株式会社プラザクリエイトは、全国で約1000店舗ある国内最大手のフォトメディアシ ョップチェーン「パレットプラザ」を展開し、フィルムはもとよりデジタルデータからの高品質でハイスピードな写真のプリントサービスを提供している企業です。
同社が2004年7月に東京・市ヶ谷で開校したのが、デジタルスチルカメラ時代のまったく新しい"女性のための初心者から始める写真とパソコンの学校"「パレットプラザ クリエイティブスクール イマージュ」。一眼レフタイプの高機能デジタルスチルカメラと、最新のPCによるフルデジタルの環境で、写真の楽しさを基礎から学べる写真学校です。そんな同校が全面採用し、デジタルフォトレタッチの授業はもちろん、事務局スタッフの業務でも使用されているのが VAIO type Sです。最先端のデジタル写真学校における活用例についてお話をうかがいました。
━━
プラザクリエイト様が新規事業として、写真の学校を開校されたというニュースは驚きでした。まずは、イマージュを設立された経緯からお話しください。
山﨑
プラザクリエイトは、写真の新しい楽しみ方をつねに追求し、豊かな写真文化の創造を目的としています。そのために、全国1000店舗以上のフォトサービスチェーンであるパレットプラザを通じて、高画質かつスピーディーに写真をプリントするサービスを提供してきました。そこで、次なるステージとして選んだのが「デジタルで写真の楽しみ方がさらに広がることを伝えたい」ということだったのです。いまや、銀塩カメラと性能でほぼ肩を並べるまでになったデジタル一眼レフカメラで撮影し、PCを使ってレタッチ(修正・加工)することで、写真の楽しみが大きく広がる。それを、最新のデジタル機器とスタジオを揃えた理想的な環境の中で学んでいただくサービスとして、いままでにない新しいかたちのスクールを開設したわけです。
━━
確かに、自分でキチンと設定して撮影した写真を、納得がいくまでPCでレタッチしてからプリントできたら、心に残る大切な1枚になりそうですね。
山﨑
そうなんです。パレットプラザでは、すでにデジカメで撮影したデータをプリント出力するサービスを提供しています。デジタル一眼レフでの撮影や、デジタル加工、データ保存などの技術を楽しく学ぶことで、人生のさまざまなシーンを鮮やかに記録し、お客様の「LIFE ARCHIVES(ライフアーカイブズ:人生の記録コレクション)」を実現していただこうというのが、DPEサービスに続く私たちの提案です。
━━
写真の学校というと、プロを養成するための専門校というイメージがありますが、イマージュの場合は、一般向けのコースもあるのが特徴ですね。
山﨑
一般の方向けのコースと、プロを目指す方向けのコースと、2つのコースがあります。プロコースは20代前半の方が中心、一般コースは20代後半〜40代の方が中心です。特に一般コースは、OLの方を中心に「写真を一生の趣味にしたい」という女性の方が多いのが特徴です。また、デジタル一眼レフを購入したいので、使いこなせるように基礎を身につけたいという方も多いです。
━━
一般コースでは、実際にどんな内容のプログラムがあるのですか。また、イマージュならではのメリットはどんな点でしょうか。
山﨑
