いすゞエンジニアリング(IEC)は、1984年5月にいすゞ自動車から独立した開発会社で、主に車両やエンジンの設計、解析、CADの活用教育などを専門に手がけています。エンジニア達は設計、解析に用いるデスクトップPCのほかに、セカンドPCとしてノートブックPCを使っています。そして更新を迎えたセカンドPCの後継としてIECが選択したのは、ソニーのVAIOでした。
━━
IEC様では、デスクトップPCとは別にノートブックPCを活用されていますが、どのような使い方をされているのですか?
企画総務部 企画総務グループ
システム担当 小澤 亮一さん
小澤
当社のエンジニアはPCを一人2台体制で使っています。デスクトップPCは自動車の設計、解析をする専用端末として使い、ノートブックPCはデスクトップ PCの横に置いて資料作成したり、会議へ持ち込んだりするセカンドPCとして活用します。セカンドPCの使い方をもうすこし掘り下げて言えば、グループウェアやメールなどを使ったり、材料システム等のデータベースへ接続して調べ物をしたり、3次元CADのビューアーを用いた資料作成などになりますね。ですからデスクトップPCとノートブックPCの2台にはいつも電源が入った状態になっている。こうして用途を分けてPCを使うことで業務効率を向上させているわけです。
━━
VAIOの導入はIEC様にとって初めてのことですが、どういう経緯で採用を決めたのですか?
小澤
当社では4年に一度のサイクルでPCを更新しています。そのサイクルが来たPCがあったことと、新規の人材採用・異動が重なり、2010年に60台のノートブックPCを導入することになりました。各社検討するちょうどそのころ、ソニーからのDMが届き、声をかけたのが今回導入に至ったきっかけです。当社が VAIOを導入するのは初めてでしたが、営業のかたに保守や廃棄の体制などについて説明を受けたところ、以前からつきあいのあるPCメーカーと遜色のないサポートを受けられることがわかったので、安心して採用することができました。
━━
ソニーでは法人向けに「ビジネスサービス」を提供しています。IEC様ではどのような保守サービスを重要視されていたのですか?
小澤
当社はシステムを専任担当しているのが私一人で、トラブルが重なったときは対応に一日追われることもあります。今後私が管理するPCは500台近くになる見込みですから、安心できる保守サービスは重要でした。
当社は設計という仕事柄、PCを社外へ自由に持ち出すことを禁止している手前、故障の際オンサイトでの出張修理は必須条件です。他社でも同じ内容のサービスを受けられますが、1台からでも出張修理に対応してもらえることはありがたいですよね。また、将来的にメモリー増設を考えたとき、作業も1台からオンサイトで受けられることなど、ビジネスサービスが充実している点は気に入っています。
━━
セカンドPCはどういう基準で選定しているのですか?
小澤
セカンドPCとしての絶対条件にあげたのが、13.3インチという液晶モニターのサイズです。以前はもっと大型のノートブックPCを使っていましたが、ここ最近導入したセカンドPCはすべてこのサイズに統一しています。13.3インチのノートブックPCはモバイル用途にはギリギリの大きさだと思いますが、使用する場所のほとんどが自分のデスクと会議室ですから、これより小さい必要はありません。
逆に15インチくらいだとたまに持ち出すにも苦になってきます。デスクの広さ、キーボードの打ちやすさや液晶画面の見やすさなどを考慮して、当社で想定されるあらゆるシーンで13.3インチがベストマッチと考えました。そしてVAIOでは、このSシリーズがちょうど当てはまったということです。
━━
設計関係のデータを扱うPCとなると、セキュリティーも厳しいのではありませんか?
小澤
その通りです。社外への自由な持ち出しは基本禁止という話もしましたが、それ以外にも細かくセキュリティーポリシーが決められています。当社は開発の会社ですから、情報セキュリティーは十分に検討がなされなくてはならない点といえます。USBメモリーなどの使用制限や、暗号化ソフトの導入はもちろん行っています。セキュリティーがあまい状態のPCをネットワークにつなごうとすると、拒否されるしくみも備えています。導入の際には、これらのセキュリティーツールがVAIOで正しく動作するかも検証しました。
━━
VAIOを選定する際、他社のPCとも比較検討されましたか?
小澤
もちろん比較しました。同クラスのPCのなかでは、スペック、パフォーマンスの面でVAIOが一番でしたね。‥実は、選定基準としてパフォーマンスは重要視していませんでした。セカンドPCは、設計や解析を目的としたマシンではないので、「3Dビューアーや、グループウェアが支障なく動けばそれで十分」という程度の考えでした。しかし、やっぱり同じ価格帯であればパフォーマンスが高いほうがいいわけです。価格に対するパフォーマンスの高さ、消費電力などの環境性能。熟慮の結果、VAIOを採択しました。
━━
VAIOを使ってみた印象はいかがですか?
小澤
第一印象は「品質が高い。モノがいい」ということでした。ビジネスモデルには珍しいアイソレーションキーボード、解像度が高く見やすい液晶モニター、ヒンジの横にある電源スイッチなどもユニークでソニーらしさを感じました。
特にキーボードと液晶モニターの品質の良さは実感しています。キーが独立しているアイソレーションキーボードは打ちやすく、指があまり疲れません。また、液晶モニターの品質も高く、周囲の光の照り返しも少ないため、目への負担も軽減されます。それに解像度の高いワイド画面は、グループウェアを開いたときに情報が見やすい。これら負担の減少は、長時間画面を見続けるエンジニアにとってプラス評価でしょうね。
それからしっかりとしたヒンジからは、壊れにくい印象を受けています。ビジネスユースでは可動箇所の故障が目立ちます。キーボードもそうですが、モニター開閉の引っ掛かりのないスムースな動作には作りこみ感を垣間見ます。
納品されて間もないころ、まだ全員に配布が終わっていなかったため、会議で同席したエンジニアが私のVAIOを見て、「早く回して」と急かされたりもしました(笑)。
ユーザーからの受けも良く、VAIOを選んだのは正解でしたね。
━━
小澤さんご自身はどのようにVAIOを使ってらっしゃいますか?
小澤
私は自分のデスクや会議室はもちろん、トラブルが発生したときもVAIOを持って現場に向かうくらい、一日中VAIOを手放すときがありません。そしてトラブルの現象や要因、状況などをVAIOに記録しています。メモ魔の私にとってVAIOは、まさに手帳代わりです。
当社では今後もセカンドPCにはこのサイズのものを採用していく予定なので、VAIO Sシリーズがさらなる進化を続けてくれることを期待しています。