通常のインクジェットプリンターはプリントヘッドを左右に動かして印刷するシリアルヘッド方式ですが、LPR-5000は「ラインショット方式」を採用。プリンター本体に固定されたA4ページ幅4色プリントヘッドの下を、用紙が通過する間に一気にインクを吐出して印刷。これにより、最高画質や高画質モード時でも、実際に印刷している時間(実印画時間)はわずか6秒という、高速プリントを実現します。また、各色5,120ノズル、合計20,480本もの多量のノズルがラインショットプリンターの高速印刷を支えています。
LD Shot技術は高速ラインショットに最適な高画質化技術です。インク吐出方向を部分的にコントロールする吐出偏向技術を応用することで、プリントヘッド上のノズルに目詰まりが生じても、プリント品質への影響を最小限に抑えます。LPR-5000はLD Shot技術の採用により、ラインショット方式の高速性を維持しつつ、高画質なプリントが可能になりました。
プリントヘッド上のノズルピッチに合わせて、垂直にインクを吐出すると600dpiのプリントになりますが、LD Shot技術はその数倍に相当する2,400×3,600dpiにインクの吐出方向をコントロール。ドットの高密度化を実現します。
ラインショット方式の高速性を引き出すために、高速画像処理システムを搭載しました。ビジネスシーンで求められる1ページもののA4カラードキュメント(JEITA標準印刷パターンJ6/Ver.1(A4))で約10秒という高速ファーストプリントを実現しています。
カラー、モノクロとも5ppm*(最高画質・高画質・標準モード)、高速印刷モードで8ppmの高速プリントが可能。ページメモリーをプリンター本体に装備しているので、従来のインクジェットプリンターとは異なり、同じページを連続して複数枚プリントする際、2枚目以降、印刷データのサイズに影響を受けず高速にプリントアウトします。
ファーストプリントの高速性は2ページ以降も変わりません。報告書やプレゼンテーション資料などの複数ページにまたがるカラードキュメントも普通紙やコート紙へ高速にプリントします。
プリント1枚あたりの消費電力量は、カラーppmがほぼ同等(4ppm)のカラーレーザープリンターに比べると約90%の削減になります。
ネットワーク接続を標準でサポート。ワークグループの共用プリンターとして活用できます。出力の多い個人用としてHi-Speed USB(USB2.0準拠)も標準サポート。さらに付属のプリンタードライバーにはグラフィカルで使いやすいユーザーインターフェースを採用しました。
インターネット経由で、遠隔地からのリモートプリントを可能にするIPP(Internet Printing Protocol)*を標準でサポートしています。
ネットワークに接続されているLPR-5000のモニタリング、メンテナンス、プリントジョブのキャンセルなど、Webブラウザー*上で操作できる「Webモニター」機能を搭載しました。
LPR-5000をネットワークプリンターとして使用する場合、あらかじめ登録した電子メールアドレスにプリンターのエラーや印刷終了を通知します。離れた場所にあるプリンターでも、プリンターの状況をタイムリーに把握できます。
ラインショットプリンターの場合、プリントヘッドがプリンター本体に固定されているため、通常のインクジェットプリンターのように、印刷中にプリントヘッドが左右に動く音や振動は発生しません。また、カラーppmがほぼ同等(4ppm)のカラーレーザープリンターに比べても、はるかに静かです。
横幅は約319mmとデスクトップに無理なく置けるスリムなデザイン。SOHOなどの個人ユーザーでも、わずかなスペースに設置できます。本体質量は約12kgと軽量。さらに、前面から用紙補充やインクカートリッジ交換可能なフロントオペレーションを採用、メンテナンス作業もシンプルに行える上、両脇のスペースも有効活用できます。なお、開口部も大きく、万一の紙詰まりにも手軽に紙が取り除けます。
使い切ったインクだけを交換できるように、各色独立構造の大容量インクカートリッジを採用しました。なお、印刷可能枚数はインクカートリッジ1本当たりカラードキュメント*1でイエロー約1,160枚、マゼンタ約1,270枚、シアン約1,240枚、ブラック約1,480枚、モノクロドキュメント*2でブラック約1,860枚と多量の印刷が可能なため、インク交換の手間をかけません。これにより、カラープリント1枚あたりのインク単価は11.27円*1モノクロプリント1枚あたりでは2.14円*2という優れた経済性を実現。また、ソニー写真光沢紙(EPP-20A4GP)使用で、耐光性20年の長期保存が可能*3です。