商品情報・ストアテレビ ブラビア 山崎監督インタビュー

山崎貴監督が
BRAVIA 9で「ゴジラ-1.0」を鑑賞「テレビはもう
 僕の知っている
 テレビではない」
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映画ナタリー

ソニーのMini LEDバックライト搭載フラッグシップ4K 液晶テレビ「BRAVIA 9」が8月10日に発売される。独自のMini LEDバックライト制御技術により精緻な明暗表現が可能な「BRAVIA 9」は、“4Kブラビア史上もっとも明るいテレビ”だ。

山崎貴監督に自身が監督・脚本・VFXを担当した「ゴジラ-1.0」を「BRAVIA 9」で鑑賞してもらった。「すごいなと感じると同時に、テレビでここまでのハイクオリティだと困るな(笑)」と、劇場で作品を観てもらいたい立場として苦笑いする山崎。さらに6月1日に発売されたサウンドバー「BRAVIA Theatre Bar 9(HT-A9000)」も使用し、“家での最新の映画体験”を堪能した山崎監督が語る言葉とは。

取材・文 / 小澤康平 撮影 / 小川遼

監督と映像の出会い『未知との遭遇』を観て
「これは本当に
 起きたこと
 なんじゃないか?」

ソニーが発売するMini LEDバックライト搭載フラッグシップ4K 液晶テレビ「BRAVIA 9」で「ゴジラ-1.0」を観ていただきました。その感想の前に、まずは映像クリエイターを目指そうと思ったきっかけを教えてください。

子供の頃から怪獣映画などの特撮ものには惹かれていたんですが、決定的だったのは中学生のときに観た「スター・ウォーズ」や「未知との遭遇」です。こんなに衝撃的な作品を作ってる人たちがいるんだと思って、自分も映画の世界を目指したいと感じました。

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表現にはいろんな手段がありますが、なぜ映像に惹かれたんだと思いますか?

やっぱり動いているというのが大きかったです。一枚絵ではなく、時間によって変化していくことに心をつかまれました。「未知との遭遇」を初めて観たときは、頭では特撮で作られたものだとわかっているのに、あまりにも素晴らしいクオリティだったが故に「これは本当に起きたことなんじゃないか?」と錯覚したんですよ(笑)。映画体験という言葉がありますが、それが自分にとっては映画の原体験だったんだと思います。そんな感覚をほかの人にも味わってもらいたくて、それを仕事にできたらこんなに素晴らしいことはないと感じたので映像を選びました。

「ゴジラ-1.0」でも観客に“体験”してもらうことは意識しましたか?

かなり意識してましたし、スタッフともそういう話はしていました。時期的に埼玉・西武園ゆうえんちのアトラクション「ゴジラ・ザ・ライド 大怪獣頂上決戦」を作ったあとだったので、ゴジラが近くに来て対峙させられることの恐怖を改めて自分も感じていた頃だったんです。VFXという技巧を使ってゴジラの映画を作る以上は、着ぐるみを使った特撮とは違った体験をしてもらいたいと考えていましたし、そもそも長い歴史があるゴジラに乗っからせていただいている立場なので、お客さんに新しいものを感じてもらわないと申し訳ないなと思って。目の前に本当にゴジラが現れたような感覚を与えることで、本能的な恐怖を感じてもらいたくて、VFXがそこに貢献するようには作っていますね。

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製作現場の変化と
家庭用デバイスに求めるもの「色情報が
 物語を語るツールの
 1つになっている」

2000年に「ジュブナイル」で映画監督デビューしたあと、「ALWAYS 三丁目の夕日」「STAND BY ME ドラえもん」シリーズや「永遠の0」「アルキメデスの大戦」、そして「ゴジラ-1.0」などを手がけてこられましたが、日本映画のトレンドはどのように変化してきたと思いますか?

ハリウッド的というか、広範囲のものがワンシーンに入っているような画が最近の邦画の特徴ではないかなと思っています。緻密な色調整によって、キレがよくてコントラスト比が高いキラッとした画が日本映画でも普通に見られるようになってきていて、我々としてはやれることが多くなって楽しいです。昔はハリウッドと日本では画のテイストが全然違ったんですが、今は邦画も階調が豊か。幸せなシーンはこんな色、悲しいシーンはこんな色みたいに、色情報が物語を語るツールの1つになっていることは、映画の作りやすさにもつながっていると思います。

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そういった表現ができるようになったのは、映画の製作現場があらゆる面で進化しているからでしょうか?

