■ AKIYA氏によるCinema Line FX3,FX30の魅力とシネマの映像表現を徹底解説

ソニーストア銀座ライブ配信スタジオよりスタイリストの長村、挨拶。
4月12日に公開となった新商品Cinema LineカメラFX3、FX30の最新ソフトウェアについて徹底解説していく。
「FX3,FX30の魅力とシネマの映像表現を徹底解説」と題し、映像ディレクターのAKIYA氏にその魅力について語っていただく。
質問はチャットで受け付けていく。

ゲストの映像ディレクター/ AKIYA氏、挨拶。

AKIYA氏のプロフィール紹介。
大阪を拠点に映像ディレクターとして、Music Video・企業広告・ダンサーインタビューなど幅広い映像ジャンルにて活躍。
監督だけでなく、撮影・編集・グレーディングまで行い動画編集ソフトの認定トレーナーとしても活動。
自身のYouTubeではカメラの使用感や撮影現場の舞台裏、カラーグレーディングのやり方など映像制作に関わるさまざまな情報を発信されている。

AKIYA氏は前回 FX30のソニーストア銀座でのライブ配信でもお越しいただいたので、今回が2回目となる。

(長村)
今回は待望の機能が追加された大型アップデートとなるが、実際にたくさんの機能を試されてどうだったか?

(AKIYA氏)
今回一通りの機能を使用させていただいて、Cinema Lineカメラということもあり、シネマの表現がアップデートとして実現できていたので、使用していてこれが欲しかったというポイントがありその点がすごく良かった。更に使いやすくなっていた。

AKIYA氏より、最新ソフトウェアの内容に関して詳しく説明いただく。

(AKIYA氏)
今回のアップデートにより、いくつかの機能が新しく入ったので紹介していく。
これから制作したレビュー動画を見ていただき、FX3とFX30共にアップデートでどのように変わっていったのか、また、アナモルフィックレンズというものを使用した映像の作例も用意しているので合わせて見ていただきたいと思う。

FX3、FX30「シネマ映像表現をより追求できるカメラに進化」のスライドを表示。
1.アナモフィックレンズの撮影比率で圧縮された映像を、シネマスコープの画角にデスクイーズ表示

(AKIYA氏)
FX3、FX30共に追加された機能の1つ目の大きなポイントとしては、アナモフィックレンズを使用した際のデスクイーズ表示機能。アナモフィックレンズというものは、横の画面を少し引き伸ばしたような撮影ができるレンズだが、本来カメラに付けた場合、その引き伸ばしができておらず歪んで見えてしまう。それを今回カメラ本体のアップデートによりデスクイーズ表示機能ができることによって、しっかりとアナモフィックレンズをつけた時でも正しく見るようになった。

FX3、FX30「シネマ映像表現をより追求できるカメラに進化」のスライドを表示。
2.DCI 4K(4096×2160)24.00p記録に対応

(AKIYA氏)
2つ目がDCI4Kと呼ばれるもの。これは4Kの中にもUHDやDCI 4Kというものがあるが、このDCI 4Kというものが追加されてさらに24フレームfps、フレームレートがちょうど24フレームというものが追加された。これは後ほど詳細説明を行うが、シネマの世界の表現などそういった時の納品の形ですごく役に立つ機能となっている。

FX3、FX30「シネマ映像表現をより追求できるカメラに進化」のスライドを表示。
3. S&Qモードと動画モードをカスタムキーで切り替え可能

(AKIYA氏)
続いて3つ目は、S&Qモードと動画モードをカスタムキーに割り当てることが可能になった。S&Qモードはスローモーションの表現を手軽にモードとして独立させることによって、普通の動画モードから瞬時に切り替えることができる。今までのこのFX3とFX30は、モードボタンにアクセスをしてそこからモードを選びに行くという手間があったが、今回カスタムに割り当てることができるようになったことで、ボタンひとつでそのモードをチェンジできるようになった。これはとてもありがたい機能。撮影現場でも実際にわずかな時間の操作の瞬間やロスがいろいろあったりするので、このように割り当てられるようになったことですごく使いやすく、尚且つ俊敏に対応できるようになったと思う。

