AFセンサーとミラーレンズ構造の工夫により、AF化を達成した反射望遠レンズ。通常の屈折式望遠レンズと異なり、反射光学系のため画質低下の要因となる色収差が基本的に発生しません。そのため、非常に鮮鋭な画像が得られます。フォーカスホールドボタンを装備し、操作性にも配慮。レンズ全長も短く、超望遠ながら驚くほどの軽量・コンパクト化を実現し、機材を軽くしたい山岳写真や動物写真など、自然の撮影に活躍します。また、独特のリング状のボケも魅力です。
大きさ:最大径φ89mm、全長118mm
質量:約665g
通常AFは、レンズのF6.7から8あたりを通過する光線を利用して測距を行います。開放がF6.7よりも暗いレンズでAFが作動できないのはそのためです。500mm F8 ReflexのAFを可能にしたポイントは、撮像素子のAFセンサーの高感度化と反射望遠レンズの構成にあります。通常の反射望遠レンズはレンズ前方の副鏡がAF測距用の光線をさえぎっていました。そこで、この副鏡をより小さくするために、レンズ後部にある主鏡の集光力をより大きく設計。そこで発生する収差を後方で補正し、高いシャープネスを維持しながら、AFを可能にしました。
MTFはレンズのコントラスト再現性を示すレンズ性能評価方法のひとつ。撮像面上で画像がどれだけ被写体を忠実に再現しているかを、周波数特性で表現します。MTF特性図は、横軸が画面中心からの距離(mm)、縦軸がコントラストとなっており、また、MTF特性は代表的な空間周波数(10本/mm、30本/mm)について、方向(放射線状:R、同心円状:T)、絞り値(開放、F8)の条件により表されています。