那和 |
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ところで、お二人が在籍するAMC事業部というのは、αマウントカメラ事業部ということでしょうか。そうすると、デジタル一眼レフカメラに特化した事業部ということになり、これはカメラからスタートしたメーカー以外ではたいへん珍しいということになります。
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津末 |
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私たちの意気込みの現われです。ソニーは、マビカの頃から10年以上デジタルカメラの開発を続けています。その間、総合カメラメーカーを目指すならコンパクトカメラだけでなく、デジタル一眼レフカメラも作らなければという思いは常にありました。その意気込みを示すつもりで事業部となっています。
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那和 |
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総合カメラメーカーへの、ソニーにとっての大きな転換点であるということですね。歴史を振り返ると、ソニーは1982年に、アナログ方式ではありますが初めて電子スチルカメラのマビカを開発しています。マビカシステムはロスアンゼルス五輪の報道でも使用されました。私はよく覚えているのですが、このマビカシステムは、カメラ各社が揃って採り入れた。その中でも当時のミノルタが、一眼レフカメラの交換バッグにマビカシステムを採り入れるという試みをされていましたね。
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那和 |
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こじつけかもしれませんが「独創性」を追求する両メーカーの融合というのは、あの時、すでに始まっていたのではないか?という気もします。1985年に当時のミノルタが AF を生みだし、1995年にデジタルカメラの大ヒットといったようにカメラは約10年区切りで大きなステップを踏む印象を受けます。そういう意味で、2006年に登場する「α」は、次のステップの象徴的な商品になるのではないかと感じています。
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那和 |
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さて、いよいよ一号機がどのようなカメラになるのかという、核心に入っていきたいと思います。4月20日に「デジタル一眼レフカメラ宣言」ということで「α」という名のデジタル一眼レフカメラを発売すると Web 上で告知されました。このカメラがどんなカメラであるかは、私も存じ上げません。注目すべきは、泉さんがおっしゃったコニカミノルタの技術の一つである手ブレ補正。ミノルタといえばCCDシフト方式の手ブレ補正をデジタル一眼レフカメラで唯一行なってきたカメラメーカーです。 またCCD と言えば、ソニーの技術を生かせる分野でもあります。両社の得意分野である技術の融合が、一番形となって現われてくるのは ボディ内蔵CCDシフト方式の手ブレ補正ではないかと思うのです。このシステムならば、1600万本のαレンズに加え、これから出てくる交換レンズの全てに手ブレ補正機能を与えることができます。他のデジタル一眼レフカメラだと、手ブレ補正レンズを買わないと手ブレ補正が効かないことを考えると、これはすごいアドバンテージだと思うのです。これについては、搭載されるものと期待してもよろしいのでしょうか。
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泉 |
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おっしゃるとおりですね。現在はすべてのラインナップで手ブレ補正を視野に入れて開発をしています。
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那和 |
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最後にまとめをうかがいたいと思います。一号機に関して、特にここをみてもらいたい、ということをぜひ教えてください。
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泉 |
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コニカミノルタはカメラメーカーでもあり、またフイルムメーカーとしての伝統を重ねてきたメーカーです。そのため、見ていただきたいのはやはり高画質という部分です。
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津末 |
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高画質の他には AE(自動露出) 系の新しい機能、手ぶれ補正の機能強化、そしてソニーが培ってきた低消費電力;スタミナ技術です。これらの部分には、ぜひご期待いただきたいと思います。
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那和 |
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最後に、個人的なお考えでもかまいません。お二人の考える「5年後、10年後のカメラ」というものを教えていただけますか。
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津末 |
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例えば、動画を撮ってそこから好きなカットを静止画で切り出せるカメラというものが生まれるなら、写真の世界も変わるのではと思っています。今ですと、スポーツの写真とかは連写で撮っていますが、動画から切り出せるようになれば誰でも決定的瞬間というものを写真にできます。
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泉 |
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私は、フラッシュのいらないカメラ、つまり徹底的な高感度というものが出てくるのではと、考えています。そうなれば、手ブレ補正すらいらなくなってしまう(笑)。これは、フイルムではできなかったことでしょう。デジタルならあるいは……と、考えています。とにかく持ち運びも楽で、面倒がなく、誰もが失敗せずに楽しめるカメラが生まれてくればと考えています。
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那和 |
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ソニーとコニカミノルタは両社とも独創性を追求してきたメーカーだと思います。独創性を追求することは、ものづくりになくてはならないものでしょう。両社が融合したことで、他のカメラメーカーにはできないようなことを、何かやってくれるのではないかという期待感がもてます。写真を撮る人間にとって、うれしいもの、楽しいもの。そういうデジタル一眼レフカメラを作っていただけることを期待します。本日はありがとうございました。
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