FX3、FX30「シネマ映像表現をより追求できるカメラに進化」のスライドを表示。
4. カメラ本体内ブリージング補正に対応

(AKIYA氏)
そして4つ目が、カメラ本体のブリージング補正に対応したというところ。FX30はもともと入っていたが、FX3がまだ入っておらず、今回FX3もそのブリージング補正に対応した。これも後ほどしっかりとビフォーアフターを見て確認したいと思う。

FX3、FX30「シネマ映像表現をより追求できるカメラに進化」のスライドを表示。
5. Creators' App(クリエイターズ アップ)に対応

(AKIYA氏)
最後に5つ目は、Creators' Appというものに対応した。元々のソニーのカメラを使っているとImaging Edgeというアプリを使うことができ、そこにファイルを転送させたりプレビューをさせたりすることができるようになっていたが、これが新しいアプリになり、非常に面白いものになっている。ソニーユーザー限定のSNSのような形に感じたので、ぜひこれはチェックしていただきたいと思う。

以上の5つが今回のアップデート内容になっている。

最新ソフトフェアダウンロードページのスライドを表示。

(AKIYA氏)
最新のソフトウェアバージョンが、今出ている画面のQRコードから読み取っていただくとアップデート内容をダウンロードすることができるので、ぜひ皆さん早急にアップデートしていただければと思う。
それでは、これからこのテーブルにあるFX3を使用しながら、実際にどのように変わったのかという点をしっかりと見ていきたいと思う。そして本日はいつも撮影に協力いただいているモデルの方と一緒に撮影をしながら、カメラがどう進化していったのかを楽しんでもらいたいと思う。

白のワンピースを着た女性モデル登場。
AKIYA氏がFX3の実機でモデルを撮影しながら説明を行っていく。
AKIYA氏が操作しているFX3の液晶画面を反映させ、表示。
まず、メニュー画面を操作し、デスクイーズ表示機能について説明。

(AKIYA氏)
今このFX3カメラの画面が出ているかと思うが、今回このデスクイーズ表示機能というものが表示できるようになったということで、これが本来「切」という表示になっていて、こういったアナモフィックレンズを使用するとかなり大きく存在感あるレンズになっている。FX30のAPS-C用のレンズもあるので、そちらはFX3とFX30両方とも問わずに使うことができる。こういったレンズを付けた際に、この画面を見ていただければわかるが、すごくぐにゃっと歪んで見える。アナモフィックレンズの特徴として、横を圧縮した状態になってしまう。本来カメラの中でこれを正しい表現というのはなかなかできないが、今回のこのデスクイーズ表示機能を使用すると、このように本来は歪んでいたはずのものがしっかりと綺麗に出るようになった。ひとつ注意点としては、今回のこの表示に関しては、データそのものを横長に戻せているということではない。ここで今撮影したものは編集ソフト内に取り込み、編集時に戻していかないといけない。それをどのようにするといいのかも今回やってみる。

デスクイーズ表示機能のメニュー画面を見せる。

(AKIYA氏)
デスクイーズ表示機能の中に1.3xと2.0xがあるが、これは倍率という風に認識していただければいい。これは2倍か1.3倍かということで、この倍率が大きくなればなるほどより横長になっていく。アナモフィックレンズは横を圧縮させて収録するというような形になるので、それをいかに戻してあげるかという表現になる。レンズによって倍率があるが、そのレンズに合わせた適正な倍率を選んであげるといいかと思う。ちなみに今回YouTube上にもあげている動画は、1.3倍の倍率で撮影したものになっている。
以上がデスクイーズ表示機能についての説明になる。
この後は、DCI 4K撮影の機能について紹介させていただく。

