トリルミナスディスプレイ for mobileなどソニー独自の技術を備え、登場したXperia Z2とXperia Z2 Tablet。その開発の裏側に迫ります。
薄く軽いボディに大きな画面を備えたXperia Z2とXperia Z2 Tabletは、映像や音楽、写真、ゲームと日々の生活にたくさんの楽しさをもたらします。ソニーの技術がつまったスマートフォンとタブレットはどのようにして誕生したのでしょう。開発に携わった北森と後藤に話を聞きました。
──Xperia Z2は2013年に発売したXperia Z1のオムニバランスデザインを受け継ぎつつ、4K動画撮影やデジタルノイズキャンセリングヘッドホンへの対応とさまざまな部分が進化しています。Xperia Z2の開発で目指したこととはなんでしょう。
北森:Xperia Z2の開発は、Xperia Z1の「ソニーだから実現できる体験の追求」というコンセプトを、さらに研ぎ澄ますことを目標にスタートしています。体験とはXperiaの開発で常に意識しているWatch“見る”、Listen“聞く”、Create“作る”、Play“遊ぶ”という4つの体験です。Xperia Z2では、従来のXperiaで実現してきたそれぞれの体験を、さらにグレードアップさせる、ということが出発点になっています。
──さらに向上させる、というのは言葉に表すと簡単ですが、前モデルが充実していればしているほど、越えるべきハードルが高くなりますね。
北森:たとえばカメラ機能で言いますと、Xperia Z1ではサイバーショットの技術を惜しみなく投入し、大変ご好評をいただきました。Xperia Z2ではZ1から写真撮影の性能をさらにブラッシュアップ。豊富なアプリケーションがさらに追加され、そして4Kビデオの撮影(*)を実現しました。また、毎秒120枚の高速撮影をもって、なめらかなスローモーション映像を楽しめるモードも用意しています。
*4K ビデオ(3840×2160ピクセル)で撮影した映像をXperia Z2本体で再生する場合はフルHD(1920×1080ピクセル)画角になります。4K解像度での視聴にはMHLケーブルを介した4K対応テレビとの接続が必要です
今、写真だけでなく、数秒〜数十秒のショートムービーをSNSでシェアすることが一般的になっていますが、誰でもお手軽に4K映像やスローモーション映像を撮れるようになることで、また新たな映像表現が生み出されるといいな、と思います。
──いつも身近にあるからこそ決定的瞬間も撮れますよね。
北森:スローモーションというと「本格的な映像」という印象がありますが、使ってみるとおもしろいんですよ。私は自分の子どもをハイスピード撮影で撮るんですが、ほんの小さなしぐさや身振りでもスローモーションになると、これが非常に素敵な映像になるんですよね。
──Listen“聞く”の分野では、逆位相の音を発生させて騒音を打ち消すデジタルノイズキャンセリング機能が新たに搭載されています。
北森:ウォークマンの技術をベースとしたデジタルノイズキャンセリングは、正確なノイズの検出と間髪を入れない逆位相音の生成がカギとなる複雑な技術です。先進的なオーディオ技術の積み重ねによる、まさにソニーならではの技術のひとつですね。長年ウォークマンの開発に携わっていた者も参加しており、彼らの経験や知識がXperia Z2のオーディオ機能向上の大きな力になりました。
──まさにOne Sony、という機能ですね。
北森:デジタルノイズキャンセリングは、鉄道やバス、飛行機など移動中にぜひ試してみてください。デジタルノイズキャンセリングをオンにしたと同時に広がる静かな世界にきっと驚かれると思います。デジタルノイズキャンセリングは音声通話中も使用できるので、騒音の大きな街中でも用件をしっかり聞き取ることができますよ。
毎秒120枚の写真からなる動画を撮影することで、撮影した映像の一部を、なめらかなスローモーション映像に簡単に加工できる。選択したシーンをスローにできるため、スポーツの大技やゴールの瞬間など、見せ場のシーンやスピーディな動きを楽しめる。
周囲の騒音を感知し、騒音を最大約98%(*)低減。デジタルノイズキャンセリングヘッドセットやWALKMAN®同梱のノイズキャンセリングヘッドホンを接続すれば音楽や映像の再生時や、それ以外でも周囲の騒音を低減できる。また、デジタルノイズキャンセリングヘッドセットでのハンズフリー通話も可能。
* 当社測定法による(周囲からの騒音がまったく聞こえなくなるわけではありません)
※ デジタルノイズキャンセリングヘッドセット・ヘッドホンは同梱されておりません
※ ヘッドセット、ヘッドホンは別売りです
※ Xperia Z2 Tabletでは、MDR-NC31EM、MDR-NC33、MDR-NC31、MDR-NWNC33、MDR-NWN33S使用時のみ有効です
※ デジタルノイズキャンセリングヘッドセット以外のヘッドセット・ヘッドホンでも音楽を楽しむことは可能です
──Xperia Z2 TabletはXperia Tablet Zの大画面を継承しつつ、世界最小・最軽量(*)の本体を実現しました。タブレットならではの大画面と進化した薄型・軽量の組み合わせはXperia Z2 Tabletの体験になにをもたらすのでしょう?
