RX1で撮影していると、深みのある写真がいとも軽快に撮れてしまいます。音楽で例えるなら、モーツァルトのようなカメラだなと思いました。さらに仰天したのは、撮影した画像をパソコンで見たとき、黒くつぶれていると思っていた暗部がカッとでているし、白とびしていると思っていた箇所もしっかり写しだされていたこと。そのダイナミックレンジの広さは、ピアニッシモからフォルテシモまで響きわたる壮大な交響曲を思い起こさせました。さて“このRX1で鉄道写真を撮影せよ”というお題に対し、私が選んだのが、四国は愛媛県、松山の伊予鉄道。明治20年に創立され、今年125周年を迎える四国初の鉄道です。夏目漱石の小説“坊ちゃん”のなかで“マッチ箱みたいな汽車”として表現され、松山赴任時代の漱石自身も乗車していた歴史のあるレール。この伊予鉄道を走る列車や、駅舎、レール脇の情景などをRX1で撮影してきました。
撮影地:港山〜梅津寺間