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2009年12月21日
2009年12月より発売を開始し、ご好評いただいております“HDCAM-SR”カムコーダー『SRW-9000』は、“HDCAM-SR”制作の裾野をさらに拡大させております。“HDCAM-SR”としては初めてのVTR一体型カムコーダーであり、“HDCAM-SR”の特長である、RGB 4:4:4記録やバリアブルフレーム記録“SR Motion”も実現しています。今後は、2/3インチCCDのカムコーダーとして高いクオリティーでの撮影を実現する『SRW-9000』において、スーパー35mmサイズの大判CCDとPLマウント仕様へのアップグレードを計画しています。現在、映画・CMや音楽ライブ制作などで大変好評いただいておりますデジタルシネマカメラ『F35』の技術を応用し、35mmフィルムカメラレンズによる被写界深度(ボケ味)同等な表現を可能にします。また、次世代記録メディアとして現在開発中の「SRメモリー」(仮称)においても対応を予定しており、ファイル記録を実現します。このように撮像部・記録部のアップグレードを通じて、『SRW-9000』は次世代制作機器として進化してまいります
今後の“HDCAM-SR”新機能として、ファイル伝送の次世代技術を発表いたします。“HDCAM-SR”デジタルレコーダー『SRW-5800』では、既にDPX、Cineon、Tiffなどの非圧縮ファイル転送を実現しておりますが、今後は圧縮ファイルにも対応し、ファイルサイズを低減することによる転送の高速化により幅広い用途にお使いいただける予定です。圧縮コーデックには“HDCAM-SR”のネイティブ・コーデックであるMPEG-4 SStP(Simple Studio Profile)、ファイル・ラッパーにはMXFといった業界標準のオープンな技術を採用することで、既に普及の進んだGbE接続を使ったファイル転送を実現します。圧縮レベルとしてはVTRで採用している 880Mbps・440Mbps相当に加えて、更にファイルサイズを軽減したSR Lite(220Mbps相当)モードを追加。SR素材の高画質を生かしたまま必要なストレージ容量や伝送帯域を削減する他、VTR内で“HDCAM”テープ素材からSR Liteファイルを生成することで“HDCAM”にアーカイブされた映像を有効活用することが可能です。 MPEG-4 SStPはHD解像度に留まらず、3Dや4K映像にも展開が可能で、単一コーデックでHDから次世代の映像制作にまで幅広く活用されることが期待されます。
“HDCAM-SR”では880Mbpsの高速レートとHD-SDIのデュアルリンク技術を活用して、YCbCr 4:2:2素材の2倍速伝送機能を実現、ノンリニア等へのインジェスト時間を半減させました。今後は2倍速記録を開発、テープへのダビング時間を半減します。さらに、3G HD-SDIのデュアルリンク技術も併せて開発し、RGB 4:4:4素材の2倍速伝送および2倍速記録機能も実現します。これにより、RGB4:4:4素材においてもインジェストやダビングにかかる時間を半減します。これら倍速機能の強化と、前述した MPEG-4 SStPファイルインターフェース機能は、既存の『SRW-5800』でもアップグレード対応する予定です。
“HDCAM-SR”は2003年の発売以来、映画、CM制作、ドラマなどハイエンドHDコンテンツ制作領域を中心に高い評価をいただいております。今回発売した“HDCAM-SR”カムコーダー『SRW-9000』により、“HDCAM-SR”による高画質制作がより身近となり、“HDCAM-SR”制作の裾野がさらに拡がっていくものと期待しております。
“HDCAM-SR”カムコーダー『SRW-9000』で使用される“HDCAM-SR”テープも、スモールカセット(『BCT-33SR』、『BCT-40SR』)の価格を見直し、よりリーズナブルな価格でお求めいただけるようにしてまいります。“HDCAM-SR”テープメディアのもつ高い信頼性・耐久性を、リーズナブルな価格で提供させていただくことにより、収録からアーカイブにいたる領域において、ますます活用の幅が拡がっていくものと期待いたします。
ソニーでは、3D、1080/60p、4Kといった大容量画像データを用いた将来のコンテンツ制作環境を見据えて、新しいメモリーメディア「SRメモリー」(仮称)を開発中です。5Gbps超の高帯域と、最大1TBの大容量を実現する次世代のストレージ・メディアを用いて、今後さまざまな商品展開を検討してまいります。