーダーはステレオ録音できます。左側面にあるマイクはLチャンネル用です。
その下の縦長の四角い部分が、ホールドスイッチです。上側にするとホールドがかかってすべての操作を受けつけなくなり、誤操作を防ぎます。下側にするとホールドが解除されます。このホールドスイッチは電源の入/切スイッチも兼ねており、停止中に上側にすると電源が切れ、下側にずらすと電源が入ります。このとき表示窓には、時刻や録音された用件件数などが表示されます。小さな突起が3つついていますので、操作時の目印としてお使いください。
ホールドスイッチの下にある1cmほどの細長い穴が、USB端子です。付属のUSBケーブルを使ってパソコンと接続し、データをやり取りしたり、別売りの充電式電池を充電することができます。
パソコンと接続して使うには、あらかじめ、付属のパソコン用アプリケーションソフト「Digital Voice Editor(デジタルボイスエディター)」をパソコンにインストールしておきます。
このソフトのインストールは、パソコンの画面を見ながらの操作となりますので、ここでは詳しい説明を省きます。ご了承ください。
次に、上側の面について説明します。
直径3mmほどの小さな穴が横に2つ並んでいます。
左側がマイクジャックです。小さな突起がついています。操作時の目印としてお使いください。付属のマイクを差し込みます。付属のマイクは、ひらがなの「くの字型」をしており、片側の円柱形の部分がマイクになっています。もう片側は、マイクジャックへ差し込めるようなプラグ形状になっています。
右側がヘッドホンジャックです。付属のステレオイヤーレシーバーを差し込みます。
最後に、裏側の面について説明します。
上側に逆U字型のくぼみがあり、くぼみの中に細い金属製で、カタカナの「コの字型」のスタンドが収納されています。くぼみの上部から指先でスタンドを引っ掛けて取り出してください。テーブルに置いて録音するときなど、ICレコーダーを立てて使う際にご利用ください。
くぼみのすぐ下、本体中央部に少しへこんだ指がかりのある丸い部分があります。これを下に押し下げて、その下にある電池ぶたを開けます。
2. 電源を準備する
まずは、付属のアルカリ乾電池の入れかたを説明します。
上部に3cm四方のつるつるした面、下部にざらざらしたスピーカーのある面を向こう側に向けて持ってください。手前の面の下半分ほどを占める丘のように少し隆起した部分に、付属のソニー単4形アルカリ乾電池2本を入れます。
乾電池を入れるときは、この面のほぼ中央にある直径1cmほどのくぼみを指のはらで押し下げ、電池ぶたの下側を手前に開き、乾電池を入れます。
乾電池は2本とも、マイナス側が上、プラス側が下になるように持ち、マイナス側から入れます。乾電池のマイナス側が当たる部分にはバネが付いていますので、上に向かってバネを押し込むようにして入れます。
乾電池を入れたら、電池ぶたの手前を下ろして上に向かってカチッと音がするまで押し、ふたを閉めます。
乾電池が消耗したら、2本とも新しいものと交換してください。
付属のアルカリ乾電池以外にも、別売りの単4形充電式ニッケル水素電池(NH-AAA-4BF)もお使いいただけます。
充電するには、パソコンか別売りのUSB ACアダプターが必要です。
パソコンで充電するには、充電式ニッケル水素電池をICレコーダーに入れ、付属のUSBケーブルを使ってパソコンと接続します。
別売りのUSB ACアダプターで充電するには、充電式ニッケル水素電池をICレコーダーに入れ、付属のUSBケーブルを使って別売りのUSB ACアダプターにつなぎます。
付属のアルカリ乾電池の持続時間は、録音時、スピーカー再生時、ヘッドホン再生時で異なります。再生音量によっても異なります。
録音時は約40時間から65時間で、録音時の音質や、ステレオ録音またはモノラル録音によって異なります。
スピーカー再生時は約13時間、ヘッドホン再生時は約40時間です。
別売りの充電式電池の持続時間も、録音時、スピーカー再生時、ヘッドホン再生時で異なります。
録音時は約28時間から45時間で、録音時の音質や、ステレオ録音またはモノラル録音によって異なります。
スピーカー再生時は約11時間、ヘッドホン再生時は約28時間です。
乾電池を入れると、電源が入り表示窓に表示が出ます。お買い上げ後初めて、または乾電池を取り出した状態で約2分経過したあとに乾電池を入れたときは、「ピッ」という操作音が鳴って時計合わせの状態になります。時計合わせは表示窓を見ながらの操作となりますので、ここでは詳しい説明を省きます。
