夕暮れ、赤子を抱き佇む女性。空のグラデーションが美しい。
海辺を歩く様子。スローモーションで印象的な風景。
シーンは変わり、家族が住む古民家が映る。壁にかかったカレンダーは2021年7月。涼やかな蝉の声が聞こえる。
女性は赤ちゃんを置くとカーテンを開ける。
奥に庭が見える。逆光で、椅子に座ると、膝の上にのった赤ちゃんのシルエット。
赤ちゃんは寝てしまったのか、畳の上で母親に手を握られながら寝息を立てている。重なり合う手が画面の中心に映し出されている。
扇風機の前にうつぶせで、頭を持ち上げ周囲を見渡す赤ちゃん。一時カメラ目線になり、優しく笑う。
仕事中の女性。来客に鍵を渡し、笑顔で声をかける。
赤ちゃんを背中におぶりながら、白いシーツを運ぶ女性。
緩い坂道を、男性が歩いてくる。キャリーには複数の機材が積み込まれている。
映像制作を生業にしているのか、大きな本格的なカメラの前で汗をぬぐう男性。
赤ちゃんは天井からつるされた木のオブジェを眺めている。
庭で洗濯物を干す女性。
同じように、洗濯物を干す男性。しかしそこは場所は違いどこかのアパートの一室のようだ。男性は夫で、仕事のため家族と離れ生活をしているようだ。
風に揺れる、妻子が済む家のレースのカーテン。
赤ちゃんを高く抱き上げる、先ほどの男性。
家族3人の幸せな様子がスローモーションで展開される。
暗転。美しい楽曲の終わりとともに、映像は終了する。