■ビジネス現場に隠れる課題を解消し、会議室の生産性を向上する
--今まで多くのお客さまと接する中で、会議室に業務用ディスプレイを導入されたお客さまがどういった課題感をお持ちになっていたのかを聞かせてください。
田川:会議室に業務用ディスプレイが常備されている状態が多くなっている中で、ビジネスの生産性を高めるために何をすればいいのかを悩まれているお客さまが増えています。ただ、具体的にどういった問題があるのかを最初から把握されているお客さまは珍しく、商談を進めていく中で「PC画面をすぐにディスプレイに表示できず、プレゼンテーションをしたいのにお客さまを待たせしてしまった」、「発表者の切り替えに時間がかかって会議がもたついてしまう」、「リモコンがどこかにいってしまった」、「前にディスプレイを使っていた社員が音量を上げたままにしていて、会議で映像を流したときにお客様がを驚かせてしまった」といった課題が明らかになっていくことが多いですね。
辰巳:そうした中、法人向けブラビアには、家庭用のディスプレイ製品にはないビジネス向け用途の付加機能や機能のカスタマイズが可能な「プロモード」や、ネットワーク越しにディスプレイを操作できる「IPコントロール」といった機能が搭載されており、お客様のビジネス現場における隠れた課題を解消し、会議の生産性を向上します。
■法人向けブラビアの「プロモード」で会議がスピーディに。リモコンの心配も不要。
--では、プロモードを用いた課題解決について聞かせてください。具体的にどのような提案をされているのですか?
田川:「PC画面をすぐに表示できず、お客さまをお待たせしてしまった」といった事例は、ディスプレイのリモコンを探したり、入力切替に手間取ってしまったりというのが主な原因です。わずか数分のロスではあるのですが、当社の調べでは、会議中に1分間の無駄な時間が生じた場合の損失は、一つの会議室あたりなんと「11.1万円/年」*にもなり、決して無視できません。
(年間損失「会議コスト」の算出条件)
・会議あたり参加人数:4名
・1会議室あたり1日の会議開催数:3回
・平均給与(民間企業)443万円
※国税庁「令和3年分民間給与実態統計調査」より
法人向けブラビアに搭載されている「プロモード」で、こういった課題を解決できます。プロモードでは、HDMIケーブルでPCとつなぐと自動的にブラビアの電源が入ってHDMI入力へ切り替わり、HDMIケーブルを抜くとスタンバイになります。そのためすばやく会議を始めることができ、スムーズに終了できます。また、使用していない会議室のディスプレイの電源がつきっぱなし、といった無駄も避けることができます。実際に導入したお客さまからも会議の生産性が高まったとご評価いただいております。
辰巳:用途によっては会議室にリモコンを置く必要がなくなるため、総務のかたが面倒なリモコン管理から解放されるというメリットも生まれます。リモコンの紛失や故障といった不意のトラブルや定期的な電池の交換など、リモコンの管理に悩まされている管理者のかたは多いと思うのですが、法人向けブラビアならばその手間をなくすことができるのです。
--そのほかの悩みについても聞かせてください。「前にディスプレイを使っていた社員の設定した音量が大きすぎて会議で映像を流すときなどで、お客さまが驚いてしまった」、「音量が大きすぎて隣の会議室まで内容が筒抜けになってしまった」などといったトラブルも未然に防げるのですか?
辰巳:もちろんです。プロモードには最大音量と初期音量の設定機能も用意されており、リモコン操作で上げられる音量の上限を設定したり、電源を入れ直したときの音量を0〜100の指定した音量に指定したりできますので、最適な音量で会議を開始できます。
田川:また、そもそも本体のボタンや、リモコンからの操作を受け付けないようにすることも可能です。
大きな会議室で、天吊りのディスプレイで後方の参加者に見せるケースなどではディスプレイ操作が不要なケースが多いので、リモコンを無効化するといった使い方ができます。
■法人向けブラビアの「IPコントロール」でリモート一括管理。広がる活用方法。
--そのほか、法人向けブラビアの機能がお客さまのビジネス課題解決に役立っているケースがありましたら聞かせてください。
田川:ネットワークに接続した法人向けブラビアを外部機器からネットワークを通じて制御できるようにする「IPコントロール」という機能があります。この機能を用いることで、PCやタブレットなどから電源オン/オフや入力切換、音量調整など、リモコンでできる操作は一通り行うことができます。*
* Webアプリなどの操作環境はお客さまにご用意いただく必要があります。
辰巳:活用法は大きく二つあって、一つは会議室据え置きのタブレットなどに「IPコントロール」を使った簡易リモコンを用意し、必要最低限の機能だけを使えるようにしたり、複数のディスプレイをまとめてオンにするなど会議の最初に行う操作をワンボタンで行えるようというもの。もう一つは管理側が会議室を使っていない時間帯や終業時などにまとめて電源をオフにするといった使い方ですね。
--IPコントロールを効果的に使われているお客さまの事例をいくつかご紹介いただけますか?
