日本航空株式会社(以下、JAL)では、同社の上顧客である、いわゆるヘビーユーザー向けに、「ファーストクラス ラウンジ」「JGCラウンジ」「サクララウンジ」「エグゼクティブクラスラウンジ」「JALファミリーサービスラウンジ」といった、各種のラウンジ・サービスを提供しています。そんな中、 2002年11月18日にオープンした羽田空港の「サクララウンジannex」は、「バイオW」を導入しインターネット接続を提供するなど、従来とはひと味違ったサービスを提供するラウンジとなっています。同ラウンジのスタッフである板垣順子さんと松山ルミさんにお話を伺いました。
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新しくオープンした「サクララウンジannex」は、どんなラウンジなのですか。
板垣
従来の「サクララウンジ」は、ソファーに腰を落ち着けてゆったりとくつろいでいただける、国際線のラウンジのようなイメージですが、今回オープンしたサクララウンジannexは、女性デザイナーが内装を手がけるなど、30代〜40代に向けたカジュアルなラウンジです。ご自分でもパソコンを所有していて仕事でバリバリと使われているようなビジネスマンの方や女性をメインのターゲットにしています。
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オシャレなインターネットカフェのようなラウンジですね。
松山
そうですね。サクララウンジannexは、出発までの時間に気軽に立ち寄っていただいて、短い時間でご利用していただくラウンジを目指しています。具体的には、国内線での出張が多いビジネスマンの方が中心です。そのため「バイオW」を3台導入して、ビジネスに不可欠なインターネット接続のサービスをご提供しています。
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ちなみに、サクララウンジannexではどのようなサービスを提供されているのでしょう。
板垣
ご利用は365日、朝5時30分から夜9時30分まで。フリードリンクのサービスの他に、デスクワークのためのビジネスコーナーをはじめ、モバイルでご利用の方のために、パソコン用の電源とモジュラージャックをご用意しています。さらにソニーとのコラボレーションにより、ホームシアター形式のテレビ(WEGA)や、個人テレビとインターネットが使える「Air Board」などのエンターテインメントもご用意し、「楽しみ」も演出しています。
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数あるバイオの中から「バイオW」を導入された理由は?
松山
バイオは、スタイリッシュなイメージのソニーのパソコンであるという部分が大きいと思います。弊社のスタッフはもちろん、お客様の誰もが知っているということで安心感がありますし、使い方を知っているということが大きいですね。また、大勢の人が出入りするラウンジに置いて使うということで、知名度や安心感に加えて、使いやすさやデザインも重要です。その点、「バイオW」のスマートなデザインは、サクララウンジannexのカジュアルな雰囲気にピッタリなんですね。
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実際に、お客様はどのような使い方をされているのでしょうか。
板垣
オープンからまだ月日が経っていないので、サクララウンジannexの存在をご存じでないお客様も多くいらっしゃるようですが、それでも多い日には1日で 100人以上のお客様が訪れます。その多くの方がJALのホームページでチケットの予約やマイルの確認をしたり、ビジネス関係のホームページをチェックされているようです。常日頃からビジネスでパソコンを使っている方が多いためか、使い方の質問などもほとんどありません。
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お客様からのご意見だけでなく、スタッフの皆さんの声でも結構ですが、「バイオW」をお使いになっての感想はいかがですか。
松本
お客様からは「液晶画面が大きくてキレイだ」とご好評をいただいています。これは本当にその通りだと思います。ホームページを表示したときに、画像がとてもキレイに見える。特に写真が映えるのがいいですね。それだけで「このパソコンいいね」と言われます。また、実際に触ってみるとバイオならではの使いやすさを随所に感じます。たとえばキーボードが打ちやすいとか。「バイオW」のキーボードはタッチが軽いですし、タイピングしているときの音も静かです。ラウンジのように人が多く、静かな場所で使うパソコンとして考えた場合、こういった細かい部分への配慮も大切だと思います。
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ラウンジでのご利用ということで、最初ノート型のバイオを導入されているのかと思ったのですが。それが「バイオW」を選択されていると伺って、実は少し意外な気もしました。あえてデスクトップ型の「バイオW」にされた理由は?