FX3実機のレンズを交換する為一旦引き上げる。

(AKIYA氏)
レンズの交換をしているので少しお待ちいただきたい。
アナモフィックレンズには注意点があり、先ほど撮影していた時に少し揺れがあったと思うが、手ブレ補正が使えなかったりAFも使えなくなってしまうという注意点がある。
シネマ撮影用に設計されているレンズになるので、その辺は電子接点の関係で難しくなってくるが、撮影したものを見ていただくとわかるように表現が全く違う。アナモフィックレンズで撮ると玉ボケが縦になったり青いレンズフレアが入ったりはする。そのような特徴は入れることができるので、いつもと違ったものを作りたいと思った方はこのアナモフィックレンズを使うとすごく良くなってくると思う。

AKIYA氏がレンズ交換を行なったFX3実機を再び手持ち撮影しながら説明を行っていく。
メニュー画面を見せながら操作。

(AKIYA氏)
レンズ交換を行なったので、次の表現方法をご紹介していく。
次に見ていただくのが、DCI 4K。このメニュー画面の「記録方式」の中からDCI 4Kというものが追加された。今選択はしないが、このDCI 4Kというものを撮影するようにでき、尚且つDCI 4Kにすると記録フレームレートが現在23.98pが24きっちりのフレームレートにできる。DCI 4Kに関してどういうものなのかが少し難しくはなってくるが、デジタルシネマイニシアティブというものの略がDCI 4Kと言われている。
主にシネマの業界で扱われるフォーマットというかアスペクト比でもあったりする。DCI 4Kになると解像度が若干変わるので、画角自体が普通の4Kではなくなる。17対9になるので、今まで撮影している16対9や今この画面を見ている16対9とは少し違った画角になってくる。なぜこれが存在するのかというと、シネマの世界ではこのDCI 4Kというもので納品する必要があったり、そのアウトプットが17対9 DCI 4Kであるので撮影時もそれで撮っておきたいというようなことがよくある。
ソニー商品であればVENICEや更にもっとプロフェッショナルなカメラ、あとはFX69などいろいろあると 思うが、そういった本格的にシネマで扱われるようなカメラにはDCや4Kの撮影っていうのができたりする。納品を計算した時に、4KをDCI 4Kにするんじゃなくて元々DCI 4Kで撮っておいてそれをそのまま作ってしまう方が使い勝手はいいと思う。そういったところでDCI 4Kというのがすごく活躍はしてくる。
今回YouTubeのレビュー動画を出させていただいて、視聴者の方々はデスクイーズ表示機能への反応が多いかなと思っていたが、結構DCI 4Kの方が好反応で、そっちの機能の方が注目されているのだなと少し驚いた。それくらい、本当に業界の中で欲しい方はすごく欲しい機能ではある。
FX30とFX3はコンパクトさもあり、自分自身モデルさんといつもサクッと撮っていたので手軽なカメラだと勘違いしていたが、本質はシネマカメラなのできちんと業務用で使え、業務機としてしっかりこの機能がありつつ手軽に撮らせてくれる形になっていると思った。以上がDCや4Kの解説になる。
デスクイーズ表示機能などまだ理解が難しい場合は、レビュー動画の方では詳しくまとめて話しているのでそちらも良かったら見ていただければと思う。
次は、ブリーディング機能について解説していく。

