2021年10月13日
新商品
ソニーは、システムカメラとしての優れた操作性と、シネマカメラで標準的なフォーマットであるスーパー35mm CMOSイメージセンサーならではの印象的なぼけ描写を実現する、マルチフォーマットポータブルカメラ『HDC-F5500』を発売します。
商品名 | 型名 | 発売日 | 参考システム価格 |
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マルチフォーマットポータブルカメラ | 『HDC-F5500』 | 12月3日 | 約15,400,000円(税込) (税別 約14,000,000円) |
『HDC-F5500』は、システムカメラながらスーパー35mm 4K単板CMOSイメージセンサーを搭載し、浅い被写界深度の映像を実現します。グローバルシャッター機能や高感度・低ノイズにより、多彩な映像表現を用いた音楽ライブや、ドラマ制作などでの暗いシーンなど、さまざまな撮影環境にも対応します。
また本機は、ウルトラハイビットレート(UHB)伝送に対応しており、カメラコントロールユニット(CCU)『HDCU-5000』・『HDCU-5500』や、IPカメラエクステンションアダプター『HDCE-TX50』と接続して運用できます。光ファイバーケーブル1本での長距離伝送、リモートコントロールパネル(RCP)やマスターセットアップユニット(MSU)からの遠隔・集中制御、インターカムやタリー、リターン機能も標準搭載しており、マルチカメラ制作に適しています。2/3型イメージセンサー搭載のHDC-5000シリーズと共通のCCU・RCP・MSUが使用できるほか、カラーサイエンスにも共通性があるため、混在運用のシステムでも活用できます。
ソニーは、HDCシリーズのシステムカメラで培ってきた技術を生かしながら、コンサート、舞台、スポーツ、ドラマなどさまざまな撮影用途に対応した、高品位なライブ制作環境の拡大を進めます。
スーパー35mmのラージサイズイメージセンサーを搭載しており、従来のHDCシリーズのシステムカメラと比べて被写界深度が浅く、人物のみにフォーカスが当たりながら背景はしっかりとぼける、印象的なぼけ描写を実現します。また、本イメージセンサーにはグローバルシャッター機能を搭載しているため、動きの速い被写体を撮影した際に発生するローリングシャッターひずみや、フラッシュバンド現象※1のない映像表現が可能です。さらに、高感度(T10:UHD/59.94p)、低ノイズ(S/N -62dB以上)であるため、音楽ライブ、スポーツ、ドラマなどの暗い環境下での撮影に適しています。レンズマウントは、PLマウントを採用しています。
HDR(ハイダイナミックレンジ)とSDR(スタンダードダイナミックレンジ)の同時出力ができ、ソニーの提唱するHDR/SDRサイマル制作(同時制作)ワークフロー“SR Live for HDR”に対応します。4K HDRに加えて従来のHD SDRとの同時制作が可能となり、映像のトーンなどを保つことができます。また、BT.2020、S-Gamut3、S-Gamut3.Cineの広色域にも対応しており、撮影者や編集者の意図に沿った色表現を実現します。
さらに、4K 59.94P/29.97P/23.98Pといった各種フォーマットに加え、23.98P 時の2-3プルダウンしたHD59.94iの同時出力、4K 120Pの撮影にも標準対応しており、スローモーション撮影(59.94P時 2倍速/29.97P時 4倍速/23.98P時 5倍速)も可能です。
映画制作などで活用されているソニーのCineAltaカメラ『VENICE』と同様の、8ポジションのサーボNDフィルターをカメラ内部に搭載しています。0.3(1/2=1ストップ)から2.4(1/256=8ストップ)まで、1ストップ刻みで8段階の調整が可能なため、制作意図に合わせて、ぼけ描写と組み合わせて焦点深度を細かく調整できるだけでなく、明るい環境下で素早く動く被写体を撮影する際にも有効です。フィルターの調整は、撮影者が直接行えるだけでなく、リモートコントロールパネルやマスターセットアップユニットからの遠隔制御にも対応します。これにより、あらゆる撮影シーンに柔軟に対応し、フィルター交換にかかる時間も大幅に節約できます。
大型ビューファインダーのスライド機構により、任意のポジションでビューファインダーを固定することができます。ビューファインダーを三脚の回転軸に近づけて固定すると、操作の安定性が向上するだけでなく、撮影者が広い視野角で撮影することが可能です。また、ビューファインダーを前にずらして固定すると、撮影者の立ち位置が狭くなるような場所での撮影に便利です。
被写界深度を浅くしたい場合、レンズのアイリス開放端付近でズームすると、急速な光量低下(通称“Fドロップ”)や、画面中心に対して周辺部分が暗くなってしまうレンズ周辺光量落ちが生じます。それらを同時に自動補正するARIA機能※2を搭載しているため、ドラマやコンサート撮影でズームレンズを運用する際の効率化を実現します。
UHB伝送に対応し、カメラコントロールユニット(CCU)『HDCU-5000』・『HDCU-5500』、IPカメラエクステンションアダプター『HDCE-TX50』と組み合わせることで、映像だけでなく音声やメタデータ、同期・制御などの信号をリアルタイムにIP伝送するIP Liveプロダクションシステムとしての運用ができます。
また、CCUレコーディングオプションを搭載した『HDCU-5000』・『HDCU-5500』と接続することで、カメラで撮影した映像・音声データを、CCU内部に記録することも可能です。記録したファイルは、CCUに接続したUSB外付けストレージへの転送、ネットワークによるFTPファイル転送によって、外部に取り出すことができます。