ソニーストアの「刻印サービス」にPlayStation®4、PlayStation®Vita、PlayStation®Vita TVが登場。オリジナリティあふれる1台を提供する刻印サービスを紹介します。
ソニーストアでは購入した商品に、ストアオリジナルのデザインや好きなメッセージを刻印するサービスを提供しています。刻印をプラスすることでお気に入りのガジェットを自分仕様にカスタマイズすることができます。
ソニーストアの刻印サービスはパーソナルコンピューター VAIOのほか、ウォークマン®などモバイル機器を中心にさまざまなガジェットで提供してきました。従来の刻印サービスはアルミ製筐(きょう)体のみの対応でしたが、刻印技術の進化とともに現在はα™のボディーケースなど、アルミ以外へも刻印できるようになっています。
PS4™のHDDベイカバーに描かれた鮮やかなイラスト。じつはこれらは塗装で描かれているのではなく、刻印加工を使って表現しています。ソニーストアが提供するPS4™の「デザイン刻印サービス」は、絵柄を“書く”のではなく、レーザー光線を使って“刻んで”います。HDDベイカバーの樹脂に文字やイラストを刻み込むレーザー刻印は、緻密さと力強さを兼ね備えた刻印ならではの表現が特長です。
ソニーストアは“ウォークマン”をはじめとするさまざまなデジタルガジェットの刻印サービスを提供しています。2014年9月には、 PS4™のデザイン刻印サービスと、PS Vita、PS Vita TVの刻印モデルの制作をスタート。そこで刻印サービスに携わる山根、三宅、そしてソニー・コンピュータエンタテインメントの川口、桜庭の4名に話を聞きました。
──“刻印”にはいろいろな種類がありますが、ソニーストアで使用しているレーザー刻印とはどのようなものでしょうか?
山根:デザイン刻印サービスや刻印モデルで使っているレーザー刻印は、素材によって仕上がりは異なりますが、レーザーによって筐体表面の樹脂をほんの少しだけ削り、イラストや文字といった模様を描くものです。ちょうどレーザーという彫刻刀で版画を彫るようなイメージでしょうか。HDDベイカバーの刻印された部分に触れるとわかるのですが、削り取っているぶんだけ指先にかすかな凹凸が感じられます。
──絵柄が刻まれている部分はザラザラした感覚で、無加工の部分のツルツルした触り心地とはだいぶ違いますね。
川口:レーザーで刻まれたかすかなデコボコが作る光の反射が、繊細さと鮮明さを両立した刻印ならではの表現の源になっています。刻印はどこから見てもくっきりと見えるのも特長ですね。
──PS4™のHDDベイカバーに刻印されたラインは、ジェット・ブラックモデルは金色がかった茶系の発色で、グレイシャー・ホワイトは銀のようにきらめきのある灰色になっています。この刻印の色はレーザーで刻んだあとに塗装しているのでしょうか?
三宅:刻印の色の違いは、じつはPS4™のHDDベイカバーの樹脂の色そのもので、刻印であらわになった素材の質感を、そのまま表現として活かしています。つまり、ジェット・ブラックとグレイシャー・ホワイトの、それぞれの下地の違いが色の変化として出てきています。刻印の発色は樹脂そのものの色なので、イラストがいつの間にか色あせたり磨いて発色が薄くなったりということもありません。
──プレイステーションでは、これまでも特別なプリントなどを施したタイトルオリジナルモデルがありましたが、今回の刻印サービスとの違いは何ですか?
川口:手法が異なるので、デザインや表現方法に違いがあるのはもちろんですが、製造工程が大きく違います。通常、オリジナルモデルは、専用の製造ラインを立ちあげます。専用ラインで製造するので1度に多くの台数を作ることができ、多くのユーザーの皆様にご提供が可能です。いっぽうでソニーストアの刻印モデルは、完成したPS4™やPS Vitaに刻印加工をしますので、一台一台手作りといった感覚です。
山根:刻印サービスは、製造ラインなどを設けず一台一台生産しているため、大量生産が苦手ですが、その反面、多様なお客さまのニーズにお答えしやすいという強みがあります。つまり、デザインのバリエーションを多く揃えた多品種少量生産ができるんです。
たとえば、ゲームに登場する複数のキャラクターごとに限定モデルをご用意する、といったことも可能で、これは小回りのきくデザイン刻印サービスだからこそ実現できるアイディアかと思います。
レーザー制御が実現した、グリップ部分の均一な仕上がり。凹面で発生しがちな、イラストが歪んで見えることがないのも注目。
PS Vitaの刻印は指先にひっかかる感覚はなく、操作感は通常モデルとほとんど変わらない。
──PS4™のHDDベイカバーもそうですが、PS Vitaの刻印モデルのかすれやにじみのない一定の色で表現された刻印には、単色刷りの版画のような独特の力強い表現を感じます。
桜庭:刻印によって実現できる表現は水彩画や写真のようなイラストとは異なります。色数が少ないながらも単色の良さがあると思います。PS Vitaは素材が異なる2種類のエリアにレーザー刻印を行うことができます。それぞれ材質による特色があり濃淡も演出できるので、デザイナーさんにはうまく生かして欲しいと思っていました。 『PS Vita × ダンガンロンパ 1・2 Limited Edition』の場合、開発元のスパイク・チュンソフトさんのもとにPS Vitaを持ち込んで、実際に刻印の表現を見て、触れてもらってデザインを決定しました。