ブリージング機能について、AKIYA氏がFX3実機のメニュー画面の操作を見せながら説明していく。

(AKIYA氏)
FX3には対応していなかったが、今回ブリッジング補正が対応するようになった。

AKIYA氏がモデルを撮影している画面を見せ、次に自分の手をモデルの手前に出して映し、またモデルにピントを戻す。

(AKIYA氏)
メニュー画面でブリージング補正が「切」の状態になっていると、例えば今モデルさんにピントが合っているので、ここからこの手前に出した手にピントが来ると、また奥のモデルに戻す際に画角四隅を見ていただくと、ズームインアウトしているみたいに画角が変化してしまう。ところがブリージング補正を「入」にすることによって、画角の変動がなくピントがきれいに抜けている。ブリージングと呼ばれるレンズの特性で、画角のピント(焦点)がずれることによってブリージングというものが発生するが、発生する際にそのブリー ジングというものを補正してあげる機能がこのFX3には追加された。FX30は元々付いている。
普通はあまり接写から奥までピントを移動させる表現はそんなに多くはないが、ただこのソニーのカメラといえばAFがかなり魅力的で、そこでブリージング補正を使うとさらに良くなる。
例えば撮影時にかなり引いている場所から寄っていくような撮影の際に、どうしてもAFがすごく駆動してピントを頑張ってずっと合わせてくれようとする。このAFが動作している時にやはり画角の四隅が変動している。そうするとこの映像はAFを使っているなと感じてしまう部分であって、やはり仕事で撮影している身であったり映像に本当にこだわっている人たちからすると、いかにAFらしさがないかということも大事で、AFに頼りすぎていない、表現として人工的ではあってはいけないので、ブリージング補正を使うとそのAF感というものがなくなってくる。ブリージング補正はほぼ必ずONにしておいた方が良いと思っているくらいなので、待望の機能である。

再びAKIYA氏がFX3実機のメニュー画面を操作して見せる。

(AKIYA氏)
では最後にS&Qモードについて解説していく。
本来このカメラの左のボタンを押すことによってこのS&Qモーションを選択する画面に移動できていた。それがワンタッチでできるようになった。自分のこのカメラでは、背面ダイヤルに割り当てているので、これを1回押すと、S&Qモードにワンタッチで切り替えができる。かなり使い勝手がいいと思う。S&Q設定の中でこの「フレームレート」が120fpsとあるので、これを選択することにより、例えばスローモーションの表現がかなり使いやすくなった。

AKIYA氏がFX3実機を手持ちでモデルを撮影しながら、スローの撮影方法について説明。

(AKIYA氏)
せっかくなのでスローで撮影する際に良く行うコツをご紹介すると、このように引きからスローで寄るのであればしっかりと寄ってあげて、モデルの顔がアップになるくらい接写で、モデルの頭が画面から切れるくらいまで寄った方がいい。どれだけ離れてどれだけ動いたとしてもソニーのカメラはピントが合ってくれるので、そこは恐れずに攻めて寄った方がいいと思う。
今回一度実際にRECをしてみる。頑張って引いて、ここからすごく限界まで寄っていく。そしてまた引く時はかなり引くというように撮影するとスローモーションとしてプレビューを再生させた時により緩急ができる。スローモーションは意外と設定が多く、フレームレートやシャッタースピードを変えないといけなかったり、NDフィルターなどいろいろあると思うが、これをワンタッチでできて撮影の時間を短縮できるというのはすごく魅力的だと思う。
今回改めていいなと思った点は、S&Qモードで撮影したものをプレビューさせる時、プレビューもスローモーションになるところ。モデルさんとコミュニケーションをとっていく中で、スローで撮影の際に普通のモードでスローにしても、再生した時にはスローで確認できないので、これはスローになるのかということをよく聞かれていたが、S&Qモードは撮影したものがスローで確認できるのでイメージが分かりやすく、お互いテンションが上がって撮影がより楽しくなる。これは意外とポイントが高いと感じた。
そのような良さや使い勝手をぜひ皆さんも使っていただければすごくいいと思う。
それでは、今回紹介させていただいた機能を、編集した作例でも見ていただきたい。

FX3の実機を使っての説明は終了。

(AKIYA氏)
デスクイーズ表示機能やDCI 4Kはやはり難しいので、ここからは編集画面を見ながら理解が深まるようにご紹介できればと思っている。

実際に編集画面を見せながら解説を行なっていく。

(AKIYA氏)
今このプレビュー画面に出ているものが、ライブ配信が始まる前に撮影をさせていただいた動画になる。これは4Kの60 フレームで アナモフィックレンズを使用した動画になっている。スローモーションではあるが、画角が少し歪んでいておかしい。横の比率がギュッと収縮しているのがわかる。

