静かに鳴りだすピアノと波の音、消波ブロックが並ぶ海辺を歩く男性。
手にはカメラ。 画面が切り替わり山林を歩く男性の足元を映し出す。
小川を渡り、音楽は徐々に軽快なリズムを刻み出す。
構えたカメラには「α7 IV」の文字。
男性はカメラを静止画モードに切り替え、構える。 続いて映像は壮大な音楽とともに一面夕陽の世界に。
レンズの先には一頭のエゾジカ。
ファインダーを覗きシャッターを切る男性。 夕陽をバックに流れる雲、鳥の群れ、キツネ、紅葉、満天の星空、と切り替わる映像を背景に「VIDEO GRAPHITY BY BEAT910」のタイトルが表記される。 場面は変わり、男性(ビートないとー氏)の部屋。ビートないとー氏が挨拶。
「遂に、遂に来ましたかと!」と前置きすると画面が切り替わる。
α7 IVの画像と説明文がカットイン。 α7 IVを手に、先行で1カ月半ほど使って感じた魅力を余すことなく伝えていくと語る。 α7 IIIの発売から約3年半。α7 IIIは性能の素晴らしさが話題となり、なかなか購入できなかったと語るビートないとー氏。手には当時苦労して手に入れたα7 III。 「今でもバリバリ使っている」という。 その後継機に当たるα7 IVを1カ月半ほど使って感じた素晴らしさや機能、進化のポイント5つを紹介すると述べる。 1「α7 IIIからの進化と他のモデルからの素晴らしい機能の継承」
2「写真も動画も高品質な素材を求めるユーザーも納得の性能と機能」
3「新しい外観で操作性・信頼性にも優れている」
4「純正レンズを使うとものすごい恩恵を受けられること」
5「ライブ配信やテレワークなどで高品質な画像・映像を即時共有できる」 まずは1つ目「α7 IIIからの進化のポイントといえばこれ」と前置きをするビートないとー氏。 性能比較一覧の画像がカットイン。
一番大きな変化は有効画素数が約3,300万画素になったこと、と説明。
これまでのα7シリーズは有効画素数が約2,400万だったので「3,000万画素あったらいいな」と感じている人も多かったはずと語り、この画素数の変化について非常にうれしく思っている、と述べる。
「待望の3,000万画素超え。僕は非常にうれしく思っております!」と喜びを露わにする。 そして画像処理エンジンについてはα1やα7S IIIといった上位モデルと同じBIONZ XRが搭載されているという。
センサーサイズにもよるが、画素数が上がるとノイズが出やすくなるといわれているものの、α7 IVはソニーの技術によってノイズを抑えながら高解像で表現できるという。 さらに動画においてはα1やα7S IIIと同じ約15+ストップという、広いダイナミックレンジで撮影することができる。これには白飛びしにくい、黒潰れしにくいというメリットがあると語る。 動画は4K 60p4:2:2 10bitでなめらかなスロー映像、かつ豊富な色情報で撮影することができるという。
「4:2:2 10bitで撮影できることに僕はすごくテンションが上がっている」とビートないとー氏。
理由は今までのα7S IIIは4:2:0 8bitだったが、この8bitが10bitになることで色の階調数が約4倍、色の数でいうと約64倍になることと語る。 詳しく説明すると長くなるのでざっくり説明する、と前置きし「色情報が豊富になって色の階調が滑らかになったということ」と解説。 「8bitと10bitの違い」という題目のグラデーションチップ画像がカットイン。
8bitのチップよりも10bitのチップの方がグラデーションの境目が滑らかであることが見て取れる。
「色情報が少ないとグラデーション部分がカクカクしてきれいに表現できないが、色情報が多いと滑らかなグラデーションを表現できる」とビートないとー氏。 これから本格的に映像を始める人で、色をしっかり調整したいという人にとっては色情報がしっかりと収録されていることは非常に大切なことであると語る。 観葉植物を背景に、ピクチャープロファイルのモード切り換え画面が映し出される。 「ピクチャープロファイルも豊富に用意されており、S-Log、HLG、S-Cinetoneも使うことができる」というビートないとー氏の声。 「ガンマ」を選択するとMovie、Still、S-Cinetone、Cine1、Cine2、Cine3の選択肢。
「S-Cinetone」を選択すると背景に移っていた観葉植物のコントラストがやや強くなりシネマチックな映像になった。 さらにα7S IIIやα1で使うことができたクリエイティブルック機能も使えると説明。 画面が切り替わる。