板垣
以前から、サクララウンジの方では、ノート型パソコンによるインターネット接続サービスをご提供しているのですが、ノート型ですとお客様がパソコンを動かしたときに、コードが引っ張られて取れてしまうとか、キーボードの上に飲み物や食べ物をこぼすなど、どうしても壊れやすいということがありました。その点、「バイオW」はデスクトップ型でありながら、キーボードも折り畳めるなど省スペースですし、邪魔にならず壊れにくいという点がポイントだと思います。
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なるほど。ラウンジのような場所でいろいろな方に使っていただくためには、デスクトップ型とノート型の両方のいい部分を兼ね備えた、「バイオW」が最適だというご判断なわけですね。
松本
そうだと思います。画面やキーボードは大きい方が使いやすいですし、パソコンとしても性能の高い方が快適に使えていい。でも、たくさんの方が訪れる場所で使うので、省スペースで邪魔にならないという点も重要です。その上で「バイオW」は、ノート型のようにコードも出ないので、いろいろな方に使っていただく場所に置いてもトラブルが起きにくいと感じています。
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サクララウンジannexは、御社のラウンジ・サービスの中でもいままでになかったようなタイプで、試験的な意味あいを持つ試みだと伺っています。そうした先進的なサービスの場に「バイオW」を導入されての効果はいかがですか。
板垣
パソコンを使いたいということで、サクララウンジからサクララウンジannexに移動していらっしゃるお客様も増えています。実際、このラウンジの中で一番目をひくのが「バイオW」なので、初めていらした方は必ずといっていいほどパソコンに向かわれます。デザインがいいということで、特に若いビジネスマンのお客様にウケがいいようです。
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「バイオW」をはじめて見たというお客様もいらっしゃるそうですね。
松本
こちらで「バイオW」をはじめてご覧になって、「このパソコンが欲しい」「これと同じものを買いたい」とおっしゃるお客様も少なくありません。そういう意味では、「バイオW」の存在がサクララウンジannexの魅力のひとつになっていると言っても過言ではないかも知れませんね。
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インターネット接続以外で、「バイオW」と周辺機器を組み合わせたサービスなどは提供されていますか。
板垣
まだオープンして間もないということもあり、現在はインターネット接続サービスのみのご提供となっています。ちなみに、インターネット接続では無線LAN 対応になっています。
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無線LANというとホットスポットのようなサービスを提供される予定はありますか。
松山
施設の関係上、現在はNTTドコモのサービスのみでの対応となっています。成田空港の方では、各社のサービスに対応したホットスポット・サービスをご提供していることもあり、今後はお客様の声を聞きながら各社に対応したホットスポットのサービスの提供を考えて行きたいと思います。
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無線LANの活用ですと、バイオのテレビ録画機能を応用する方法があります。「バイオW」に付属している「Giga Pocket」というソフトでテレビ番組を録画しておき、「バイオW」で見ていただくのはもちろん、お客様のバイオノートに「PicoPlayer」がインストールされていれば、無線LANを経由して「バイオW」に蓄積した番組を再生することができます。見逃したビジネスニュースなどを見ることができると便利だと思いますが、こういったサービスも展開ができそうですね。
板垣
それはとてもおもしろいアイデアだと思います。ソニーの製品には、そういったユニークで便利な使い方の提案があるのが魅力です。せっかくのコラボレーションですので、ソニーからのご提案も含め、今後もお客様に喜んでいただけるサービスを提供していきたいと思います。「こんなサービスを提供して欲しい」というご要望があればどんどん出していただき、サクララウンジ同様、新しいサクララウンジannexもご愛顧いただけるよう、より快適で質の高いサービスを目指して行きたいと思います。