AKIYA氏がジェスチャーを使って、改めてアナモフィックレンズやデスクイーズ表示機能について解説。

(AKIYA氏)
アナモフィックレンズやデスクイーズ表示機能をもう少しだけ細かく解説しようと思う。アナモフィックレンズは横をグッと広げて撮るようなレンズになってくるので、カメラの中に圧縮する時はそれが16:9にギュッと圧縮されてしまう状況になる。その為、編集ソフトでこの圧縮されたものをさらに戻してあげないといけない。どれだけ戻すかはアナモフィックレンズの倍率によって決まってくる。ギュッと圧縮されたままでの撮影はイメージがわからず撮影しづらいので、カメラの中のプレビューだけ戻して見せるという機能がデスク表示機能になる。このカメラの中でギュッと圧縮した状況を先ほどのプレビューでは仮で戻しておくことができたが、ファイル自体は圧縮されたままになっているので、編集ソフト内でどのように戻したらいいのかというところを今から見ていきたいと思う。

再度編集画面を見せながら引き続き解説していく。

(AKIYA氏)
プレビュー画面に映っている動画はギュッと圧縮された状態。動画編集ソフトに関しては、このZOOMというところを駆使してあげればいい。圧縮のY軸、要はこの縦を今1%、100%というのがこのレンズ自体が今1.6倍のレンズになっていたので、60%をその分小さくしてあげる必要がある。その為、0.6にするとこのように元に戻る。これが本来アナモフィックレンズが捉えた映像になっている。レンズ自体が0.6ではなく例えば1.3であればこのY軸の値が0.3になり、1.8であればY軸は 0.8になる。これが正しい戻し方になるので、ぜひこのように戻していただければいいかと思う。

編集のプレビュー画面に、桜の花に手を伸ばしている映像が流れる。

(AKIYA氏)
これは以前に撮影をしたデータになるが、これも実は60フレームで撮影をしていたので、編集でよりスローモーションにするとこのような形になる。アナモフィックレンズの特徴として、このように画面の左上に青い光源が見えているが、こういうものが見えるのも特徴としてある。こういった表現を求める方はぜひこれも見てもらえたらいいかと思う。

プレビュー画面に、淡い木漏れ日の中、白のワンピースを着た女性が木に寄りかかり座っている映像を流す。

(AKIYA氏)
これも撮影したデータになるが、同様にこのズームのY軸の倍率を戻してあげると、このシーンは面白い部分があり、このぼけ感に注目してもらいたい。この光の玉ぼけがすごく縦になっている。圧縮された玉ボケが伸びてしまうこの縦のぼけ感は普通では出すことができない表現なので、この縦ぼけを見たらアナモフィックレンズなのだと思っていただければいい。

以上が今回実際に撮影したものを用いて、使い方や感じたことなどをご紹介させていただいた。

(長村)
実際に映像を出しての比較などがあったので、皆さんにすごく分かりやすく伝わったのではないかと思う。
ここまではAKIYAさんにアップデートの魅力を解説いただいたが、実際に接客をしていてお客様からよく聞かれる質問についてプロ目線でどう考えるかっていうところをお聞きしていきたいと思う。

■質問:フルサイズのFX3とAPS-CのFX30ではどんな使い分けができそうか。

AKIYA氏がテーブルのレンズを見せながら回答。
(AKIYA氏)
いろいろな要素はあるが、ご覧いただいた通りこの2つだけでもレンズの大きさが違う。カメラの筐体自体はこの場合すごく珍しいがあまりサイズの違いはない。FX30の方が軽量ではあるが、サイズ感はあまり違わない。本来APS-Cのカメラの方が小さくコンパクトに設計ができているので、よりコンパクトに運用したい方や持ち運ぶストレス自体を軽くしたい方はFX30が良いと思う。使いやすさや撮り回しやすさよりもとにかく絵にこだわりたい、映像美の方が大事という方にはFX3になってくる。中身自体もほぼ同じだが、FX3に関してはやはり画素数が低画素機にはなってくるので、よりノイズの少なさであったりフルサイズ特有のぼけ感であったりそういったものも多少は違ってはくる。どうしても映像の美しさにこだわる方にはやはりFX3がおすすめ。とにかく映像を始めたい、動画を始めたいという方にはFX30の方がおすすめできるかと思う。

