3わかる ααレンズヒミツ

TIPS:F値

「F値」をコントロールすることで、よりイメージ通りの写真が撮れるようになります。

F値(絞り値)とは?

F値とは、カメラに光を取り込む際の、レンズの絞り羽根の中心にある
穴の大きさを数値化したものです。F値を小さくすると、取り込める光の量が多くなり、
F値を大きくすると、取り込める光の量が少なくなります。

開放F値と明るいレンズ

レンズの絞りを最も開いた状態のF値を「開放F値」といいます。
各レンズの開放F値は、図のようにレンズに記載されています。
この数値が小さいほど、「明るいレンズ」といえます。

F値を変えると明るさが変わる

F値を大きくすると、取り込む光の量が減り、画面全体が暗くなります。
逆に、F値を小さくすると、取り込む光の量が増え、
暗いところでもシャッタースピードを上げられたり、手ブレを抑えたりすることができます。

F値でぼけ具合も変えられる

F値を変えると、ピントが合っているように見える範囲(被写界深度)が変化します。
F値が小さいほどその範囲が狭く、F値が大きいほど範囲が広くなります。
上の2枚では、F1.8はカップの前後が大きくぼけていますが、
F5.6はカップの前後がぼけずにくっきりしています。

F値をコントロールして
イメージ通りの写真を撮ろう

オーナー様の作品とともに、
F値と表現の関係をご紹介します。

背景をぼかして主役を際立てたい

暗い場所での撮影には、多くの光を取り込めるF1.4〜F2.8がおすすめ。
背景を大きくぼかしやすいので、主役を際立たせて撮ることができます。

手ブレを気にせず
手持ち撮影をしたい

日常のスナップ撮影では、取り込める光の量がそれなりに多く、
シャッタースピードを速くして手持ち撮影でもブレを抑えやすい、F4〜F5.6がおすすめです。

画面全体にピントを合わせたい

風景撮影には、全体的にピントが合った
シャープな写真を撮ることができる、F8〜F11がおすすめです。

光芒をキラリと表現したい

光芒(こうぼう:光のすじ)や光の軌跡など、印象的な写真を撮ることができるF14〜F22。
カメラに取り込む光の量はかなり少なくなるので、
三脚などでカメラをしっかり固定しましょう。
※開放F値と最大F値は、レンズごとに異なります

F値を調整するには?

A(絞り優先)モードを使えば、
F値の設定が簡単です。
αのAモードの使い方をご紹介します。

❶モードダイヤルをAに合わせる

❷コントロールダイヤルを回す

❸モニターを見ながら好みのぼけに調節

ピントの前後をぼかす(F2.8)

前後もくっきり(F16)

※操作方法はα7Cの場合です

F値をマスターして、αでの撮影や
レンズ選びをもっと楽しみませんか。