後藤:Xperia Z2 Tabletは大きく3つの特長があります。どこにでも持ち出したくなる世界最薄・最軽量(*)の本体、AVコンテンツを楽しみきる美しい大画面と高音質、そして豊富なアプリ とアクセサリーで提供する新たなタブレットの使いかたです。
繊細な色の違いと鮮やかさを実現する進化したトリルミナスディスプレイ for mobile、臨場感を向上したステレオスピーカー、新たに搭載したデジタルノイズキャンセリングヘッドセット対応など、映像と音の進化を凝縮した世界最薄・最軽量(*)のタブレットは、まさに持ち歩くホームシアター。お部屋はもとより、電車内や飛行機内、はてはお風呂でも、コンテンツへの没入感を楽しんでいただけると思います。
また、ARエフェクトや背景ぼかしなど豊富なカメラアプリケーションの映像を大画面に映せば、その場で友人と楽しみながら撮影ができます。撮ることそのものがエンターテインメントになるでしょう。
さらに、長文のメールやSNS、家計簿などで快適なタイピングができるキーボード。お部屋でYouTubeのPVなどを楽しむにふさわしい音質を実現するドックスピーカー。臨場感あるハイレゾリュ―ション・オーディオを楽しむスピーカーやポータブルアンプ、ヘッドホンまで、豊富な機器との連携は、まさにソニーが誇る“いま”のオーディオ・ビジュアルを集約したような体験を提供します。
* 10インチ以上の液晶を保有する、Wi-Fiタブレット製品において。2014年5月現在
──Xperia Z2 Tabletの薄さは約6.4mmということですが、実際に持ってみると薄さがさらに際だつ印象があります。
後藤:デザイナーと設計が協力して、ぎりぎりまで時間をかけて作りあげたXperia Z2 Tabletのデザインは、質感の向上と同時に薄く見える効果も実現しています。初めて手に取った方からは、数値以上に薄く、軽く感じられる、という驚きの声をよくいただきます。
──オムニバランスデザインやクアッドコアCPUの採用など、Xperia Z2とXperia Z2 Tabletは共通する部分があります。開発も共同でおこなっているのでしょうか?
北森:CPUなど共通部分は、おたがいに協力して開発することで開発のスピードを高めています。ハードウェアが異なる部分でも、たとえばカメラは撮像素子の解像度などが違いますが、ARエフェクトなど共通化できる機能はやはり共同に、双方で楽しめることを意識して開発をおこなっています。
後藤:共同開発をおこなうことで、“Xperia”として操作や使い心地を統一することにも役立っています。「動画を撮りたい」、「写真をSNSにアップロードしたい」とき、操作方法や操作するときの感覚をXperiaとして統一することで、Xperia Z2をXperia Z2 Tabletに持ち替えても、またはその逆でも、違和感なくお使いいただけます。
* 10インチ以上の液晶を保有する、Wi-Fiタブレット製品において。2014年5月現在
──Xperia Z2 Tabletは画面の両サイドにスピーカーを搭載。Xperia Z2もステレオスピーカーを搭載するなど、音へのこだわりを感じます。
後藤:Xperia Z2 TabletはXperia Tablet Z以上の薄型化を追求しつつ、内部構造を工夫することで、十分なスピーカーエンクロージャー体積を確保しています。ダクトの方向を前向きに変更し、さらに新規のスピーカーアンプを採用することにより音圧の向上を図っています。
──音の臨場感を高めるサラウンド再生技術“S-Force フロントサラウンド”も新たに搭載しています。
北森:2基のスピーカーで包み込まれるような音場を再現する仮想サラウンド技術、S-Force フロントサラウンドはステレオ再生に対応したことで搭載できた技術ですね。Xperia Z2もXperia Z2 Tabletもオーディオ機器とくらべるとコンパクトですから、左右のスピーカーの間隔が狭くなっています。そのぶん映像や音楽が表現する音の広がりも小さくまとまってしまいがちなんですが、S-Force フロントサラウンドをオンにすることでサイズを超えた音場の自然な広がりを楽しむことができます。
──Xperia Z2とXperia Z2 Tabletのデザインについてですが、周囲を覆うフレームとディスプレイのガラス部分の境界に継ぎ目がなく、なめらかな曲線でつながっていますよね。