5月8日(月)までFX3,FX30と対象レンズを購入でキャッシュバックキャンペーンの告知スライドを表示。

(長村)
今ご紹介させていただいたこのFX3とFX30、現在2万円のキャッシュバックのキャンペーンを実施しており、キャンペーンの締め切りが5月の8日までとなるのでゴールデンウィークにぜひ購入検討されている場合はお早めにご購入いただくことをお勧めしている。
さて続きましての質問だが、下記で悩んでいるお客様が結構多い。

■質問:FX30、ZV-E1、α7 IVでは、それぞれどんな方におすすめか?

(長村)
先日発売されたこのZV-E1を含めるとこの動画のモデルというものがどんどん充実している。
AKIYAさんは実際に普段はα7 IVを使っていらっしゃると思うが、使用されて動画軸で比べてみた時に、これはどんな人におすすめかなどあればお伺いしたい。

(AKIYA氏)
結構明確にあるかもしれない。
まず新しいZV-E1は、あれは自分も買おうと思ったのだが今まだ考えている段階。ZV-E1は本当に良くて、あれさえあればという感じのカメラではある。とにかく動画を最大限やりたいが楽にやりたいという方にはZV-E1をおすすめしたい。筐体がすごく小さく、Cinematic Vlogモードであったり、簡易的にそれっぽいものを作れるカメラになっている。YouTube撮影もよく行うが、意外と発信者問わず別の人に撮影をお願いする場合があったりする。カメラを持っている人だけが撮影するとは限らないので、撮影専門ではなくて例えばYouTube発信している方がご飯を食べている時に、カメラをその場にいる人に渡して食べているところを撮ってもらうようなパターンがある場合、ZV-E1を渡せばボタン押すだけというようなすごくシンプルに対応できる。他の人でも気軽に撮ることができて持ち運びもしやすい、手ぶれ補正も強いので、YouTube用途や旅行できれいに動画を残したいというような方には本当にZV-E1が一番気軽にできると思う。
α7 IVに関しては、自分も愛用中だが、これは写真を譲りたくない人におすすめのカメラ。動画が主流になってきたこの時代において、写真が撮りたいと思ったらα7 IVを選んだ方が良い。画素数が3,300万画素あることによって、写真1枚切り抜いた時にすごくきれい。写真体験も楽しい、動画も4Kの60フレーム4:2:2 10bitで撮ることができるというのは十分なクオリティだと思うので、そういったところから動画・写真両方共に撮りたいという方にはα7 IVがおすすめ。α7 IVはフルサイズであり、画素数が多いことによる7Kのオーバーサンプリングの4Kということで普通の4Kに比べるとすごく解像度が深い。メカシャッターもあるので、動画も写真も贅沢にできるそういう1台かと思う。
そしてFX30に関しては、動画に振り切っているカメラである。FX3に関してはメカシャッターなどもないので、電子シャッターのスチールというよりは動画に寄っている。ソニーのカメラの好きなところは、動画にすごく寄ってくれるところ。一旦写真は置いておいて、動画をきちんやろうというようなカメラなので、余計なスチール用途を考えた設計がなく、動画に集中できる。

