法人のお客様 ケーブルテレビソリューション 事例 導入事例:株式会社長崎ケーブルメディア 様

株式会社長崎ケーブルメディア 様

スタジオサブの更新に向けて、制作スタイルの踏襲と
新しい運用を目指し『HDC-3200』、『XVS-G1』を導入
スタジオサブの更新に向けて、制作スタイルの踏襲と新しい運用を目指し『HDC-3200』、『XVS-G1』を導入

株式会社長崎ケーブルメディア様は1986年に設立されたケーブルテレビ局で、長崎市を中心に地域密着型の番組制作を行っています。毎週月曜から金曜まで、情報番組「なんでんカフェ」の生放送を実施、また、長崎県で毎年10月に開催される国の重要無形民俗文化財である「長崎くんち」や、高校野球の大会などスポーツ大会の放送・配信も行っています。
2023年7月に更新し、運用を開始されたスタジオカメラおよびサブシステムについて、同社の放送部 尾崎様、中村様に導入機材・システムのコンセプトや成果・評価について伺いました。
株式会社長崎ケーブルメディア
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放送部 主任 尾崎剛介 様(右)
放送部 中村大樹 様(左)

目次

HD更新後のマスター設備・サブの大型更新を計画

弊社は2012年に社屋移転を行い、その際にHD設備をまとめて導入しました。今回はその更新となりますが、2020年頃から検討を開始、2025年の更新完了を目指して計画を立てました。計画の指針として、システム導入後のアフターサポートを円滑にしたいという観点から、マスター設備とサブ設備の統合を軸に検討を行いました。

2020年の段階から、4K制作への意欲はもちろんありました。また、IP対応といった最新技術動向を調査しながら、投資計画に見合う設備の検討を行いました。

自社の制作スタイルを維持しながら、新しい運用を取り入れたい

機種検討を行う中で、ソニーの営業担当より新しいマルチフォーマットポータブルカメラ『HDC-3200』やライブプロダクションスイッチャー『XVS-G1』の紹介を受けました。

サブの中心である『XVS-G1』は、4Kにも対応でき入出力数が豊富で、マルチビューアー機能も標準搭載され必要な機能が備わっており、仕様要望にも予算にもフィットする内容でした。導入前に操作性の確認を何度もさせていただき、納得のいくものだったため採用を決めました。

4Kにも対応でき入出力数が豊富な『XVS-G1』

導入したサブシステム

ライブプロダクションスイッチャー
XVS-G1

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カメラシステムは当初ショルダーカムコーダーで揃える案もありましたが、スポーツ制作で活用することや、操作性を考慮して、マルチフォーマットポータブルカメラ『HDC-3200』を2式導入しました。導入機器の検討時に、上位機種の『HDC-3500』も検討していました。その最中『HDC-3200』がリリースされることを聞きました。『HDC-3500』と同じセンサーが搭載されており、同等画質を実現しながらも、一部機能を絞り込むことで費用を抑えて導入できる点が魅力でした。実機での評価もしたうえで、最終的には『HDC-3200』を選択するに至りました。また、1台はXDCAMショルダーカムコーダー『PXW-Z750』とし、3台構成でスタジオ運用を行っています。イベント時や取材数が多い場合には持ち出しを行う想定となっています。

3台構成でスタジオ運用を行っている『HDC-3200』×2式、『PXW-Z750』×1式

マルチフォーマットポータブルカメラ
HDC-3200

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色合わせがしやすく機能が豊富なカメラシステム

スタジオ運用には『HDC-3200』と『PXW-Z750』を併用していますが、いずれもリモートコントロールパネル『RCP-3501』で操作することができます。カメラ間の色合わせは違和感なく調整しやすいです。癖がなく、自然な発色であることも気に入っています。以前のシステムでは、カメラ間で色が合わないことを許容する必要がありましたが、今回導入したシステムは、いずれも3板式CMOSセンサーを搭載しているためか、画作りにまとまりがあります。NDフィルターも『RCP-3501』からリモート操作でき、使いやすいです。

今後、高校野球などの中継で、システムカメラの機能をもっと活用したいと考えています。『HDC-3200』は、4Kイメージセンサーを搭載しているので、デジタルエクステンダー機能を用いても、フルHD解像度を保持できますし、光学エクステンダーのような感度落ちもしないため、もう少し被写体に寄って撮影したい場合に活用できると考えています。
また、中継ではカムコーダーなどを併用することがありますが、『HDC-3200』のHDトランク機能を活用してみたいと考えています。カムコーダーのHD-SDI信号を近くに設置した『HDC-3200』に入力することで、カメラ光ケーブル経由で、両カメラの映像信号をCCUまで同時に送ることができるため、光伝送装置を使う必要がなくなり、現場の機器点数を減らすことができます。そのため、屋外での中継の設営・敷線作業が楽になるのではないでしょうか。

スタジオ運用を行っている『HDC-3200』高校野球の際などは、中継先に持ち出して使用する

ワンマンオペレーションを意識したスタジオサブシステム

当社のスイッチャー担当はワンマンオペレーションとなっており、スイッチングだけでなく、VE操作やV出しも行います。『XVS-G1』にはマクロ機能があり、導入時に収録・送出サーバーのコントロールをできるように設定いただきました。これがとても便利で、座席から操作しやすくなりました。演出の観点ですと、フレームメモリー機能やワイプは8キーヤーまで使えるため、演出の幅が広がりました。

メニュー操作はタブレット端末で行っていますが、階層もわかりやすく、一度覚えると使いやすいです。タブレット端末はどこにでも置けますし、音声卓やテロップなど周辺機器の設定にも使用することができます。システムカメラもWebブラウザーで設定確認ができるので、ちょっとした確認にも便利です。

また、マスターモニターには24型業務用4K液晶モニター『PVM-X2400』を採用しました。中継時の持ち出しがあるのですが、機動性を評価して導入しました。

スイッチャー担当はワンマンオペレーションで、各種操作を行う

24型業務用4K液晶モニター
PVM-X2400

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今後発売される商品との親和性や、アフターフォローに期待

マスター・サブ設備は、番組自動送出システム『SWEV-X100』を2025年3月に導入予定で、今回の更新がひと段落つく予定です。2025年度からは、スポーツコンテンツ制作に力を入れていこうと考えています。新しいカムコーダーや、PTZオートフレーミングカメラ『BRC-AM7』などに搭載される709Toneに興味があります。導入したシステムとの色合わせがやりやすくなるのではないでしょうか。また、当社では以前から自社回線を活用したリモート制作を行っております。CATVのネットワーク網が利用でき、スイッチャーの現地仮設の必要がなく、今回導入した『XVS-G1』が活用できると思っています。メディア・エッジプロセッサー『NXL-ME80』なども試していきたいですね。

今回の導入の背景にはアフターフォロー体制の強化があります。検討開始からソニーの営業、設計などさまざまな関係者と一緒に検討していきました。今後もシステムとともに、ソニーの担当の方々と、長く付き合っていきたいと思っています。

番組自動送出システム
SWEV-X100

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※本ページ内の記事・画像は2024年9月に行った取材を元に作成しています

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