撮影の基礎を学ぶ「フォトステージ」と、PCを使ってフォトレタッチのテクニックを学ぶ「デジタルステージ」という、2つのプログラムがあるのが一番の特徴です。フルデジタルを前提にした写真の学校なので、カメラだけでなくPCを使ったデジタル加工も学べるのが、他にはない点です。「フォトステージ」では、スクール併設の大型撮影スタジオでデジタル一眼レフカメラを使用した撮影の授業を行います。「デジタルステージ」は、IEEE 802.11gの高速無線LANで接続された最新のPCとAdobe Photoshopを使って、写真のデジタル修正・加工を学ぶ授業です。カメラとデジタル加工の両方を連動してお教えしているので、「デジタル一眼レフで撮るときはほんの少しアンダー気味で撮った方が、色情報が残っているのでレタッチがしやすい」といった、実践的な知識もたくさん学んでいただけます。実際にプロとして活躍されているフォトグラファーや、デジタルクリエイターの方に講師をお願いしていますので、写真の楽しさをダイレクトに教えてもらうことができます。また「あのCDのジャケットはどうやって撮影したか?」などの話も聞けるため、同じことを習うのでも説得力が違いますし、お客様のモチベーションもアップします。充実した講師陣によるオリジナルのカリキュラムの提供も大きなメリットです。
━━
イマージュでは、デジタル加工の授業で使用するPCとしてはもちろん、事務局スタッフの方が業務で使われる PCとしても、スクール全体でVAIO type S「VGN-S70B」を採用されたと聞きました。スクールというとデスクトップPCのイメージが強いですが、ノートPCであるtype Sを採用した経緯をお聞かせください。
山﨑
教室、ラウンジ、スタッフ室と、校内すべてのPCにtype Sを採用し、合計で46台を導入しました。デジタル加工で使うため、メモリーは512MB増設し、768MBにしてあります。IEEE 802.11g対応のアクセスポイントを校内に10ヶ所設置し、高速無線LANで社内のサーバーやインターネットに接続しています。実は、スクールで採用するPCを選ぶ際に、絶対に落としたくないポイントが3つありました。結論から先にいうと、その3つをクリアしていたのがtype Sだったのです。
━━
その3つのポイントとは、具体的にどのような点でしょうか。
山﨑
1点目は、スクールのブランディングとの調和です。イマージュはお稽古という、人生の余暇を楽しむ場所として、日常を忘れさせる異世界的な空間でありたいと考えていました。また、従来のようなマニアックなイメージを払拭し、女性の方でも気軽に入っていただけるようなイメージにしたいとも思っていました。そこで、スクールのラウンジ一面に大きな窓を配し、校内すべてをモダンなインテリアで統一しました。もちろん、そこに並ぶPCも、ハイセンスで高級感のあるものが必要でした。無機質な四角い箱が並んでいたら、それだけでイメージが壊れてしまいますからね。
━━
スクールやショップなど、お客様と接する場所や人目につく場所で使うPCは、シーンにあったスタイリッシュなものが要求されるということですね。では、第2のポイントは?
山﨑
2点目は、高性能と安定性です。授業でPCを使用するのは、スクールスタッフではなく、授業を受講されているお客様です。使い勝手がよいだけでなく使用中のトラブルがない、安心してお客様にご提供できるPCを希望していました。また、デジタル一眼レフカメラで撮影した写真のデータは、ご存知のようにデータ容量が非常に大きいのが特徴です。それを快適に加工するためには、パワフルで処理が高速なPCが必要でした。途中で止まらない、ユーザーを待たせない。そんなハイスペックと安定性を兼ね備えたマシンが必要だったんです。
━━
500万画素を越える解像度で撮影した写真のデータをPhotoshopで加工するというのは、本格的な画像処理になるわけですね。そうした重たい作業を快適に処理するためには、高い性能と安定性が要求されるということですね。では、第3のポイントは?