そうですね。一番大きいのは色空間(色を表現するための方法や範囲)が多様になったことだと思います。映画館にはドルビーシネマのような高度な表現が可能なシステムができているので、我々も作品に膨大な情報量を持たせることができるようになりました。「ジュブナイル」の頃は扱える情報量が少なかったですが、今は思わず目を細めちゃうくらいのまぶしさから、何も情報がない真っ暗という状態までを色空間の中で作ることができます。先ほど「BRAVIA 9」で「ゴジラ-1.0」を観ましたが、家でもここまで高いクオリティの映像を楽しんでもらえるんだと感じて、一生懸命作ったかいがありました。

家での映画体験もどんどん進化していってますよね。

劇場で観てもらうように映画を作っている僕としては、半分厄介な話なんですけどね(笑)。僕らが伝えたいと思っているものを家でも受け取ってもらえるのはすごいことで、正直「これは劇場行かなくなるかも……?」と少し思っちゃいましたし、まぶしさの表現に関してはスクリーンよりも一歩進んでいる感覚すらありました。ブラウン管のような小さいテレビの時代って、劇場で観たものの確認だったんです。でも今は家で映画を観ることが豊かな体験だと言える。そういう時代になったんだなと、ひしひしと感じますね。

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※画像は再生イメージです

「ゴジラ-1.0」のこだわりとBRAVIA 9「暗闇に慣れた目で
 明るいものを
 見たときの
 まぶしさと同じ感覚」

では「BRAVIA 9」で「ゴジラ-1.0」を観た感想を具体的に伺っていければと思います。

我々が意図した色情報がそのまま再現されているところが素晴らしいと感じました。これは僕が家庭用のテレビに一番求めていることかもしれなくて、調整の悪いスクリーンの映像よりも全然クオリティが高かったです。なんの光も出していないテレビの縁の黒と、映像内の真っ黒な部分を見比べていたんですが、ほとんど見分けがつきませんでした。すごいなと感じると同時に、テレビでここまでのハイクオリティだと困るなというか……(笑)。

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(笑)。特にどのシーンで質の高さを感じましたか?

冒頭のゴジラが島に上陸するシーンです。真っ暗な世界の中で燃え盛る火って、実際に見るとものすごくまぶしいじゃないですか。映像だとそこまで再現することは難しいんですが、暗闇に慣れた目で明るいものを見たときのまぶしさと同じ感覚になって、そこまでたどり着いてるんだと思いました。なおかつ、暗い中にもそこに何があるのかがはっきりわかって。人間の目が認識できる階調を全部カバーしてる感じがしました。あとは青がメインの画だったら差し色としてオレンジを入れたりしていたんですが、それもこちらが意図した通りに表現されている。情報量がオーバースペックかなと思いつつ、テクノロジーはどんどん進化していくのでそれに対応できるような情報を持たせていたほうがいいだろうと考えて作っていたんですが、報われた気がします。

「BRAVIA 9」で観てみたい作品はありますか?

宇宙の黒の表現が気になるので、クリストファー・ノーラン監督の「インターステラー」を観てみたいです。ブラックホールの周りのエネルギーはものすごく光っていて、逆に黒い部分は真っ黒なので、このテレビの性能を感じられそうですよね。スタンリー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」も観たいですし、コントラストが高ければ高いほど本当に宇宙に行ったような気分になると思うので、アルフォンソ・キュアロン監督の「ゼロ・グラビティ」も合うと感じます。

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「ゴジラ-1.0」のこだわりと
BRAVIA Theatre Bar 9「ゴジラの咆哮、
 ちゃんと狙った
 音が出ていた」

映画において音は非常に重要な要素ですが、山崎監督は音をどのように意識して作品を作っていますか?

極端に言えば映画の半分は音でできていると思っているので、本当に大切にしています。例えば音響スタッフがまだ参加していないときに試写を開かなければいけないときがあるんですが、音があるかないかで印象ががらっと変わってしまうので、自分で音を入れています。観た方に「監督がやったとは思えないですね」と言ってもらえるくらい、それなりにサウンドデザインがうまくいくこともありますが、あとで本職の人に付けてもらったものを聴くと「全然敵わないや」って。まあ当たり前なんですけど(笑)。ある場所に行ったかのような感覚を与えるにはうっすらと入っている音が大事だったりしますし、映画がどこかにお客さんを連れて行って“体験”させるメディアだとすると、その半分は音の力によって左右されるものだと思っています。

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今回、ソニーのサウンドバー「BRAVIA Theatre Bar 9(HT-A9000)」を使用して、立体音響による臨場感のあるサウンドも楽しんでいただきました。ゴジラが咆哮するシーンも聴いていただきましたが、いかがでしたか?

