1974年に設立された北九州エル・エヌ・ジーは、海外から輸入した液化天然ガス(LNG)を、貯蔵、気化、送出しています。社屋を白で統一する改装をきっかけに白いVAIOを導入し、オフィス全体を明るいイメージに変えました。また念入りな検証作業の結果、OSを64ビット環境に移行しました。
法人PCでも豊富なカラーバリエーションをもつVAIOから、ホワイトのFシリーズを導入、従来の製造業の持つイメージを払拭する「ホワイト」でオフィスとPCを統一。明るく清浄なオフィスイメージを構築。
検証用デモ機を使い実際にクライアントPCの動作や、サーバーとの接続など、さまざまな検証を実施。将来につながる布石として、64ビット版 Windows 7環境の移行に成功。
図面や資料がみやすい16.4型ワイドフルHD液晶、数字入力がしやすい10キー、OS、アプリケーション起動の高速化を助けるSSDが装備されているFシリーズにより、大画面ノートでデスクワークの作業効率化を実現。
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今回のPCリプレイスでは、白いPCを条件として選定されたとのことですが、その理由は何だったのですか?
古田
築30年になる社屋を改装したとき、担当したデザイナーがオフィスの壁も机も白で統一しました。ちょうどPCリプレイスのタイミングだったので、「PCも白で統一を」というデザイナーの意向を受け、ホワイトのFシリーズを導入したのです。他のメーカーに白いモデルがないかも探してみたのですが、法人向けPCで条件に合うのはVAIOだけでした。
通谷
製造業といえば黒っぽい色という固定観念がありますから、白にすることで製造業のイメージを払拭するオフィスにしたかったわけです。結果としてオフィスの印象が明るくなり、いらっしゃるお客さまも製造業らしくない雰囲気に驚かれるようです。
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大画面ノートのFシリーズを採用したのはなぜですか?
古田
当社ではセキュリティーの観点から、社屋の外へのPC持ち出しを禁止しています。ただ社内の会議室に持っていく程度は携帯します。ですから「日常業務で使いやすく、建物内は持ち運べるサイズ」という条件で、大画面ノートPCから探しました。そして解像度が高く10キーも付いていてSSDモデルも選択可能な、16.4型ワイド液晶ディスプレイのFシリーズに決めました。
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64ビット環境に移行するために、いろいろな検証作業をされたと聞いております。
古田
リプレイス時期に、OSがWindows 7に切り替わることは以前から把握していましたが、64ビットに移行することまでは想定していなかったんです。正直言ってWindows 7の64ビット環境に移行することにためらいはありました。32ビット環境でもよいのではないかと。しかし当社のPCライフサイクルは4年から5年。5年後に32ビット環境のままでは時代遅れになってしまいます。そこで、このタイミングで64ビット環境に移行しようと奮起しました。
通谷
そこで関係各所に、「64ビット環境に移行すること」「検証のためにリプレイス時期が遅れること」を説得して、検証作業を行いました。
古田
当社では、サーバーで稼働する基幹業務システムでデータを管理し、クライアントPCではその都度、必要なデータを抽出して使っています。ですから、クライアントPC単体での動作検証だけでなく、サーバーとの接続を検証する必要がありました。最初に各ソフトウェアベンダーのサイトなどから情報を集めましたが、実際に動かしてみないと判断が付かないケースもあり、検証用デモ機を使って実際にデータを流して確かめたりもしました。その結果、クライアントPCが64ビット環境になっても支障なく動くことが確認できたので、移行に踏み切ることができましたわけです。
それから導入時の設定は5人の社員で対応しましたが、台数が多くて時間と手間がかかってしまいました。その負担を減らすために、次の機会にはVAIOのビジネスサービスを使って、オンサイトでのキッティングサービスを検討したいと思っています。
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オフィスの皆さんは、どのようにVAIOを使っているのですか?
古田
事務系と技術系の社員が、一人1台ずつVAIOを使っています。私たち事務系は決算などの資料を扱いますが、たくさんの資料を比較して数字の整合性を取らなくてはいけません。Fシリーズは、フルHDの解像度を持つワイド液晶ディスプレイを持つので、ふたつの資料を並べても見やすくて作業効率が上がりました。また数字入力が多い私たちには、10キーが内蔵されているのも良いですね。以前は外付けの10キーを接続したり電卓を使ったりしていたのですが、もう全部処分しました。
荒牧
技術系の私たちもCAD図面や資料を広げて使うので、解像度が高いワイド液晶ディスプレイで効率が良くなっています。それからPCの性能が上がって、大きなエクセルの表を開く時間も短くなりました。
古田
SSDモデルを採用したこともパフォーマンスの良さにつながっていると思います。普段使っていた、OSやアプリケーションの起動、終了が早くなったことを実感しています。それにHDDは故障の頻度が高く、そのたびにデータ救出、ディス交換、データ移行などにかかる手間と時間が掛かっていたのですが、SSDモデルにしてからは今のところ故障がありません。
岡村
ディスプレイ解像度を簡単に変更できるのも便利です。地図を見るときやプロジェクターに映しているときに、すぐに見やすく拡大できます。
古田
VAIOの状態を管理するツールとしてVAIO Careが付属していますが、状況が一目で把握できるのが良いですね。バッテリーの状態も調べられるので、交換時期の目安もわかります。
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64ビット環境への移行は成功でしたか?
古田
問題なく移行できたので成功と言えます。今にして思えば、あのとき32ビット環境で妥協しても良いことはなかったのではないかと思います。将来的にはアプリケーションも64ビットが当たり前になるでしょうから、本当の恩恵が実感できるのはそのときではないでしょうか。
今回の検証作業は手間も時間もかかりましたが、将来につながる布石と考えて念入りに行いました。今後予定しているサーバーのリプレイスを見越して、将来構築するシステムを想定したテストも行っています。その結果が生かされるでしょうから、これからのシステム更新はスムーズに行くと期待しています。
北九州エル・エヌ・ジー様では、Windows 7の64ビット環境が問題なく稼働するかが一番のハードルでした。検証作業には私たちも協力いたしまして、お客様の現場でしか調べられないこと、ソニーでも調べられることを分担して調査しました。結果として問題なく移行できて、私たちも安心しています。
担当 西川 徹
64ビット版 Windows 7は32ビット版に比べて、4GB以上のメモリーを活用でき、システムの高速化、優れた信頼性と安定性、高いセキュリティーを実現する。VAIOではいち早く64ビット版を搭載している。
面倒なPCの各種設定を事前に済ませてから、設置場所に届けるサービス。マスターイメージのコピー、Windowsやネットワークの設定、資産管理ラベル作成や貼り付けなどの作業を依頼できる。