山﨑
3点目は、省スペース性・可搬性です。イマージュは写真の学校ですので、デジタル加工の授業を受けるための教室だけでなく、都内では広い50坪の本格的なスタジオを併設しています。そのため、限られているスペースを有効に使うために、デジタル加工の授業で使用している教室を、講義室(PCを使用しない講義を受講する教室)として併用したいという希望がありました。そのためには、大きなデスクトップPCだと困るわけです。机の上で資料を広げたりするスペースも必要ですから、省スペースで邪魔にならず、簡単に持ち運んだり、保管場所にしまったりできるノートPCでなければなりませんでした。
━━
以上の3点の導入ポイントをすべて満たすマシンとして選ばれたのが、VAIO type Sだったわけですね。
山﨑
そうなんです。最初はVAIO type Eも検討していたのですが、実物を見て「ウチのスクールにはコレしかない!」と思いました。実は、type Sが出荷されるのを待つために、開校を少し遅らせたほどなんです。それだけ満足度の高いマシンに出会えたと思います。
━━
開校以来、スクールの授業や各種の業務などで、毎日type Sをお使いになっているわけですが、3つの導入ポイントを中心に、実際に使ってみての感想をお聞かせください。
山﨑
1点目のスクールのブランディングとの調和では、type Sの持つシックな外観と、発売されたばかりの最新機種という特別感が、お客様にとっても憧れの対象となっているようです。デザインもシンプルかつスマートで、大きなモニターに大きな本体という、従来のデジタルスクール特有の圧迫感がなくていいですね。2点目の安定性と性能では、デジタル一眼レフカメラで撮影した高解像度の画像データを、Photoshopでストレスなく操作できており、パワーや使い勝手ともに合格点です。3点目の省スペース性では、デスクトップPCと同等の性能でありながら、自由に動かして使えるというのは、実際に教室の環境を整える私たちスタッフから見ると、大変に嬉しいものです。授業を一度に受ける人数は変動があるので、とっさのときに机のレイアウトを自由に変えられるのはありがたいですね。講義室として教室を活用する場合も、 type Sならわずかなスペースで保管しておけるので、セキュリティ面でも安心です。
━━
授業で使われてみて、特にここが便利、ここが気に入ったという点はありますか。
山﨑
処理性能はもちろんですが、液晶ディスプレイの表示も、非常に満足できる品質だと思います。写真をキレイに加工するのが目的ですから、画面上でも美しく見えて欲しい。クリアブラック液晶だと写真が映えますね。それに、ワイド画面だとPhotoshopの作業がやりやすい。パレットで画面が埋まらないし、その分だけ写真を大きく表示できるので、加工や編集作業も快適にできます。お客様からも「処理が速いのがいい、画面が大きくて見やすい、オシャレでいい」という声が多いですね。何よりも、一番よかったと感じる点は、授業中にお客様から出た質問に、講師の方が使っているtype Sを自らその場まで持って行き、気軽にお答えできたり、撮影してきた写真をすぐにお互いに見せ合えたりと、モバイルならではのコミュニケーションによって、お客様との距離がとても近くなったと感じるところです。
━━
オフィスモバイルならではの使い方が、授業を進める上でも予想以上の効果を発揮しているわけですね。では、スタッフの方が業務で使われての感想はいかがでしょう?
山﨑
私たちスタッフ側から見た場合は、スクール運営に関わるさまざまな業務を、この1台でこなすことができるという汎用性、機能性の高さが、効率アップにつながっています。校内を高速無線LANでつないでいるので、スタッフは自分のデスクだけでなく、ラウンジにも、教室にも、スタジオにも、場所を選ばずどこにでも移動して、無線LANで社内サーバーに接続して仕事ができます。詳しくは、宮澤の方から話が出ると思いますが、2画面並べて作業ができるのは快適だと、スタッフからの評価も非常に高いものがあります。それと、19インチの外部ディスプレイをつなげて2画面で作業をする場合がありますが、これは快適で1度慣れたら戻れないですね。
━━
最後に、こんな面でもっとPCを利用していきたいといった将来展望などがあればお聞かせください。
山﨑
今後の予定としては、プロのカメラマンで銀塩カメラを使っている人向けに、デジタル加工をお教えするコースや、Webデザイナーで自分で素材を撮りたい人向けのコース なども展開して行きたいと考えています。ここでもtype Sが活躍してくれると期待しています。また、2005年には通信講座もスタートする予定です。通信講座ではインターネットを使ったオンライン講座も実施しますから、イマージュで培ったノウハウを、ネットワークサービスとして拡大していきたいですね。さらに、全国8ヵ所にある営業所でのスクールの開校も予定しています。そのときのためにtype Sをどんどん使いこなして、全国の人にデジタルを使った新しい写真の楽しみ方を広げたいと思います。
━━
宮澤さんは、イマージュ以前にもデジタルスクールでお仕事をされていたということですが、そのときはデスクトップPCだったそうですね。今回、type Sになってお仕事の面でどのような変化がありましたか。
宮澤
type Sで一番気に入っているのは「動かせる」ということです。以前のスクールでは大きなデスクトップPCを使っていたので、プリントを作ったりする場合でも、デスクの上がディスプレイとキーボードで埋まっていて、作業スペースがなかったんです。そのために、ディスプレイを動かしたりキーボードをしまったりと、面倒なことをしていました。それがノートPCだと最初からデスクの上に作業スペースがあるので、授業でも自分の仕事でも快適になりました。
━━
デスクの上だけでなく、オフィスのさまざまな場所に持ち歩いたリ、モバイルで使われる機会も増えたわけですか?