──PS Vitaの刻印モデルはグリップ部分がくぼんでいますが、ここにも刻印がされていますよね。
桜庭:そうなんです。本体をホールドするグリップ部分のくぼみにあわせてレーザーの出力を調節するのに苦労しました。綺麗に刻印できている点に注目してほしいですね。
山根:レーザーの出力調節は、レーザー刻印のキモともいえる部分です。刻印作業そのものは刻印機という機械がおこなうのですが、素材や刻印する面の形に合わせたレーザー出力・刻印位置の調整などは、オペレーターの知識と経験が物をいいます。
桜庭:PS Vitaには現在、6色のカラーバリエーションがあります。ブラックとホワイト以外のカラーについても、もちろん刻印テストをおこなったのですが、カラーバリエーションによっては、想定と異なる色になったり、周囲の色に溶け込んで刻印がほとんど見えなかったりということがありました。現段階ではブラックとホワイトの2色がベストとして、この2色で刻印モデルをご提供しています。
──PS4™の刻印サービスは、人気の高い『METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES』と『どこでもいっしょ』とのコラボレーションからスタートします。
川口:人気の作品や注目タイトルは、限定モデルのニーズが高いとともに、多くの方がその作品の世界観や雰囲気をご存じです。人気作品とコラボすることで、その作品の世界観を通じて多くの方に刻印ならではの美しさや魅力を知ってもらうことができます。2014年3月にゲームと同時発売した『PlayStation®4 × METAL GEAR SOLID V GROUND ZEROES FOX EDITION』は即日完売になりました。今回の刻印サービスでのコラボは、そのとき手に入れられなかった方々の思いに応えたかったという気持ちもあります。
山根:『どこでもいっしょ』とのコラボは、2014年夏に開催した“どこでもいっしょ誕生15周年記念イベント”がきっかけでした。お祝いのために特別に製作した『どこでもいっしょ』の刻印を施したPS4™がすごく人気だったんです。商品化を望む声が多く、プレイステーションを支えてくださっているファンの方へのお礼の意味もこめて『どこでもいっしょ』のデザインを刻印サービスに選びました。
──刻印のデザインに関してリクエストしたことはありますか?
──刻印のデザインに関してリクエストしたことはありますか?
桜庭:ゲームと刻印の魅力をフルに引き出すために、ゲームの世界観をもっともよく知るデザイナーさんに、刻印ならではの表現やそこから感じたインスピレーションをもとに自由にデザインをしていただいています。
──デザイン刻印サービスの今後についてお聞かせください。
川口:PS VitaとPS4には今後も多くのソフトウェアの発売が予定されています。それらの魅力あるタイトルやキャラクターと多くのコラボレーションを実現し、それぞれのファンの皆様に『欲しい!』と思っていただけるようなデザイン刻印をソフトウェアメーカーの方々と一緒に作っていきたいと考えています。
桜庭:ファン投票やデザインコンテストをおこなって、人気の高かったデザインを刻印サービスに追加する、というのもおもしろそうですね。
──最後に、この記事を読まれる方にメッセージをお願いします。
山根:デザイン刻印サービスを施したPS4™ HDDベイカバー、 PS Vita、 PS Vita TVは東京ゲームショウのイベント会場で展示しています (PS4™ HDDベイカバーは、銀座のソニーショールーム、名古屋・大阪のソニーストアでもご覧になれます) 。ぜひ一度足を運んで、刻印の表現をご自身の目で確認してもらいたいです。独特な線の質感やくっきりとしたコントラストなど、写真や映像だけでは伝わりにくい刻印の魅力が伝わるはずです。
三宅:フットワークの軽さが刻印サービスの魅力のひとつです。これからのコラボやデザイン展開にご期待ください。
川口:小回りが利く刻印サービスはいろいろなことができます。ゲームや映像作品でコラボしたいタイトルがあれば、ぜひプレコミュなどでリクエストしてください。なにげないアイデアから定番デザインが生まれるかもしれません。
桜庭:PS4™/PS Vitaには今後のシステムソフトウェアのアップデートでテーマが設定できるようになります。ハードウェアだけではなく、画面も自分好みにカスタマイズして、ゲームの世界を思うぞんぶん味わってください。
対象ボディケース:
LCS-EBD(α5100/α5000用)3,790円+税
LCS-EBC(α6000用)4,743円+税
価格:
本体・ボディケース同時購入 刻印費無料
ボディケース単品購入 刻印費500円+税
※ ウォークマンは、ソニー株式会社の日本国およびその他の国における登録商標または商標です
※ 「PlayStation」および「プレイステーション」は株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントの登録商標です
※ 「PS4」は株式会社・ソニーコンピュータエンタテインメントの商標です
※ その他、記載されている会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です
※ 本ページに掲載している情報は2014年9月18日現在の情報であり、予告なく変更される場合がございます