2021年9月16日
2021年9月16日改訂
2021年11月5日改訂
新商品
〜スマートフォンを活用し、効率的なクラウドへの素材転送やメタデータによるコンテンツ管理を実現〜
ソニーは、パブリッククラウド型のパッケージソリューション(SaaS※1)である、カメラ連携クラウドサービス「C3 Portal(シースリーポータル)」の提供を開始します。本サービスは、現場で撮影された素材を、スマートフォンを介して効率的にクラウドへ転送できるなど、映像制作の迅速化をサポートする一連の機能を搭載しています。
サービス名 | 提供開始予定時期 | サービス利用料 |
---|---|---|
カメラ連携クラウドサービス 「C3 Portal」 | 11月下旬以降 | 135,000円〜/月(税別) 148,500円〜/月(税込)※ |
「C3 Portal」は、映像制作のワークフローを一新するサービスです。新開発のスマートフォン用アプリケーション「C3 Portal App(シースリーポータル アップ)」※2を使用することで、スマートフォンを経由して対応カメラ※3がクラウドと接続します。接続後には、収録現場で撮影されたハイレゾ(高解像度)クリップまたはプロキシクリップの高速ファイル転送※4、メタデータとAI※4を活用した効率的なコンテンツ管理、プロキシ(低解像度)ベースでの先行編集などが可能になります。即時性が要求される報道用途に加えて、さまざまなコンテンツ制作において、制作に携わる現場クルー、ディレクター、編集者、プロデューサーやクライアントが同時にクラウドへアクセスし、リモートで作業に参加できるようになります。
今後、「C3 Portal」はバージョンアップにより対応カメラの拡大や機能拡張、ソニーの各種クラウドソリューションや他社サービスとの連携を予定しています。
ソニーは、リモート制作や分散制作のニーズが高まる中、柔軟性と拡張性の高いクラウドソリューションを導入することで、放送局、制作会社やさまざまなクリエイターへ効率的で高品質な映像制作環境を提供します。
新開発のスマートフォン用アプリケーション「C3 Portal App」※2にログイン後、カメラ※3とUSB接続することで、スマートフォンを介してクラウドとの接続が確立されます。一部の対応カメラ※5では、カメラのLCDモニター上に表示されたQRコードを「C3 Portal App」※2で読み取るだけで、迅速かつ簡単にクラウドとの接続が可能です。
また、「C3 Portal」 では、スマートフォンの内蔵カメラを中継用カメラとして使用できる、別のスマートフォン用アプリケーション「XDCAM pocket(エックスディーカム ポケット)」をサポートしており、ソニーのプロフェッショナル向け5Gミリ波帯対応デバイス『Xperia PRO(エクスペリア プロ)』と組み合わせた場合、HDMI入力からのストリーミングも可能です。
5Gを含む高速なネットワーク通信機能を有している最新世代のスマートフォンと連携することで、ファイル転送の即時性を高めています。複数台のスマートフォンのモバイル回線を活用した新開発の高速化アルゴリズム「マルチ・モバイル・リンク・トランスファー(MMLT)」※6により、さらに高速にファイルをアップロードすることも可能です。カメラからのファイル転送はバックグラウンドで行われるため、撮影者は個別に転送操作を行う必要がなく、撮影に集中できます。一部の対応カメラ※5では、チャンク形式でのプロキシクリップの収録にも対応しているため、撮影中クリップのファイル転送も可能です。
また、カメラからスマートフォンへのファイル転送は高速なUSB接続で即座に完了できるため、撮影終了後、速やかにスマートフォンをカメラから取り外すことができます。カメラクルーはすぐ次の現場へ移動できるだけでなく、「C3 Portal App」を使用して移動中の空き時間にプレビューやファイル転送の継続もできます。
「C3 Portal App」を通じて取材/収録項目名、記者/ディレクター名、撮影者名などのプランニングメタデータを撮影されたクリップと紐付けることにより、クラウド上にメタデータを持つフォルダーが自動的に作成され、ファイル転送されます。転送されたクリップはフォルダーのメタデータとリンクされた状態で管理されるため、個別にメタデータ入力を行うことなく、効率的なコンテンツ整理が行えます。メタデータは、撮影中や撮影前後を問わず、「C3 Portal App」で入力・編集することが可能で、現場のカメラクルーやスタッフが撮影内容を入力する際や、重要なポイントや制限事項を申し送りする際にも活用できます。
また、ソニーのAIプラットフォーム「Media Analytics Portal(メディア アナリティクス ポータル)」と連携した音声認識エンジンにより、クラウドに転送されたコンテンツの音声を自動でテキストとして文字起こし※4を行うことも可能です。文字起こしされたテキストは、撮影素材の内容チェックや検索などに活用できるほか、メタデータとしても出力できます。
一部の対応カメラ※5からチャンク形式で転送されている撮影中の映像ファイルは、「C3 Portal」上でプレビュー可能となり、IN/OUT点を指定して、新規クリップとして切り出したり、プロキシクリップで先行編集を行ったりすることも可能です。プロキシクリップでの先行編集の結果はカットリストとして出力でき、同時収録されたハイレゾクリップとの再リンクが可能で、現場で撮影しながら迅速に編集作業を開始することができます。