AKIYA氏がテーブルに置かれたFX3の実機を示しながら回答。

(AKIYA氏)
ファインダーもなく、筐体の上部が平らになっていることによって、いろいろなカメラバッグにも入れやすいという点や、今もこのカメラに付いているように、上部にモニターをサクッと付けられたり、マイクもつけやすいなどそういう細かな動画制作においての使いやすさを極めたものになっていると思う。さらにボックス型ではなくグリップができたりなど操作性がすごく使いやすく、4Kの4:2:2 10bitの120フレームまで撮影でき、オールイントラもできる。オールイントラとは圧縮方法になってくるが、ひとつひとつフレームごとに圧縮することにより、全部を高解像に収録していくことができる。そこまでしっかりと作られているカメラなのに、アップデートではシネマの表現を着実に用意してくれるので、動画を始めたいという気持ちに天井を作らず行けるところまで行きたいという方には、このFXシリーズを使っていただいたらいいと思う。
予算的には安いものではなくなかなか買えないものになるので、FX30 から始めるということでもいい。
予算がFX3くらいあったとしてもFX30を買えばレンズが付いてくるくらいの価格帯にまでなっているので、コストパフォーマンスの点からも動画を本格的にやっていきたい方にはFX30がいいかと思う。

(長村)
購入となると高額な買い物になるので、全てきちんと試せるようになっているソニーストアで皆さんぜひ体験いただいて、後悔のない買い物をしていただければと思う。

■αプラザ/ソニーストア直営店舗のご案内

本日ご紹介したFX30は、全国5カ所のソニーストアの中にあるαプラザで展示をしている。αプラザは、これからカメラを始めたいという方から既にプロとして活動しているフォトグラファー・ビデオグラファーまで、カメラに携わる全ての方の写真や映像の創作活動を支援する場である。商品の体験や購入相談、購入後の撮影サポートとしてメンテナンスやカメラスクール講座などあらゆるサービスを提供している。
αプラザではFX30本体はもちろん、レンズを様々な組み合わせで心ゆくまで試すことが可能。
αプラザは全国5カ所のソニーストア 札幌 銀座 名古屋 大阪 福岡天神にて展開している。
詳しくは概要欄のαプラザソニーストアのURLより確認可能。

■ソニーストアオリジナル αあんしんプログラムのご紹介

ソニーストアで購入される際は有料サービスα安心プログラムへの加入がおすすめ。
レンズの長期保証優待や下取り金額の増額など、ボディやレンズの購入前から購入後までサポートをするサービスとなっている。

■ソニーストアオリジナル 動画スタジオのご紹介

本日ご紹介したFX3及びFX30は、全国の量販店やソニーの直営であるソニーストア銀座 札幌 名古屋 大阪 福岡天神の店舗、またはソニーストアオンラインやソニーショップなどで注文可能。また、店舗には動画コーナーも新設しており、そこでは動画編集ソフトを使用したり実際に機材を触りながら機材選びができるスペースとなっているのでぜひご利用いただきたい。ソニーストアでは店舗以外でも電話またはスマートフォンやタブレット・パソコンによる購入相談も実施しているので、こちらも活用いただきたい。

(長村)
そろそろお時間が来てしまったので、最後にAKIYAさんから一言いただきたいと思う。

(AKIYA氏)
今回このようにFX30とFX3のアップデートのご紹介をさせていただいてとても光栄。ソニーさんとの仕事の際にはよく、どこか商品の欠点はないかと探すことが多いが、完成しすぎていて、発信者としてはしっかりと良いところも悪いところも含めてなるべく皆さんにフラットにお伝えしようと思っているがなかなか欠点がなくていつも悩んでいる。
それくらい利便性があり、今回のアップデートもだが、業務機としてあるいは趣味としての使用でも本当に抜けのない欠点のないカメラに着実に仕上がってきていると思うので、これから動画を始めたい方やカメラを買って後悔したくないという方には本当におすすめのカメラ。
興味のある方にはぜひソニーストアや全国の代理店でしっかりといろいろな実機を触ってもらいたい。カメラを触ってレンズもおすすめのものを教えてもらって、まずは自分が気になったものを手に取っていただいて、これで撮りたい、これで頑張りたいと思えたらそれはゴーサインだと思うので、自信を持って購入してカメラライフを楽しんでいただければすごくいいなと思っている。

長村より、視聴者に向けて最後の挨拶。トーク終了。

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