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今回は、デイテール信号の応用編です。
ディテール信号の少し高度な使いこなしについて、勉強しましょう。 |
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タク、ディテール信号のレベルと幅で画が大きく変わることは理解できたかな?
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僕なりに、ディテールをコントロールしてみて、以下のことがわかりました。
(1) レベルを大きくすると、イメージが硬くなり、輝きも増す。
(2) レベルを小さくすると、イメージがやわらかくなる。
(3) 幅を太くすると、イメージが硬くなり、重い感じになる。
(4) 幅を細くすると、透明感が増した感じになり、
特に大画面映像で見たときに自然な感じになりやすい。
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人によって表現の仕方は違うけど、だいたいそんなところだね。
今回は、もっと、高度なディテール設定を経験してみよう。
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正ちゃん先生、XDCAM EXカムコーダーのピクチャープロファイルメニューにある、これらの項目ですよね・・・・・実は・・・・これらの言葉の意味がわからないので、その辺からお願いします。
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(1)は結果的に黒のディテールが強くついているんですよね。なんだか金属が黒ずんでるし、トマトがプラスチックみたいに見えますね。
(2)は黒のディテールがまったくついていない状態ですね。金属は輝いていて見えるし、なんだか肌が滑らかな質感になったような気がします。全体的にシャッキリ感が少なくなった気がします。
(3)は白のディテールが通常より多いんですよね。通常の映像に比べると少しイメージが明るい気がします。
(4)は白のディテールがほとんどついていない状態ですよね。金属の輝きがまったくなくなっていて、全体的に硬いイメージになっていますね。
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にんにくの白い部分の筋や、ジャガイモの筋など違いがはっきりわかりますね。
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全体に明るい、たとえば雲の輪郭をしっかり出したり、雪のゲレンデを撮影するときなどは、このニーアパチャーを強めにつけると表現力が増すことがわかるよ。
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(8)のNAM信号の場合は、全体が硬いですね。じゃがいものしわもしっかりついている気がします。また、青色が強いテーブルクロスがノイジーに見えます。
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通常はY信号を元に作ったディテールが使われることが多いよ。でも、青い照明を多用するような舞台で、しっかり輪郭を出したい場合はNAM、ノイズを抑えたい場合はG、ノイズを抑えてなおかつディテールのバランスも大切にしたい場合はG+Rなど、自分が作りたいイメージにあわせて選択するといいんだ。
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今回はすこし難しかったかもしれないけれど、このディテール信号を適度に設定することで、人の肌の質感だけじゃなく、さまざまな質感を作り上げることができるから、何度も何度も試して、その違いを使いこなすことができるようになることが肝心だよ。
それじゃ、ここで、タクに問題だ。
以下の条件で質感を豊かに出すためのディテール設定を考えてみなさい。
題材:
今日はブライダルの撮影です。白いウェディングドレスに品の良い宝飾品を身につけています。近くにはきれいな花束。お色直しは青のドレスです。この撮影映像は、披露宴で大型映像に映し出されます。
考え方は、イメージを言葉で表すところから初めるんだ。後は機能の特長を思い出して、当てはめていけばいい。
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(・・・しばらく考えて)
ヴェールをかぶることも考えて、透明感がほしいですよね。まして大型映像に移すのですから、ディテールの幅は細くします。
口紅とか宝飾品の輝きはほしいですから、ディテールレベルは少し高めにして、肌の質感を出すために黒のディテールのリミッターを少し効かせぎみにして、青っぽい照明が使われやすい場所ですし、お色直しが青のドレスですから、ノイズを抑えることも考えて、ディテールの元信号をG+Rに選びます。
スポットがあたった場合のウェディングドレスや、新婦の表情を豊かにするためにニーアパチャーを少し強めたほうがいいですよね。
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タク、だいぶわかってきたみたいだな。実際には、しっかりしたモニターを見ながら、自分の目を信じて経験をつむことが大切なんだ。今日はよく、がんばったな。
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ディテールの奥深さが少しだけ判った気がします。
同じ被写体でもここまで違う表現ができるのにはびっくりしました。
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ディテールは画の硬さ/やわらかさ、透明感、シャッキリ感、肌の質感などの表現を変える力があるんだ。使いこなせば、豊かな表現力で映像を作り上げることができるから、何度も試すことが大切なんだ。
昨今のデジタルビデオカメラは設定がすぐに元に戻せるから、怖がらずに試すといいぞ。
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今回と前回でディテールの基本、応用について勉強しました。
次回は久しぶりに周辺機器の話をご紹介する予定です。
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