2羽の水鳥を背景にクリエイティブルックモード画面が映し出される。 「さまざまなプリセットが用意されていて、なお且つここから自分好みに調節することもできます」という。 ST、PT、NT、VV…とプリセットを切り換えていくと、画面のコントラストや彩度が次々と変わっていく。 再び映像はビートないとー氏の部屋に。
α7 IVで撮影してきた動画をご覧いただきたい、と前振り。 静かなピアノの音色と共に、冒頭で流れた山林の映像が流れる。
靄がかかった山々、木々や草原、湖と映像が次々と切り換わる。
水辺の草木に当たっていたフォーカスがよどみなく背後のため池に移る。
草木にかかった蜘蛛の巣、花の蜜を集めるミツバチもくっきりと映し出される。
草原を歩く馬、水鳥、と映し出される生き物の動きをくまなく捉える映像。
森の小径、紅葉した渓谷を流れる谷川、山肌の岩場から立ちのぼる湯気、消波ブロックに打ち付ける波、羽ばたくカモメ、道路を歩き、寝そべるキタキツネ、草原に立つエゾジカ。
徐々にリズムを刻み壮大な音楽へと切り替わる。
流れる雲に沈む夕陽、羽ばたく鳥の群れ、水辺に群れる鹿、満天の星空と次々に映像が切り換わる。 画面が切り換わり、ビートないとー氏の部屋に戻る。
「いかがだったでしょうか」とビートないとー氏。
素晴らしい映像が撮れるし、色情報も多く、編集もしやすかったと感想を述べる。 ここから2つ目のポイントについて話すという。 αと言えば抜群のAF性能だが、中でもリアルタイムトラッキングやリアルタイム瞳AFという機能が便利だとビートないとー氏。 画面は水鳥を背景にした動画撮影モード画面に切り替わる。
カメラを左右に動かすが、フォーカス枠は水辺に佇む水鳥の足元を自動追尾している。
続いて画面はエゾジカを背景にした動画撮影モード画面に。
鹿が首を左右に動かしても、右目を捉えたままフォーカス枠が追尾していく。 α1からは写真でも鳥のリアルタイム瞳AFが使えるようになったが、なんとα7 IVでは動画時でもこれが使えるという。 水鳥を撮影している撮影モード画面が映る。
鳥がせわしなく首を動かしているが、フォーカス枠はその瞳を即座に追尾していく。 「映像にも出ている通りこの技術って本当にすごいなと思います」と感嘆の声を上げる。
距離が離れ過ぎると瞳が認識されず、フォーカスが当たらないということもあると補足。 「フォーカスをカメラに任せ、よりクリエイティブなことに集中できる」とビートないとー氏。 そしてα7S IIIから搭載されたアクティブ手ブレ補正ももちろん搭載されているうえに、5.5段の光学式手ブレ補正になったと語る。 北海道に行って望遠レンズを使って動物の撮影を行ってきたといい、望遠レンズは手ブレが目立ちやすくなるものなのだが、この手ブレ補正には助けられた、とコメント。 次に写真を見ていく、とビートないとー氏。
「クリエイティブルック作例」というタイトルがついた画像が映る。
山林の間を通る長い一本道を撮影した4種類のカット。
左から、空やグリーンの色味が印象的でメリハリのあるコントラストがついたFL、
白黒のモノトーンになったBW、
コントラスト・再度が控えめでマットな質感のIN、
鮮やかさと透明感のある明るい雰囲気のSH。 次の写真に遷移。
渓流と紅葉の写真が映し出される。
「α7 IV FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS,F11,1.6秒,ISO80」
谷川の流れ、水しぶきが滑らかに表現されている。 「シャッタースピードを遅くして撮った」と説明するビートないとー氏。
有効約3,300万画素の描写力はすごく鮮明に写る、と語る。 続いて丸くなって眠るキタキツネの縦位置のカット。
「α7 IV FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS,F5.6,1/100秒,ISO320」
背景の前後がきれいにボケてキツネにフォーカスされている。 次はエゾジカのカット。
「α7 IV FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS,F6.3,1/400秒,ISO160」
被写体にしっかりとフォーカスされ、風に吹かれる草原とのコントラストと相まってムーディな印象。
α7 IVの瞳AF機能によりシカの目にしっかりフォーカスしてくれた、とコメント。 最後は満天の星がくっきりと写し出された夜空のカット。
「α7 IV FE 14mm F1.8 GM,F1.8,8秒, ISO3200」