ただし、時計合わせの状態のままでは録音や再生操作ができないため、停止ボタンを押して通常の操作ができる状態にしてください。停止ボタンを押すと、「ピピッ」という操作音が鳴ります。
電源を切るには、停止中に左側面上部にあるホールドスイッチを上方向にずらします。再び電源を入れるには、ホールドスイッチを下方向にずらします。
時計を合わせていない状態で電源を切った後に再び電源を入れると「ピッ」という操作音が鳴って時計合わせの状態になりますので、停止ボタンを押して操作ができる状態にしてください。
3. 録音する
上部に3cm四方のつるつるした面、下部にざらざらしたスピーカーのある面を手前にして持ってください。また、録音を始める際には、まずホールドが解除されていることを確認してください。ホールドスイッチは左側面上部にあり、下方向にずらすと解除されます。
停止中に、手前の面の真ん中左端にある、直径1cmほどの丸いくぼんだ録音/一時停止ボタンを押します。「プッ」という操作音が鳴り、録音が始まります。録音中は録音ランプが赤く点灯し、表示窓に「REC」の文字が表示されます。
自分の声を録音するには、ICレコーダーを口元に近づけて話します。人の声やまわりの音を録音するには、左側面と右側面の上部にある内蔵マイクが水平になるように持って、ICレコーダーを声や音のする方へ向けます。
付属のマイクを使って録音するときは、あらかじめ付属のマイクを、上側の面の左側のマイクジャックに差し込んでおきます。付属のマイクは、ひらがなの「くの字型」をしており、片側の円柱形の部分がマイクになっています。もう片側は、マイクジャックへ差し込めるようなプラグ形状になっています。
付属のマイクはモノラルですが、モノラルからステレオに変換する回路を内蔵していますので、両方のチャンネルに音が録音されます。
録音を止めるには、録音/一時停止ボタンの下にある、幅4cmほどの横長で下側が手前に反っている部分の真ん中にある停止ボタンを押します。 「プー」という操作音が鳴り、録音が停止します。
録音を一時停止するには、録音/一時停止ボタンを押します。「プープー」という操作音が鳴り、録音が一時停止します。一時停止を解除するには、もう一度録音/一時停止ボタンを押します。録音が再開し、一時停止前の録音に続けて録音することができます。
録音された音声は、MP3ファイルになります。
今録音したところを確認したいときは、録音中、または録音一時停止中に、録音/一時停止ボタンのすぐ下にある早戻しボタンを押し続けます。録音が解除され、今録音したところを早戻しします。早戻しボタンを離すと、そこから再生が始まります。
録音中の音を聞きたいときは、上側の面の右側のヘッドホンジャックに、付属のイヤーレシーバーを差し込んで聞きます。
イヤーレシーバーの音量は、右側面の上から2つめの縦長で真ん中がくぼんでいる音量+/−ボタンを押して調節します。ボタンの上側を押すと音量が大きくなり、下側を押すと音量が小さくなります。
イヤーレシーバーの音量は、録音される音量には影響ありません。
録音可能時間は、録音時の音質や、ステレオ録音またはモノラル録音を設定する録音モードによって異なります。
ステレオ高音質モードでは、ステレオ音声で高音質な録音ができ、約22時間15分録音できます。
音質より録音時間の長さを重視するモノラル長時間モードでは、最大で約534時間25分録音できます。
尚、録音モードは、お買い上げ時はステレオ高音質録音ができるSTモードになっています。録音モードの変更は、表示窓を見ながらの操作となりますので、ここでは詳しい説明を省きます。ご了承ください。
他の機器の音声をICレコーダーに録音したいときは、付属のオーディオコードを、ICレコーダーのマイクジャックと他の機器の音声出力端子につなぎます。ICレコーダーの録音/一時停止ボタンを押してから、他の機器を再生して録音します。
モノラル音声の機器から録音する場合は、付属の変換プラグを録音機器側のマイクジャックに差し込み、そこへ付属のオーディオコードをつないでください。付属の変換プラグをICレコーダー側に接続しないようご注意下さい。
付属の変換プラグは、片側が長さ4cmほどで鉛筆より少し太いくらいの六角柱で、もう片側はマイクジャックへ差し込めるようなプラグ形状になっています。
録音を止めるときは、再生機器の停止ボタンを押し、ICレコーダーの停止ボタンを押します。
