ソニーエナジーデバイス（株）本宮事業所で稼働開始したコンテナ収納型蓄電池の例
< 連系出力250kW　蓄電容量0.5MWh >

　ソニービジネスソリューション株式会社（本社：東京都港区、代表取締役：宮島和雄、以下ソニービジネスソリューション）は、本年4月より、長寿命リチウムイオン電池を搭載した大型蓄電池を発売開始いたします。

　昨今、企業、自治体、マンションなど、様々な場所で蓄電池の果たす役割が大きく広がっています。たとえば、注目される再生可能エネルギーは、気象変動による系統電力が不安定になる課題がありますが、蓄電システムを系統に接続し平滑化することで安定運用が実現できます。電力買い取りにおいても電力会社による系統連系保留（※2）などが発生しており、この課題解決にも蓄電システムは大きな役割を果たします。
　また電力自由化に伴い、大電力需要者においては、時間帯によって増減のある電力消費量を蓄電システムの導入によって平滑化し、ピークを抑制することで省エネ、経費削減に活用するケースが想定されます。自治体においては災害で帰宅困難者が発生した場合の備え、また工場やビル、マンションにおいては電力使用ピーク抑制による電気料金削減などに活用が期待されます。
　加えて、瞬時電圧低下や停電対策など事業継続対策としても有用なため、企業におけるBCP（Business Continuity Plan、事業継続性）の貢献にも寄与します。

　こうした蓄電池への注目度の高まりを受け、ソニービジネスソリューションは、初めて大型の蓄電池の販売を開始いたします。本システムでは、ソニー独自開発のオリビン型リン酸鉄リチウムイオン電池により長寿命かつ安全性の高いシステムを実現し、仕様や設置形状をお客さまの要件に合わせて柔軟にカスタマイズすることが可能となります。お客さまの多様な用途、要望に応じたシステムを提供します。

　ソニービジネスソリューションは、蓄電池ビジネスを通じて、次世代型エネルギーの安定利用促進をめざして、今後とも活動してまいります。

※1：ESSP-9000シリーズは特注製造品の型番です。
※2：補助事業「再生可能エネルギー接続保留緊急対策補助金（再生可能エネルギー発電事業者のための蓄電システム導入支援事業）」に関連した同問題について、詳しくは以下環境共創イニシアチブのホームページでご確認ください。
https://sii.or.jp/re_energy26r/

<主な特長>

○ソニーが自社設計・開発・製造をしているオリビン型リン酸鉄リチウムイオン電池を搭載

• 長寿命：期待寿命（※3） 15年
• 広いSOC （State of Charge：充電率）レンジ：放電深度90％以上で利用可能。
• 急速充電：放電終止状態から、定格電流による1時間充電で約98％まで充電可能。
• ��安全性：電極材料構造の安定性により、ほとんど自己発熱なし。また電池材料としてリンと酸の結合による酸化金属を採用していることにより、熱化学反応により発生する気酸（※4）を防ぐことが可能なため、電池内圧が上がりにくい。

※3：期待寿命とは：一定の使用条件と保守管理を前提とした寿命のこと。
※4：気酸とは：熱化学反応により電極から酸素が発生する現象。

○お客さま要件に対応可能

系統連系型　双方向インバーター：連系出力250kW〜、電圧400V〜、自立出力（特定負荷出力）の瞬時電圧低下補償機能付きなど、多様なお客さまの要件に対応が可能。
また、電池容量500kWh〜の大規模エネルギー貯蔵システム構築にも対応可能。

○柔軟なシステム設計に対応

• 再生可能エネルギー（太陽光発電、風力発電等）の気象変動による不安定な発電を定量的に系統に接続させる安定化システムの構築。
• 契約電力のピーク抑制運転による経費削減。重要設備への瞬低補償対策。非常時のBCP対策としての利用。
• 離島など無電化地域（オフグリッド）における、再生可能エネルギーや化石燃料発電機と組み合わせた電力供給システム。
• 屋内外設置はもちろん、コンテナ収納型など、お客さまの設置条件にあわせたシステム設計構築可能。

■関連リンク：
・ESSP-9000シリーズ商品情報
https://www.sony.jp/pro-battery/products/ESSP-9000/
・ソニービジネスソリューションの「企業・官公庁」ソリューションのご紹介
http://www.sonybsc.com/sbsc/solution/business.html