北森:アルミフレームは、金属の中に樹脂を流し込むインサートモールディングという技術で一体化しています。素材の違うパーツをはめ合わせるのではなく樹脂を流し込むことで、継ぎ目のない“ひとつの塊”としての存在感を高めました。また、ガラスの強度を保ちつつ、従来貼ってあった飛散防止フィルムを取り外すことに成功しました。フィルムがなくなったことでガラス自体の質感がより感じられ、また指紋や傷も付きにくくなっています。
後藤:インサートモールディングはデザイン性を高めるとともに、Xperia Z2 Tabletの薄型化・軽量化の源にもなっています。Xperia Z2 Tabletのボディは側面と背面部分を樹脂でひとつのパーツとして成形したことで、継ぎ目のないデザインと薄さ、軽さを両立しつつ、頑丈さも実現しています。
──Xperia Z2 TabletとXperia Z2は、実際に触れてみることでわかる新鮮な驚きがありますよね。
後藤:ぜひ一度、Xperia Z2 Tabletを手に取って、トリルミナスディスプレイ for mobileの鮮やかな映像や、その薄さ、軽さを感じてください。
北森:映像、音、カメラそしてデザインと、Xperia Z2はソニーの力を結集した製品です。たとえばデジタルノイズキャンセリングはウォークマン®に搭載している機能を、スマートフォンという環境に最適化して搭載しています。
Xperia Z2に携わったすべての関係者が、みんなそれぞれに強い思いを持って全力で作りあげています。ソニーだから、Xperiaだから実現できる機能や体験を提供しようという開発陣の思いが込められたXperia Z2の実力を、ぜひショールームや店頭で体感してみてください。
Xperia Z2 Tabletは、アクセサリー製品やアプリと組み合わせて使用することで、さらにさまざまなシーンで活用することができます。思いもよらない楽しさが見つかったり、アクセサリーやアプリで広がったりと、Xperia Z2 Tabletの新しい使いかたを提案します。
IPX8の防水性能を備えたXperia Z2 Tabletは、水濡れや水没を気にすることなく映画を見たり読書をしたりとお風呂でもふだんどおりに操作できます。
ソニー製ブルーレイディスクレコーダー(*)と連携するアプリ「TV SideView」を用いれば、録りためたドラマの一気見や現在放送中のテレビ番組も視聴できます。時間をもてあましぎみの長時間の半身浴も、Xperia Z2 Tabletがあれば楽園タイムに変わります。
* 「外からどこでも視聴」をご利用になるには、BDZ-ET2100 / ET1100 / EW1100 / EW510 / E510が必要です(E510は録画番組の視聴のみ対応)
※ Wi-Fiが利用できる環境が必要です
※ ご利用前に本機と対応レコーダーをホームネットワーク内で機器登録する必要があります
※ ご利用中はレコーダーをインターネットに接続しておく必要があります
※ 詳しくはソニーブルーレイディスクレコーダーサポートページをご覧ください
スマートフォン(*)が映し出す写真や動画、ゲームの画面を「もっと大きな画面で見たい!」と思ったことはありませんか?Xperia Z2 TabletはWi-Fiで映像を表示する「スクリーンミラーリング」に対応しています。Xperia Z2など対応機器とタッチすれば、Xperia Z2が表示している画面をそのままXperia Z2 Tabletの大画面へと映し出します。
たとえばXperia Z2で表示している写真や動画を、そのままXperia Z2 Tabletの大画面で表示。撮影後でも、すぐにみんなで見られる楽しさがあります。
* 「スクリーンミラーリング」に対応したスマートフォンが必要です
※ 使用環境によって映像や音声が途切れたり、止まったりする場合があります
※ XperiaはSony Mobile Communications AB の商標または登録商標です
※ サイバーショット、WALKMAN®、ウォークマン®およびそのロゴは、ソニー株式会社の商標または登録商標です
※ Wi-Fi, the Wi-Fi CERTIFIED logo, WPA, WPA2 and Wi-Fi Protected Setupは、Wi-Fi Allianceの商標または登録商標です
※ YouTubeは、Google Inc.の商標または登録商標です
※ 本ページに掲載している情報は2014年6月5日現在の情報であり、予告なく変更される場合がございます