法月
私たちが「LF-W1HD」で目指すところは、携帯電話で言うところのシンプル携帯。今、携帯電話はいろいろな機能が付き、携帯1台でさまざまなことができるようになりました。もちろんそういった多機能な携帯電話は、ひとつの成功を収めており、それを求めるユーザーさんもたくさんいます。ただ一方では、通話主体で簡単に使いたいかたも大勢いると思うんです。「LF-PK20」と「LF-W1HD」はまさにその関係。多機能であり、家の中はもちろん、家の外でも映像を楽しめる「LF-PK20」。操作や設定がシンプルで家の中で楽しむことに特化した「LF-W1HD」。我々はその2つでやっていこうと。
滝田
「LF-W1HD」は、ホームネットワークを簡単に体感できる機種なんです。どうしてもホームネットワークという言葉は、ネットワークありきになってしまう。そこにはIPアドレスを割り振ったり、設定をしたりと、複雑感が拭えません。その概念を打ち破りたかったんです。 |
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森
もちろんネットワークやワイヤレス技術に関しては最新のものを使っており、技術的には複雑にはなっています。ただその部分を極力見せないようにして、ホームネットワークを構築する。そういう提案が「LF-W1HD」ではできたと思っています。
大林
その簡単を突き詰めた結果、送受信機の背面にはそれぞれ大きく「受信機」「送信機」と大きく書かれています(笑)。ソニーっぽくないと言われるかもしれませんが、これが一番明確ですからね。我々の強みとしては、ホームネットワークという目指す場所は同じでも、別々のアプローチができるということ。多機能でネットワークを使いこなしたいかたは「LF-PK20」を。手軽で簡単に使いたいという方は「LF-W1HD」というよう、ユーザーさんに選んでいただけます。
滝田
今、ホームネットワークというものが非常に増えてきています。ソニーでもDLNAなどの規格を使いブラビアやスゴ録、VAIOなどがひとつに繋がるということを提案させていただいています。もちろんロケーションフリーもそのひとつ。DLNAはDLNAのよさがあり、DLNA対応製品をお持ちのかたは、そのまま使うということでも問題はありません。ただ「LF-W1HD」は、その中にポンと置いても問題なく使えますし、共存することができます。今後は、もしかしたらテレビに、この「LF-W1HD」の機能を組み込んでもいいかもしれませんしね(笑)。
法月
ただ新しいシステムがどんどん開発されるなか、それを提供するときに、「新しいシステムなので覚えてください」ではなく、システムや技術は新しくても、接続部分は見慣れたもので、操作は直感的で分かりやすい。これが本来あるべき姿だと思います。先ほど滝田が言ったように、「LF-W1HD」はネットワークから入るものではなく、結果的にホームネットワークが簡単に構築できるというものなんです。ただそれはすべてのAV機器や製品が目指すところだと思います。高機能でありながら、誰もが使えるような簡単なものである。これが一番重要であり、今後もその目標は変わりません。もし次のステップに進むときは、それこそ「LF-PK20」と「LF-W1HD」を融合させ、簡単に使えるようなものを目指したいですね。 |
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