法人のお客様 スタジアム・アリーナソリューション WORKS エディオンピースウイング広島

EDION PEACE WING HIROSHIMAエディオンピースウイング広島

まちなかに誕生した新サッカースタジアムを
最先端の統合演出システムで盛り立てる

Jリーグ・サンフレッチェ広島の新たな本拠地となるサッカースタジアム『エディオンピースウイング広島』が、2024年2月に開業しました。日本初の “まちなかスタジアム” として、広島市中心部に誕生した新スタジアムは、すべての来場者へ超熱狂体験を提供するための映像装置・スタジアム音響・スタジアム照明(競技照明・演出照明(ムービングライト含む))などの設備を備えています。ソニーは、スタジアムの構想段階から設備部門のアドバイザーとしてプロジェクトに参画。映像と音響、照明が一体となったエンターテインメント空間を実現する統合演出システムの導入を担いました。

誰もが何度でも足を運びたくなる
“まちなかスタジアム”

『エディオンピースウイング広島』の狙いやそこに込めた思いについて、株式会社サンフレッチェ広島 事業本部 エディオンピースウイング広島 所長 兼 指定管理部 部長 信江 雅美 様にお話しを伺いました。

「歓声と憩いをまちなかに。」をコンセプトに、広島市中心部の原爆ドームからも徒歩圏内に位置する『エディオンピースウイング広島』。その名称には「恒久平和と、夢や希望を持って明るい未来へ羽ばたく」という願いが込められており、まさに翼(ウイング)をイメージさせる屋根を持つ、開放型のデザインを採用しています。

国際平和都市広島の新たな魅力と平和への願いを発信し、多くの人に広島へ来てもらうため、まちの景観に溶け込み、市民・県民や国内外の観光客に開かれ、公園と一体となった多目的のスタジアムパークをつくろうという思いからプロジェクトが始まりました。これまでのスタジアムは郊外に建てられることが多く、スポーツ観戦や音楽ライブなどの明確な目的をもった人だけが訪れます。それに対し、この新スタジアムは、広島市中心部のいわゆる“まちなか”につくることで、老若男女を問わず幅広い世代のお客さまが試合日やイベント開催時はもちろんのこと、日常的にも気軽に訪れたくなる新たなランドマークをめざしました。また、サッカーファンやサポーターはもちろん、初めて来場した人こそ大切にし、何度でもまた来たくなるスタジアムとなるよう、ヨーロッパやアメリカなど世界各地のスタジアムの視察で得たさまざまな知見やアイデアを取り入れています。そうして完成したのが、『エディオンピースウイング広島』です。

エディオンピースウイング広島

建設会社との密接な
コラボレーションで短納期を実現

このプロジェクトでソニーは、映像・競技音響・競技照明・サイネージ・報道中継・統合演出の6設備の納入を担当しました。迫力の大型映像装置や緻密に設計された高品質な音響は、来場者のワクワク感や臨場感を高めることを重視。また、コンコース内のサイネージでは、スタジアム内の演出との遅延時間をできる限り低減したのに加え、太陽光発電によるエネルギー使用量や雨水再利用などスタジアムのSDGsの取り組み、トイレの混雑状況、非常時の安全な避難誘導といったコンテンツをわかりやすく表示するシステムを構築しました。競技照明は映像配信での見え方も考慮しており、モジュール単位の制御も可能。キャットウォークに設置された演出照明・ムービングライトは、スタジアム全体がカラフルに輝いて見えるよう配置や演出にもこだわっています。

こうした競技音響設備や競技照明器具などの機材を新たなスタジアムに設置する場合、鉄骨が組み上がり、内装工事が完成したのちに行うことが一般的です。今回ソニーは、施工担当の大成建設を代表とする共同企業体とプロジェクト初期からタッグを組んだことによって、鉄骨を組み上げる段階で機材の設置を完了。納期までのスケジュールがタイトななか、綿密に連携したことで、通常は年単位の工期がかかるところを、3カ月程度まで短縮することができました。

32m×9mの大型LEDビジョン

競技だけでなく演出にも活用できるスタジアム照明システム

新スタジアムのトータル
インテグレーターとして貢献

今回採用いただいた主なソニー製品は、ライブプロダクションスイッチャー『XVS-G1』、カメラコントロールユニット『HDCU-3500』、XDCAMプロフェッショナルメディアステーション『XDS-PD2000』、マルチポートAVストレージユニット『PWS-4500』、43・55・65・80・100V型相当のブラビア約250台などとなっています。これらを含めた統合システムを導入して終わりではなく、たとえば今後さらにリボンビジョンやサイネージを追加できるよう拡張性のある設計とするなど、導入後のアフターフォローも含めて高く評価いただいています。ソニーはこれからも、設備の修繕・改修をきめ細かく実施しながら、『エディオンピースウイング広島』のさらなる進化を支えていきます。

『XVS-G1』などが導入されたコントロールルーム

コンコース内に設置されたブラビア(50V型)

株式会社サンフレッチェ広島 事業本部 エディオンピースウイング広島 所長 兼 指定管理部 部長 信江 雅美 様

写真左から、大成建設株式会社 設計本部 設備設計第一部 シニア・エンジニア 小川 武史 様
大成・フジタ・広成・東畑・EDI・復建・あい・シーケイ共同企業体 サッカースタジアム等整備事業 設備長 清水 博之 様