4. 再生する
上部に3cm四方のつるつるした面、下部にざらざらしたスピーカーのある面を手前にして持ってください。また、再生を始める際には、まずホールドが解除されていることを確認してください。ホールドスイッチは左側面上部にあり、下方向にずらすと解除されます。
スピーカー面のすぐ上に、横長で下側が手前に反っている部分があります。これの左端の早戻しボタン、または右端の早送りボタンを押して、聞きたい用件を選びます。次に、早送りボタンの上にある直径1cmほどの丸い再生/停止・決定ボタンを押すと「プッ」という操作音が鳴り、再生が始まります。
音量は、右側面の上から2つめの縦長で真ん中がくぼんでいる音量+/−ボタンを押して調節します。ボタンの上側を押すと音量が大きくなり、下側を押すと音量が小さくなります。
再生を止めるには、再生/停止・決定ボタンの下にある、幅4cmほどの横長で下側が手前に反っている部分の真ん中にある停止ボタンを押します。「プー」という操作音が鳴り、再生が停止します。
最後の用件の再生が終わると、自動的に最後の用件の頭に戻って停止します。
再生中の用件の頭出しをするには、早戻しボタンを短く1回押します。
聞きたい用件を選ぶには、早戻しボタン、または早送りボタンを短く何回か押します。押すたびに、前の用件、または次の用件の頭出しをします。早戻しボタンを押したときは「プププッ」、早送りボタンを押したときは「ププッ」という操作音がなります。
1件を繰り返し聞きたいときは、再生中に再生/停止・決定ボタンを長押しします。「ププープッ」という操作音が鳴ります。通常の再生に戻すには、繰り返し聞いている用件の再生中に再生/停止・決定ボタンを短く押します。
再生速度を調節したいときは、右側面の下から2つめの小さな突起が3つついている速度調節入/切スイッチを上側にして「入」にします。次に、手前面の真ん中にある直径1cmほどの丸い録音/一時停止ボタンと再生/停止・決定ボタンの間にある、長さ1cmほどの縦長の速度調節ボタンを押すと、再生速度を調節できます。ボタンの上側を押すと速度が速くなり、下側を押すと速度が遅くなります。
必要な部分だけ聞きたいときは、右側面の速度調節入/切スイッチの下にあるA-Bリピートボタンを押して、開始点と終了点を指定します。
再生中にA-Bリピートボタンを押して、聞きたい最初の部分を指定します。「ピッ」という操作音が鳴ります。次に、A-Bリピートボタンをもう一度押して、聞きたい最後の部分を指定すると、「ププープッ」という操作音が鳴り、指定した区間を繰り返し再生します。
A-Bリピート再生を止めるには、停止ボタンを押します。
A-Bリピート再生を通常の再生に戻すには、A-Bリピート再生中に再生/停止・決定ボタンを押します。
5. 消去する
上部に3cm四方のつるつるした面、下部にざらざらしたスピーカーのある面を手前にして持ってください。
消去したい用件の再生中に、右側面の一番上にある、縦5mmほどの四角い消去ボタンを押します。「ピピーピッ」という操作音が鳴り、表示窓に消去したい用件の番号が点滅し、その用件を1分間再生します。この1分間の再生中に、もう一度消去ボタンを押すと、その用件は消去されます。
途中で消去を止めるときは、1分間の再生中に、停止ボタンを押します。
すべての用件を一度に消去することもできますが、表示窓を見ながらの操作となりますので、ここでは説明を省きます。ご了承ください。
6. ダビングする
ICレコーダーで録音した音声を、カセットテープやMDにダビングできます。
付属のオーディオコードを、ICレコーダーのヘッドホンジャックと、テープレコーダーやMDレコーダーなど、他の録音機器のマイクジャックにつなぎます。
モノラル音声の機器へ録音する場合は、付属の変換プラグを録音機器側のマイクジャックへ差し込み、そこへ付属のオーディオコードをつないでください。付属の変換プラグをICレコーダー側に接続しないようご注意ください。付属の変換プラグは、片側が長さ4cmほどで鉛筆より少し太い六角柱で、もう片側はマイクジャックへ差し込めるようなプラグ形状になっています。
録音機器の録音ボタンを押してから、ICレコーダーの再生/停止・決定ボタンを押して再生し、録音します。
録音を止めるときは、ICレコーダーの停止ボタンを押し、録音機器の停止ボタンを押します。
以上で、ステレオICレコーダー ICD-AX80「声の取扱説明書」を終わります。