田川:私が面白いなと思ったのは、ある導入企業さまで、ハドルスペースなどの共有空間に置かれている法人向けブラビアを社内掲示板として利用しているケースですね。ブラビアにはプロモード専用のブラウザが搭載されており、あらかじめ、静止画や動画、HTMLをブラビアのメモリにいれておくことで、このような使い方をすることができます。これを使ってディスプレイを使っていない時間に、社員向けの情報発信に利用されています。
--具体的にはどのような情報を発信されていたのですか?
田川:今月の目標であったり、社内イベントの告知だったりですね。そのほか、地震などの災害が起きた際、即座に表示を避難場所案内へ切り替えるといった使い方をされているお客さまもいらっしゃいます。
辰巳:会議室での利用ではありませんが、ある広告代理店さまは、ロビーに置かれている複数のブラビアの表示をIPコントロールで一斉に切り替え、来訪されたお客さまの広告でその場を埋め尽くすといった、ウェルカムボード的な活用をされていらっしゃいました。IPコントロールはとても自由度の高い機能なので、アイデアしだいでさまざまな活用が可能です。
■最新ニーズにもシステムアップで柔軟に対応
--会議室の生産性向上という観点で、特に直近の傾向としてお二人が感じられていることを教えていただけますか?
田川:「ワイヤレスでディスプレイとPCをつなぎたい」というニーズは最近増え始めていますね。また、昨今の働き方の多様化を受け、「会議室のディスプレイだけでビデオ会議をしたい」といったニーズが増えてきているのも感じています。
--中には法人向けブラビア単体では実現が難しいものもありますよね?
田川:IPコントロールにもその側面があると思うのですが、法人向けブラビアはシステムアップにも柔軟に対応可能で、さまざまな周辺機器を追加・連携させることで、さらなるお客さまのニーズに対応可能です。
辰巳:例えば「ワイヤレスでディスプレイとPCをつなぎたい」というニーズに対しては、一般的なワイヤレス画面共有システムに対応しており、PCのUSB端子に送信機を、法人向けブラビアのHDMI端子に受信機を挿していただくことで、長いケーブルを取り回すことなくワイヤレスで画面を伝送できます。
この際、先ほど紹介したプロモードの自動電源オン/オフや入力切替がしっかり動作しますので、スムーズな利用が可能です。
--リモートワークの普及で注目度の高まっているビデオ会議についてはいかがですか? ノートPCを持たない社員が会議室でビデオ会議をしたいときにはどうすれば良いのでしょうか?
田川:法人向けブラビアはWeb会議用のUSBカメラと専用アプリ*を利用することで、PCを使わずに簡易なビデオ会議システムとしてご利用可能です。
*対応するカメラ・アプリは別途お問合せください。
また、会議室に2枚の業務用ディスプレイを置き、片方にプレゼン資料を、片方にリモート参加者の顔をといったニーズに対して対応可能な会議デバイスとの連携を確認しております。使いやすさだけでなく、サイズのラインアップも豊富にそろえていますので、見やすさにもこだわったご提案をさせていただきます。
■業務用ディスプレイを知り尽くしたメンバーがお客さまのお悩みに対応します!
--最後にこの記事をお読みの皆さまにメッセージをお願いします。
辰巳:法人向けブラビアの導入に際し、多くのお客さまに喜んでいただけているのが技術サポートです。導入前相談はもちろん、導入後までしっかりとした支援体制を整えているのが我々の強みの一つだと考えています。
田川:実は私もそうなのですが、法人向けブラビアの技術支援チームには、ディスプレイ、カメラ、PCといったソニー製品の開発を経験してきたエンジニアも多く、そうした知見を生かした魅力的な提案が可能です。
辰巳:具体的なお悩みをお持ちのお客さまはもちろん、会議室の生産性を上げたいが、具体的になにをすれば良いのか分からないというお客さまに対しても、大画面・高画質の法人向けブラビアの機能や、機器連携で、さまざまな提案ができると考えております。きっとお客様の会議室の生産性向上に貢献できると思いますので、何かお困りごとがありましたら遠慮なくご相談ください。よろしくお願いいたします。