プロダクションビデオサーバー

株式会社 関西東通様 PWS-4500のオールマイティー性を生かし4K制作需要の高まりを先取りした体制を構築
  • PWS-4500

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株式会社関西東通様

株式会社関西東通様は、4K制作需要の高まりに備えるため、4Kでのマルチチャンネル収録からハイスピード収録、スポーツでのスローやハイライト編集に広く活用できるプロダクションビデオサーバーPWS-4500を導入、2018年8月より運用を開始されました。


現業本部 放送メディア部
課長
安田 淳樣

現業本部 放送メディア部
主任
松本 惇樣

4K制作にフォーカスしリプレース導入

当社では4年前から、ポスプロにおける4K編集のレコーダーと収録現場での4Kレコーダーを兼用する形で、ポスプロ部門を担う関連会社の株式会社東通インフィニティーと共同でマルチポートAVストレージユニットPWS-4400を導入していました。その後登場したPWS-4500では、PWS-4400におけるさまざまな課題に対してアップデートが行われ、機能や操作性などが改善しているということを聞き、デモの結果、主に4K制作用途にフォーカスしてリプレースを図ることにしました。これまでPWS-4500と共通性の高いPWS-4400を運用してきていたことや、クライアントである放送局で有しているPWS-4500のオペレーションなどを請け負っていたこともあり、スムーズに導入・移行を図ることができました。

オールマイティーさと柔軟性が強み

当社では、HD制作のスポーツ中継を主な用途として、他社製のビデオサーバーを所有していました。そのような中でソニーのPWS-4500を合わせて導入したのは、PWS-4500のオールマイティーさを評価したからです。

例えば、収録機として見た場合、クライアントの要望でファイルに書き出す場合においては、PWS-4500では直接USBハードディスクなどにエクスポートができ、機器構成やコストの面でもコンパクトに済ませることができます。

さらに、ハイスピードカメラを使った収録では、PWS-4500はポート単位で何倍速かを選択することができ、スピードを混在して運用することができます。特に4倍速までは収録チャンネル数が減ることもありません。この混在運用機能により、他社製品では現場に2台以上必要になるような場面でもPWS-4500なら1台で済ますことができます。さらに、PWS-4500から他社製品に対するファイル転送も可能なため、他社製品で組む現場の追加機材としての運用も可能です。特にこの使い方は頻繁に行っており、稼働率のアップに貢献しています。

このほか、特に4K運用での対応信号フォーマットの広さや柔軟性の高さもPWS-4500の強みです。例えば、クアッドリンク3G-SDI信号のLevel AやLevel B、2SI(2サンプルインターリーブ)やSQD(スクエア・クアッド・ディビジョン)、12G-SDI対応など、信号フォーマットを選ばずPWS-4500は運用できます。他社の中継車とドッキングしての運用や、貸出等での運用においても、相手方システムの制約を受けず、安心して案件を引き受けられます。この点では、PWS-4500は4Kのビデオサーバーとしては進んでいる製品だと感じています。

可搬型ラックに収められたプロダクションビデオサーバー。上からメディアゲートウェイステーションPWS-110MG1、コントロールステーションPWS-110PR1、PWS-4500本体

ラックの背面。ネットワークケーブルの仕様にもこだわって選定されています。

画質の良さも比較してみて実感

社内でビデオサーバーの画質の比較テストを行ってみたことがあります。HDの8倍速撮影の映像を比較してみたところ、PWS-4500の画質が、優っていたのが印象的でした。

4K収録での受け渡しフォーマットとしてXAVCが主流になってきており、受け渡しフォーマットとの親和性の高さや、4K運用時の安定性の高さなども合わせ、PWS-4500の4Kにおける優位性は高いと思います。

4K制作需要の高まりを大いに期待

PWS-4500の導入後、すでに数例の4K運用を行いました。しかし、大阪は東京に比べるとまだまだ4K制作の需要は高くないのが実情です。2019年から2020年にかけて、大きな4K化への変化がやってくるのではないかという流れを見据えてPWS-4500を導入しました。特にスポーツ制作などの分野で、大阪にも4K制作の波がやってくることを大いに期待しています。大阪ではまだ4K対応のビデオサーバーは多くありませんので、今後、PWS-4500を私たちの強みにしていきたいと考えています。当社での制作だけでなく、機材単体のレンタルやオペレーター込みでの提供など、さまざまな形でPWS-4500を活用したいと思っています。

操作性や安定性も大幅アップ

実際にPWS-4500の運用を開始してみて、以前に運用をしていたPWS-4400に比べて、さまざまなレスポンスや安定性がアップしたことを大きく実感しています。PWS-4400の導入当初は、バグであったり、反応のスピードの面で、オペレートしていてもどかしさを感じる面がありました。しかしいまは、長く使ってきた他社製のビデオサーバーと比べても遜色なく使えるようになっています。設定画面などについては、タッチパネルによるドラッグアンドドロップオペレーションなど、PWS-4500ならではの良さも感じています。特にHDにおいて5〜6カメ中1〜2スロー、といったコンパクトな案件ではPWS-4500も1台で運用できますし、PWS-4500は画質も良いので、そういった案件も今後積極的に狙いたいと思っています。

さらなる進化にも大きく期待

PWS-4400を運用していた時からソニーに届けていた要望や改善点は、PWS-4500ではだいぶ反映されたと感じています。PWS-4500導入後にも、例えばTバーの操作に対するレスポンスを変える設定を設けてもらうなど、改善やバージョンアップをしてもらっています。

しかし、ここまでにとどまらず、コントロールパネルやサブディスプレイに必要な結線本数のさらなる集約や、さらに大きなストロークのTバーを備えた新しいコントロールパネルの製品化など、ソニーはもっとできると思っていますので、さらなる伸びしろにも、引き続き期待を寄せています。

2019年1月掲載