SONY

α×BRAVIA 4K

Photographer's Voice 『αレンズの描写力を、どこまで再現できるのか』

Sonnar T* 135mm F1.8 ZA ゾナーのシャープな描写や、やわらかいぼけ味は4K対応ブラビアでも感じられるのか。

4K対応ブラビアに映る雪の粒は、息を吹きかければ飛んで行きそうなくらいリアルですね。

 Sonnar T* 135mm F1.8 ZAは、ピントの合っているところの描写があまくなく極めてシャープなのが特長。なかなか開放からきちんと使えるレンズは少ないのですが、これは開放からしっかり描写でき、大きなぼけも得られる。ぼけを使った表現がこんなに自分の表現にマッチするのかと気づかせてくれたのがこのレンズです。作品は群馬県の嬬恋村の丘で撮ったキャベツ畑ですが、前日に降った雪が積もり、朝日の弱い光を受けてわずかに陰影が出てきたところをとらえたものです。溶けずに残っている雪の粒に注目させたかったので、前ぼけとしてやわらかいラインを入れることでピントが合っている部分を浮き立たせています。目を凝らして見るように、ちょっと画角を狭めて表現するのに135mmという画角はぴったりなんですよ。
 それにしても4K対応ブラビアで映した写真は、息を吹きかければ雪の粒が飛んでいきそうなくらいリアルですね。レンズの持ち味であるぼけのやわらかさも見事に再現されていて驚くばかりです。さらにSonnar T* 135mm F1.8 ZAは被写界深度がとても浅いので、ピントがものすごく繊細。ちゃんとピント位置を見極めて撮れるかが、このレンズのポイントになる。F1.8くらいの世界になると、AF(オートフォーカス)に任せるよりも、最後まで自分で責任を持ってピントを合わせた方がいいと思います。だから実際に撮るときはEVFで拡大表示して、厳密にピントを合わせることをおすすめします。とにかくこのレンズは表現力が高いので、自分がレンズの描写を生かせているのかが4K対応ブラビアだと一目で分かる。自分の撮影レベルに気づくことができるので、写真も上達すると思います。

トリルミナスディスプレイは色のにじみ方がとても自然で美しい。表現したかった世界観が忠実に再現できています。

 同じようにぼけを生かして撮った写真ですが、こちらは色表現に重きを置いた作品です。画面の構成としては、ピント位置に薄くかかるように前ぼけをつくり、背景の緑をうまく取り込むことで、黄色と緑の世界に一枚のモミジの葉が浮かんでいるイメージを描きました。大きくぼかすことで色をにじませることができるのですが、このブラビアのトリルミナスディスプレイはその色のにじみ方や混ざり具合がとても自然できれいですね。さらにピントの合っているところと、ぼけとの落差がはっきりしているので、注目させたかった一枚の葉がふわっと浮かび上がって見える。プリントだとなめらかな色のにじみや、こうした立体感がどうしても出にくい。葉も平面的な表現になることが多いのですが、この画面で見るとピントの合っている葉の葉脈まで見えるし、凹凸感が出ている。レンズがちゃんと描写できているものを4K対応ブラビアが忠実に再現してくれていると思います。

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Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM 優れた解像感や発色の良さは、4K対応ブラビアでどこまで生かせるのだろうか。

原色のような青空、紅葉の繊細な赤まで、4K対応ブラビアの色表現は申し分ない。

 風景写真で一番使いやすい画角が24-70mm。比較的スケールの大きい風景を撮るときには一番出番が多い。それでいながらF2.8の大口径で、パンフォーカスからぼけ表現までいろいろな場面でオールマイティに活躍できるのがVario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM(以下バリオゾナー24-70mm)というレンズです。描写も画面全域できれいなので、このレンズを忘れたら仕事にならないですね。

 写真は乗鞍岳(のりくらだけ)の紅葉ですが、このときは本当に抜けの良い快晴で、そこに偶然白い月が浮かんでいたので撮りました。全くにごりのない原色のような青空で、月を見せるのにはまさに理想的な色。下にはナナカマドなどの赤やオレンジ、黄色も入っていて、色味的に申し分のない風景でしたね。センターにぽつりと浮かんだ月の模様が4K対応ブラビアでは確認できますが、それはレンズとα99の組み合わせによる描写が高画質だからこそ。とは言え、これだけ大きい風景のなかで、小さな月の存在感がしっかりしているのは4Kの解像度と画面の大きさがかなり効いています。PCなどの小さいモニターで確認しても、これだけ月が小さいとゴミのようにみえてしまう。月の表面のディテールまで感じられるからこそ、大風景のなかにぽつんと浮かんだ月という表現が生きてくるんです。
 ナナカマドやダケカンバの木を見ても、オレンジから赤への移ろいや、黄緑と黄色の差まで、葉の一枚一枚で繊細な色の違いが表現できている。これもすごいことで、このときは順光ぎみで撮っているので本来のっぺりとした色になりやすい。でも微妙な色の差や立体感がでているのは、やっぱりカメラのセンサーとレンズの描写がいいから。それを4K対応ブラビアがちゃんと引き出してストレートに見せてくれている。だから秋から晩秋に向けて移ろいゆく季節感が伝わってきますよね。このバリオゾナー24-70mmは解像感も高いし、発色も良いし、使い勝手も優れているバランスのとれたレンズなので、写真がうまく撮れる。だから4K対応ブラビアで見てもあまり不満は感じないと思います。このレンズに限らずですが、ツァイスレンズの描写は周辺部も像が流れたりと破綻したりしないので4Kとの相性が特に良さそうですね。

ぬめるような岩の質感や影のディテールまで、大画面で見ると現場を目の前に再現したみたいだ。

 渓流の写真は、とにかく岩の立体感を見てほしいですね。すぐ足下にあった岩を撮っているので、このレンズの画角がとても使いやすかったのを覚えています。上に覆いかぶさっている木からの透過光が岩の水に映り込んで緑に光っているのですが、4Kブラビアで見ると岩のテカリ感や質感がすごいですね。岩が反射する光が4Kだと本当に光って感じられるし、暗部もディテールが潰れずに再現されているのでリアルに立体感や質感が感じられる。しかも画面が大きいため、岩の大きさも実際のものとほぼ同じ。まるで現場がここにある印象を受けますね。

4K対応ブラビアでの検証を終えて

 普段はあまりここまでのサイズで写真を鑑賞する機会はありませんが、やっぱりいいカメラといいレンズで撮った写真は大きなサイズで見ないともったいないと改めて思いましたね。4K対応ブラビアだったら写真仲間を呼んで気軽に作品を見せ合うこともできますし、なによりも自分が撮った写真がこんなに写っていたのかと驚くはずです。レンズやカメラの性能の高さを再認識できるのも良いですね。まだ4K対応ブラビアでの写真鑑賞を体験していない方はぜひ一度、自分で撮った写真で試してほしいですね。

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