「モーションショット」は連写した写真を重ねあわせて、被写体の瞬間の動きを1枚の写真に仕上げてくれるアプリです。連続した動作がコマ送り映像のように写るため、肉眼では見えなかったような細かな動きもはっきりと見えて新鮮な驚きがあります。
「モーションショット」では、重ねあわせる写真の枚数や始め/終わりの写真を撮影後に選ぶことができるため、ある程度仕上がりを調整することができます。
また、撮影後には編集機能でフェードインやフェードアウト、重ねあわせの方向などを画面で確認しながら試せるので、「このエフェクトがおもしろい」、「フェードインのほうがスピード感がある」など、被写体と相談しながらユニークな1枚を残せるのも楽しいですね。
「モーションショット」では被写体の動きを大きくとらえることが重要です。手前や奥への動きではなく、画面の横方向への動きが撮影しやすくおすすめです。撮影するときは友人やご家族など、被写体となる相手と動きかたや写真に写る範囲を相談しておくと、画面全体を使ったダイナミックな1枚が撮りやすくなりますよ。
数秒おきに撮影した星空の写真をパラパラまんがのように組み合わせて1本の映像を作成するアプリ「スタートレイル」。本来は、非常にゆっくりと動く星々の光の軌跡を撮影するためのアプリですが、今回は街を行きかう自動車の光の動きを撮影してみました。
「スタートレイル」の動画は1秒間あたり24枚または30枚の写真で作られるため、たとえば10秒の動画を作るときは240枚から300枚の写真を撮影します。シャッタースピードが5秒の場合なら撮影時間は少なくとも20分。それだけ聞くと撮影が大変そうですが、シャッターは自動で切れるので、撮影が始まるとじつは終わりまで何もする必要がありません。
ただ、撮影中にカメラが動いてしまうと光跡がズレたり、映像がブレたりしますので、撮影時にはカメラをしっかりと固定できる三脚を使うことをおすすめします。
右の映像では、「スタートレイル」本来の使いかたである星の光跡を表現してみました。規則的な星の光跡にくわえて海面をたゆたう波に光が映って、まるで雲海のような幻想的な雰囲気になっています。
“スター”という名称を聞くと星々に注目しがちですが、形を変えながら流れる雲や飛行機の航行灯、水面の光の反射など、夜の空には昼とは違ったいろいろな美しさがあります。「スタートレイル」はそれらの動きも表現することができます。曇り空の日には曇り空ならではの、明るい夜空には明るい夜空ならではの美しい動画が撮れると思います。
「スムースリフレクション」は川や海などの水の流れをなめらかに表現し、幻想的な写真が撮れるアプリです。流れる水を白い糸のように写しだす「ウォーターフロー」のほか、砕ける波を霧のように表現する「スモークヘイズ」など、6つのテーマから選ぶことができ、ノウハウが必要な露出設定もテーマを選ぶだけで最適な設定が可能です。
今回はスムースリフレクションのカスタム設定を使い、手持ち花火を少し変わった表現で撮影してみました。
花火の光は時間がたつごとにパチパチと光る場所と形を変えますよね。連続撮影した複数の写真を重ねあわせる「スムースリフレクション」なら、一瞬ごとに変化する花火の光を1枚の写真で表現することができます。
手持ち花火は先端から燃えていくので、ふつうに写真におさめると柄の先のみが輝きます。右の作例は「スムースリフレクション」を使ったことで、水面に映った光とともに柄の半分以上が輝いています。火花の根元にお団子のようにふくらんだオレンジ色の光の玉が並んでいますよね。玉の一つひとつのタイミングでシャッターが切られているんですよ。
カスタム設定で選択できる“滑らかさ”の数字は重ね合わせる写真の枚数です。枚数が多いほど光を滑らかに表現できますが、シャッターを切る回数が多いぶん撮影に時間がかかります。数十秒で燃え尽きる花火の場合は8枚前後がいいようです。
オートフォーカスが合いにくく、しかも数秒で消えてしまう花火の光を撮る際は、マニュアルフォーカスであらかじめピントを合わせておきます。また、「スムースリフレクション」は複数の写真を重ねあわせるので、三脚などでしっかりカメラを固定するとよいでしょう。
多重露光とは複数の写真を重ねあわせて1枚の写真にする、銀塩カメラの時代からある表現技法です。写真の中に本来あるはずのない景色がくわわることで、幻想的な雰囲気や不思議な印象を生みだすことができます。多重露光アプリでは、これまで多重露光撮影に必要だった難しい設定をしなくてもテーマを選択するだけで、そのテーマに適した多重露光方式(画像の重ね方)および最適化された撮影設定で撮影できます。
右の作例では、背景の写真はぼけの形がドーナツ状になる“ミラーレンズ”を使って撮影し、その背景写真に一輪挿しの花を重ねあわせてみました。
「多重露光」では“主役となる写真”、“背景となる写真”といったように、写真に役割をもたせるとうまくいきます。背景は光をふわっとぼかすことでやわらかい雰囲気を演出し、一輪挿しは真上からLEDライトでスポットライトを当てて針のような花びら1本1本を花火のようなカチっとした表現で浮かび上がらせました。
多重露光アプリではテーマを選ぶことで簡単に重ね合わせができますが、今回はアプリ内のマニュアル設定にある“重み付け平均加算”を使ってみました。光の写真を前景として薄く透かして重ねることで、花のまわりを淡い光が踊るような立体感を出しています。
「多重露光」はメインと背景、2つの被写体を続けて撮影します。2度目の撮影では、初めに撮った被写体がカメラのモニター画面に重ね合わせて表示されるので、仕上がりをはっきりとイメージすることができます。
多重露光アプリではテーマを選ぶことで簡単に重ね合わせができますが、「多重露光」の仕組みに慣れたら、マニュアル設定に挑戦するのもおすすめです。仕上がりをカメラのモニターでプレビューできますし、重ねあわせる写真の濃淡も細かく設定できるため、むずかしい技法や操作の必要もなく思いどおりの写真が撮れます。プレビュー機能を使って「これが楽しい」、「こっちもいいなあ」といろいろ試しているうちに、好みの表現が見つかったり、ユニークな1枚が生まれたりするかもしれませんね。
PlayMemories Camera Appsはデジタル一眼カメラ「α6000」やデジタルスチルカメラ「DSC-RX100M3」など、ソニーのカメラで使用できる拡張機能です。対応カメラに専用アプリをインストールすれば、ライティングのレタッチや多重露光など、今までパソコンが必要だった複雑な表現がカメラだけでできるようになります。また、Wi-Fi機能を使って写真を自動的にSNSサイトなどにアップロードしたり、スマートフォンをカメラのリモコンにして遠隔撮影ができたりと、写真の管理や撮影をアシストするアプリもあります。
好みに合わせて美肌・美白の効果レベルを調整しながら自分撮りできます
表現意図や撮影者の好みに合わせて、思い通りに光線を演出できます
一定の間隔をあけて撮影した静止画をつなげて、動画のように見せるタイムラプス映像が簡単に撮れます
カメラを電源オフにすると自動的に撮影した写真をスマートフォンに転送できます
撮影後にフレーミングや明るさ、美肌効果などを簡単にカメラ内で編集できます
お手持ちのスマートフォンをカメラのリモコンとして使用できます
※ PlayMemories Camera Apps、α、サイバーショット、ハンディカムは、ソニー株式会社の商標または登録商標です
※ 本ページに掲載している情報は2014年8月21日現在の情報であり、予告なく変更される場合がございます