宮澤
そうですね。たとえば授業のお手伝いでは、野外撮 影会のときにtype Sを1台持っていって、その場で撮った 写真を確認するといった使い方をしています。カメラの液晶だと細かいところまでは確認できないですが、type Sがあれば一目瞭然です。マニュアル撮影の設定ミスでうまく撮れていない場合も、教室に戻ってくるまで分からないと、せっかく出かけて撮ったのに……ということがなく安心できます。
━━
スクールの運営などの業務ではどんな使い方をされていますか?
宮澤
自分用のtype Sに営業ツールを一式入れて持ち歩けるのが便利ですね。たとえば、入学を検討されているお客様にも、ラウンジのテーブルにtype Sを持って行き、中に入っている最新の情報を、いつでも手軽にお見せすることができます。何より、サッとtype Sを開いてスマートに話をはじめると、お客様も引き込まれてくる感じです。いまでは文字だけの資料というのはなくて、どんどんグラフィカルな資料になっている時代です。写真の学校なのでなおさらですが、そういう資料は紙よりも、そのままお客さんに画面でお見せした方が説得しやすいことを実感しています。 type Sは画面表示もキレイですし、個人的にも写真が楽しくて仕方ない、こんなにキレイに撮れて加工できますよということを、自慢したくて仕方がない感じです。
━━
モバイルで使う機会も増えましたか?
宮澤
以前のように紙にプリントしたり、ストレージにデータを保存して持ち歩くのではなく、type Sごとデータを持ち歩いて使うというスタイルに変りました。他のPCみたいに、カバンの上部からハミ出さないので持ち運びやすいのがいいですね。それと、かさ張らないし、重さもそれほど気にならないです。営業に行く場合も、自宅で仕事する場合も、マウスと電源コードだけを外せば簡単に持ち出せるので、 type Sを気軽に持ち歩いています。
━━
スクールの業務は、かなりいろいろな作業をされていると聞きましたが、実際にはどんな感じなのでしょう。
宮澤
スクールの業務は幅が広いんです。スクールの運営はもちろん、商品開発から生徒募集、設備管理、広報・宣伝、顧客管理など、多種多様に広がっています。私自身の仕事だけでも、顧客管理、書類作り、DM作り、広報ツール作り……と、多くのソフトを使いながら、同時並行で仕事を進めることが多い。 Microsoft Wordを開きながらAdobe Illustratorも開いて作業をしたり、さらにMicrosoft Accessを開いたり……という、かなり重たい使い方をしています。特にAccessを起動して顧客管理をすると、それだけで処理が重くなってしまうので、以前のスクールでは1度に1個ずつしかソフトを起動できなかったのですが、type Sでは同時にいくつもソフトを起動して快適に処理できます。
━━
まさにtype Sのパワーを実感していただいているようですね
宮澤
グラフィックソフトで営業ツールや教材を作成する場合でも、自分たちの思考スピードについてきてくれるパワーがあるのが嬉しいです。以前は、何か処理をするのでも待ち時間が多くて、待っているうちに他のことをはじめてしまって、何をしていたのか忘れてしまうことがあったんですが、それがなくなりました。一気にいろいろな作業ができるので、仕事の効率が格段にアップしたと思います。
━━
イマージュというスクールの運営に携わっている宮澤さんにとって、type Sというのはどんなマシンでしょうか。
宮澤
学校運営ということに関して、type Sは凄くいいマシンだと思います。何でもできるパワーがあるし、デスクワークだけでなく持ち運んで多目的に使える汎用性がある。デスクトップPCのように使える場所が固定されていると、打ち合わせは話をするだけとかいうことになる。席に戻るまで作業が止まってしまうのが、type Sでオフィスモバイルをすると、デスクワークの時間を限らなくてもよくなる。私たちにとっては理想の1台だと思います。