ちゃんと狙った音が出ていました。専用アプリ「BRAVIA Connect」を使うことで天井と両側の壁までの距離や視聴位置を自動で計測し、理想的な音の環境を作るという機能もすごいですし。

家で映画を観るにあたって映像も音もここまで進化していると、劇場に行く必要性を感じなくなる人も中にはいるかもしれません。先ほどの山崎監督の言葉を借りれば、家でも豊かな体験ができると言いますか。

「劇場で観たい」と思ってもらえる映画を作れるようにがんばっていかないとですね(笑)。ゴジラの咆哮でおなかが震えるような大音量が出せるのは映画館ならではですし、1人でゆっくり映画を楽しみたいときに家に豊かな視聴環境があるのは素晴らしいことで、観る側にさまざまな手段で作品を楽しむ選択肢があるというのはいいことだと思います。

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Mini LEDテレビの魅力「テレビはもう
 僕の知っている
 テレビではない」

「BRAVIA 9」は、明るい場所で観ても映像が鮮明に映り、快適な視聴を実現できます。

Mini LEDって言葉は最近だんだん耳にするようになってきて、細かく光量を調整することで高コントラストな映像を描き出せるってことですよね。実際に今日体験してみて、テレビはもう僕の知っているテレビではなくてまったく別物に進化してるんだなと感じました。人の顔をテレビ自体が認識して映像を描き出すアルゴリズムにも驚きましたし、なんかけなげで偉いなって(笑)。一時期、有機ELが新しいテクノロジーとしてとにかくすごいと絶賛されていましたが、Mini LEDテレビも十分それに対抗できる技術になっているというのを今日知ることができました。革命的な変化が起きているということが伝わっていけばいいなと思いますね。

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「BRAVIA 9」を体験したことで、映像クリエイターとして刺激を受けた部分はありますか?

我々が体験してもらいたいと思っていることを、家で観ている人にも届けられるのを知れたのは大きいです。例えばジュラルミンでできた戦闘機が本当の太陽を受けてキラッと光るみたいなシーンって、以前はこちらが意図した表現のまま観てもらうことが難しかった。やっぱりまぶしい光はお客さんにまぶしいと思ってもらいたいですし、それが映画を体験してるという感覚につながってきます。そういうことが家のテレビでできるのを実感したのは、大きな刺激になりました。

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PROFILE山崎貴監督(ヤマザキタカシ)

1964年6月12日生まれ、長野県出身。2000年に「ジュブナイル」で映画監督デビュー。主な監督作に「ゴジラ-1.0」のほか、「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズ、「STAND BY ME ドラえもん」シリーズ、「永遠の0」「海賊とよばれた男」「DESTINY 鎌倉ものがたり」「アルキメデスの大戦」「ゴーストブック おばけずかん」がある。

山崎貴 Takashi Yamazaki (@nostoro) | X

ゴジラ-1.0

©2023 TOHO CO., LTD.

STORY

「生きて、抗え。」
戦後、焦土と化した日本に突如現れたゴジラ。
残された名もなき人々に、生きて抗う術はあるのか。
絶望の象徴が、いま令和によみがえる。

STAFF / CAST

監督・脚本・VFX:山崎貴
音楽:佐藤直紀
出演:神木隆之介、浜辺美波、山田裕貴、青木崇高、
吉岡秀隆、安藤サクラ、佐々木蔵之介ほか

ソフト情報

「ゴジラ-1.0」Blu-ray豪華版
4K Ultra HD Blu-ray 同梱4枚組

発売中 発売・販売元:東宝
[Blu-ray] 税込12100円 / TBR34167D

「ゴジラ-1.0」Blu-ray豪華版
3枚組

発売中 発売・販売元:東宝
[Blu-ray] 税込9900円 / TBR34168D

「ゴジラ-1.0」
Blu-ray 2枚組

発売中
発売・販売元:東宝
[Blu-ray]
税込6050円 / TBR34169D

「ゴジラ-1.0」
DVD 3枚組

発売中
発売・販売元:東宝
[DVD]
税込4950円 / TDV34170D

【モノクロ映像版】
「ゴジラ-1.0/C」
Blu-ray

発売中
発売・販売元:東宝
[Blu-ray]
税込4400円 / TBR34171D

【モノクロ映像版】
「ゴジラ-1.0/C」
DVD

発売中
発売・販売元:東宝
[Blu-ray]
税込3300円 / TDV34172D

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