シャッタースピードはやや遅めだったがノイズも少なく撮影できたと語る。 3つ目のカメラ外観について語っていくと言う、ビートないとー氏。 α7 IIIとα7 IVが並んだ画像がカットイン。 α7 IIIからの大きな進化はモニターがバリアングル液晶になったことだという。 背面モニターを開いた状態での比較映像に切り換わる。
α7 IIIのチルト式液晶モニターに対し、α7 IVは横に開いた液晶モニターの稼働域の広さが見て取れる。 α7 IVを手に、ハイアングル、ローアングル両方の撮影に便利だと語る。
特に自撮りをする機会の多い人にとってこれは非常に便利だという。 α7 IVを持った手元の映像に切り換わる。 グリップの握りやすさ、動画レックボタンの搭載に加え、静止画・動画・S&Qの切り換えがシームレスにできるダイヤルが非常に便利だと述べる。 α7 IVのボディを正面、底面と見せていく。 新開発の放熱構造になり、撮影環境にもよるが4K 60p 4:2:2 10bitで1時間以上撮影可能であるらしいと説明。 「これをお見せしたかった」という声とともにフォーカスモード画面に切り替わる。 AFアシストを「入」に操作しながら、これは純正レンズだからできる技術であると前置き。 再びα7 IVを構えた手元の映像に。 オートフォーカス中でもフォーカスリングを操作してフォーカスの調整ができる、とビートないとー氏。フォーカスリングの操作を止めると合わせた被写体にオートフォーカスしてくれると解説。 画面が変わりひまわり畑を移した撮影画面に。
手前のひまわりの花から後ろにピントを移動させると、画角が広くなった。 通常前ピンから後ろピンに移動させると画角が変わってしまうフォーカスブリージングという現象が起こるのだが、これを補正する機能があるという。 撮影画面で「フォーカスブリージング補正」を「入」に。 同様に手前のひまわりの花からピントを後ろに動かしても画角はそのまま。 「本機能は対応レンズのみ使用できます。補正機能利用時は撮影画角が少し狭くなります」のテロップが入る。 画面は花にとまったミツバチをアップにした撮影画面に移る。 フォーカスマップ機能を「入」にすると、画面全体が濃淡の分かれた青色になる。
ハチが動くと青色で覆われた部分と黄色で覆われた部分とに分かれる。
ハチが動くたびに色の範囲が変わる。
そのまま画面を4倍に拡大すると、画面左下にどの部分を拡大しているかがマップ表示されている。 フォーカスマップという機能を使うと被写界深度を可視化してくれる、と説明。
色が出ている部分と出ていない部分があるが、出ていないところにピントが来ていると説明。
撮影環境によってはピントが合っているかを確認しづらい場所があるが、そんなときはこの機能を使うとフォーカスが当たっている部分を可視化できるので便利だと話す。 α1やα7S IIIにも搭載されている機能AFトランジション速度を自分好みに変更することができる。 観葉植物を背景にした撮影画面。
低速から高速へ「1、2、3」と7段階をオートマチックに動かして見せる。 最後5つ目のポイント、カメラの本体をPCやスマホにUSB接続するだけで高画質なWEBカメラになってくれる、と語る。 画面が切り換わりα7 IVの右脇にあるUSBポートにアクセサリを差し込む手元の映像に。
もう一方のUSB端子はノートPCに接続。
PC横にこちらにレンズを向け、小さな三脚を付けたα7 IVが並んでいる。
PCを操作すると画面にα7 IVのレンズを通したライブ映像が映し出される。 「4K配信(4K 15p、FHD60p)可能。クリエイティブルックが使用できる」と補足のテロップ。 最近僕もライブ配信やテレワークをすることが多いのでこの機能は非常にありがたいという。
ライブ配信中でも本体に同時記録ができるのでこれは重宝する人も多いはずと語る。 画面はビートないとー氏の部屋に戻る。手にはα7 IV。
約1カ月使った感想の一番は操作性が良くなったことだとビートないとー氏。
写真も映像も一瞬のチャンスも逃せないという場面でこの操作性がスムーズであることは非常に重要と語る。
「写真も動画も申し分ない」と評価。 αシリーズはモデルによってさまざまな特徴がある。
例えばこの動画撮影に使っているα7S IIIは暗所性にも優れている映像も抜群。
写真でいえばα7Rシリーズの高解像も非常に魅力的だが、このα7 IVは非常にバランスが取れているとまとめる。 森の中で被写体を探すビートないとー氏の映像、並んで横にはα7 IVの画像。
ビートないとー氏がカメラを構える。
後ろから回り込むようにアングルが変わる。
舞台が変わり夕陽にカメラを向けるビートないとー氏の背中。
夕陽の中を歩くエゾジカ、紅葉の渓谷、と映像が移り変わり動画が終わる。