スーパーオーディオCDならではの原音に忠実な再生クオリティーとCDが秘めるポテンシャルのすべてを解き放つために、SCD-DR1は誕生しました。ソニーが長年培ってきたディスク再生技術の粋を結集。常識にとらわれず、音質向上の可能性を根底から見直し、現時点で考え得るディスク再生の最良の姿を求めました。まるでそこに体を揺らす演奏家の姿までが見えるような、澄み切った音場。幾重にも重なった楽器の音色ひとつひとつの質感まで伝える、しなやかな描写力。SCD-DR1がひらく新たな表現領域を、あなたのとっておきのディスクで、ぜひお確かめください。
一般的なフローティングマウント方式を超えた、高精度な信号読み取りを追求したリジッドマウントを採用。光学ピックアップ、ドライブモーターなどを搭載したベースユニットを、強固なシャーシに固定しました。外部からの振動を遮断し、ディスク回転による共振も抑制します。ディスクのセットは新開発のローディング機構によるトレイローディング方式。ディスクトレイは水平にボディ内へ引き込まれた後、垂直に降下して固定されたベースユニットへディスクを導きます。トップローディング方式に匹敵する振動に強いメカニズムと、スムーズな使い勝手を両立しました。
デジタル出力部とD/A変換部それぞれの直近にマスタークロックを配置。専用のマスタークロックを、使用状況に応じて使い分けることで、ジッターの発生を最小に抑えます。これにより、信号処理の時間軸精度を高め、デジタル出力/アナログ出力ともに優れた高音質化を実現しました。また、外部入力端子にワードシンクを備え、外部クロックを使用することで、より臨場感あふれる音が再現できます。
電源部は、デジタル系/アナログ系を分離するだけでなく、サーボ系も独立させ、それぞれにRコアトランスを搭載。信号を読み取るピックアップの動きを制御するサーボ系の電圧変動は、デジタル信号処理へ混入することでパルス波形の乱れが生じます。こうした悪影響を排除し、クリーンなデジタル信号出力を実現しました。また、アナログ信号処理部では、電源を通じて侵入するデジタル系/サーボ系の高周波ノイズを遮断し、ノイズが少なくクオリティーの高い安定した音質が得られます。
最大15mm厚のアルミ削り出しブロックによるフレームと、ベースユニットを固定するビーム(梁)を組み合わせた高剛性シャーシを採用。使用するパーツを最適に配置するためと、強度や振動対策などを考慮し、横幅を340mmとしました。オーディオコンポーネントの常識にとらわれず、音質向上のために考え出されたサイズです。
デジタル出力端子は、i.LINK端子をはじめ、光/同軸/バランスドデジタルの4系統を装備。とくにi.LINK端子出力は、最大200Mbpsの高転送レートで、スーパーオーディオCDのマルチチャンネルDSDデータも余裕を持って伝送可能。さらに、H.A.T.S(高品質デジタル・オーディオ送信システム)に対応するなど、スーパーオーディオCDの魅力をさらに引き出します。
D/Aコンバーター:スーパーオーディオD/Aコンバーター
ピックアップ:ツインレーザー
電源トランス:Rコアトランス×3
シャーシ構造:DR/FBシャーシ
周波数特性:2Hz−50kHz(スーパーオーディオCD)、2Hz−20kHz(CD)
ダイナミックレンジ:110dB以上(スーパーオーディオCD)、100dB以上(CD)
全高調波ひずみ率:0.001%以下(スーパーオーディオCD)、0.0017%(CD)
デジタル出力:i.LINK×1、光×1、同軸×1、バランスドデジタル×1
アナログ出力:1系統(ステレオ)
外部入力:ワードシンク×1
大きさ(最大突起部を含む):340(幅)×140(高さ)×465(奥行)mm
質量:18.5kg(電源コード含む)
消費電力:22W