地域医療振興協会は、へき地医療の問題解決を目的に、調査研究、地域医学知識の啓蒙、普及させるために設立された医療機関です。日本各地における病院や診療所などの施設運営や医師の派遣などを行い、へき地医療を支援しています。同協会では、理事会のモバイルPCや研修用PCとしてVAIOを採用。会議のペーパーレス化やテレビ会議を実現しています。
医療
合計:197台
2007年11月より
病院、診療所などを回る移動の多い理事向けに、薄型軽量で、高精細な解像度、VAIOディスプレイプレミアムを搭載したXシリーズを導入。会議の資料はMicrosoft Office SharePoint Server(MOSS)からVAIOで閲覧するなどペーパレス化にも活用。
定期的におこなわれる常務理事会では、出席できない場合でも、Webカメラ《MOTION EYE》を搭載したVAIOを活用し、遠隔地からテレビ会議に参加。
長時間バッテリー、カバンの出し入れがしやすい薄型筐体、衝撃に強いSSDを搭載するVAIOを活用し、デスクワークだけでなく、出張先の研修でも効率的な業務を遂行。
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病院ではどのようにITを活用されているのですか?
江本
病院でのITの主な利用目的は、医療専門機器の活用や電子カルテ、病院事務などです。当協会では、それ以外にも会議、Microsoft Office SharePoint Server(MOSS)を用いた情報共有、研修用のシステムを構築しており、それに用いるPCとしてVAIOを採用しました。MOSSは本部の情報共有だけでなくへき地に派遣する医師のサポートにも活用しています。へき地では一人の医師が多くの症例を見なくてはいけません。当協会では、研修医向け、看護師向け、医療事務用の研修資料として約1500のe-ラーニング教材、資料を用意しています。そのためへき地にあっても最新情報や知りたいデータを得ることができます。
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VAIOを選んだ理由は何ですか?
江本
VAIOは主に会議と研修で用いています。特に理事は、病院や診療所を回るために移動が多く、軽量なPCを求めていました。会議では資料を閲覧するため、情報量が多く見やすい液晶ディスプレイも条件でした。出席できない場合は外部からテレビ会議で参加できるようにしているので、Webカメラ《MOTION EYE》やサウンド機能も必須です。それらの条件を考えると、コンパクトで必要十分な機能を持っているXシリーズが、理事の使い方に適していると考えました。
それにVAIOはブランドとして魅力があり、デザインも優れているために、以前から医師の間で人気が高かったこともあります。
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会議ではVAIOをどのように活用しているのですか?
江本
今のシステムを構築してから会議はペーパーレスにしました。常務理事会では、出席者がVAIOで資料を見ながら議論を深めています。ペーパーレスを実現するには、軽い筐体でも、十分な大きさの液晶ディスプレイがないと、資料が見にくくなって効率が悪くなります。テレビ会議で出席する理事もいるので、Webカメラも必要です。その点でVAIOは向いていました。中にはテレビ会議用、資料閲覧用のVAIOを2台並べる理事もいます。会議の様子はスタッフが部屋の外から確認しており、話の展開から急遽必要になった資料をMOSSにアップロードすることもあります。常務理事会以外にも経営方針会議や幹部会、その他の委員会など、VAIOは多くの会議で使っています。
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ペーパーレス会議では資料をどのような形で配布しているのですか?
江本
当協会ではMOSSをグループウェアとして活用し、会議資料のファイル共有に用いています。そして常務理事会のときは、MOSS上の資料をVAIOからアクセスして閲覧しています。私たちはその数時間前に企画会議を開いているのですが、そこで急遽、資料を修正することがありますが、これが可能なのもVAIOを使ってペーパーレスを実現しているからですね。ペーパーレスというと、紙を使わないのでエコという面から注目されていますが、私はむしろ資料をギリギリまで修正でき、過去の資料がいつでも参照できるというメリットが大きいと考えています。
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研修ではどのように活用しているのですか?
伊藤
私は研修を担当していまして、日本各地の施設を回っています。研修の前にVAIOを現地に送っておき、受講者に使ってもらいます。研修ではMS OfficeやMOSSの使い方などを教えています。MOSSには、派遣する医師のスケジュール管理やメール、旅費精算、設備予約などのシステムもあるので、マスターしてもらわないといけません。
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VAIOを使ってみた感想はいかがですか?
伊藤
私は研修に行くとき、自分のGシリーズを持って出かけていきます。本部の外からはVPNでMOSSにアクセスできるようになっており、VAIOがあれば出張先でも自分の机にいるのと同じように情報が得られます。VAIOはバッテリーも長く持つし、軽くてカバンに入れやすいデザインなので、出張に持っていくときに便利ですね。また衝撃に強いSSDを搭載しているので、持ち出すのも安心です。
江本
私も以前は2kg以上のPCを持ち歩いていたのですが、出先でカバンから取り出して開くのが面倒で、スマートフォンを使ってMOSSにアクセスしていました。しかしVAIOを持ち歩くようになってからは、出先でもVAIOですね。ディスプレイが見やすく情報量が多いので、資料も閲覧しやすくなりました。
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病院や医療施設では、今後どのようなPC、あるいはITシステムが求められているのでしょうか?
江本
医療現場ではITに多くのことを期待しています。病院組織が大きくなると、指示を出す医師と、実行する看護師、薬剤師、検査技師の距離が離れていきますが、医療事故の原因になりかねないために、各担当者は自分の作業が正しい医療行為であることを常に確認しなくてはいけません。それには人間の目や電話による確認だけでなく、ITを使ったチェックも重ねることで確実になります。
電子カルテもそのために使われていますが、より確実にチェックするために医師や看護師たちが身につける携帯デバイスがほしいと思っています。ただ現在のところ、それを実現できるデバイスは存在しません。それにはこれまで以上に、軽くて携帯しやすくバッテリーが長持ちして、さらに多くの情報が表示可能なディスプレイが必要だからです。矛盾する要望ですが、コンパクトで高機能というのはソニーの得意技でしょうから、これからのVAIOに期待しています。現時点ではVAIOは会議や情報共有で用いていますが、そういうデバイスが開発されれば、さらに現場に近い医療でも活用していきたいと思います。
地域医療振興協会様は、今すぐクリアしたい問題、将来解決したい課題と展望をよく考えられているので、私たちもその目的に合わせたVAIOを提案させていただいております。今回は、常に持ち歩ける軽さと資料を閲覧するのに適した液晶ディスプレイを持つモバイルPCがご希望でしたので、Xシリーズ、Gシリーズをご紹介しました。また研修用PCは、PCに不慣れな人にも使いやすいように、大画面ノートのBシリーズをご紹介しました。
担当 吉田 豊
個々のキーが離れて独立しているタイプのキーボード。タイプミスを減らし、心地よい打感を実現する。
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マイクロソフトが提供する、グループでのIT利用、コラボレーションを円滑に進めるためのプラットフォーム。ポータル、ソーシャルネットワーク、コンテンツ管理、検索などの情報共有機能を持つ。