光学エンジン、ランプの見直しにより、色の再現性を損ねることなく光の利用効率を最大化しました。これにより1,700ルーメンの高輝度化を実現。高画質モード(シネマ)時で従来機(*)に比べ約50%のアップとなり、鮮明で力強い映像を再現します。
4Kホームシアタープロジェクター「VPL-VW1000ES」に使用している「データベース型超解像処理LSI(リアリティークリエーション)」を本機用に最適化し搭載。入力された映像ソースをリアルタイムで映像パターンの解析をし、数千パターンに分類。
データベース上に存在する最適な画像(絵柄)と照合し、オリジナルの映像信号がもっていた質感やディテール感、さらに、映像データの編集や伝送で失われてしまった情報までも復元します。同時に、映像特有のさまざまなノイズも大幅に低減し、本来の映像素材がもつ鮮鋭感や美しさを忠実に再現します。
映画ならではの豊かな映像美を忠実に再現するために、ソニーが独自に開発したフルHDパネル(*2) 「SXRD(Silicon X-tal(*3) Reflective Display)」を搭載。独自の垂直配向液晶技術や高度なパネル化プロセス技術の確立により、高輝度はもちろん、高コントラスト、2.0msec(ミリ秒)(*4) 高速応答速度を達成しました。さらに、この「SXRD」の液晶駆動を従来比2倍に向上させ、120Hzハイフレームレート表示を実現。パネル自体がもつ高速応答と合わせ、残像感のきわめて少ない、高精細な映像表現を可能にしました。
また、入力される映像信号の輝度レベルに応じて、光量を自動で最適化する光学絞りと、ピーク時の白と暗部の階調表現を最適化する信号処理の複合技術「アドバンストアイリス3」のアルゴリズムを最適化することにより、最大100,000:1のダイナミックコントラストを実現しました。暗いシーンから明るいシーンまで精細感のある映像を描き出します。
映画の映像を忠実に再現するためには、さまざまなシーンでの映像表現力が重要になります。「アドバンストアイリス3」では、映像の白から黒への比率を識別してアイリスを絞ることで、ランプからの光量を映像に合わせ適切に調整します。たとえば、光量を下げた場合でも、ピーク輝度を電気処理により、もとの白ピークレベルまで補正。また、この電気処理により、さらに深い黒を再現でき、ダイナミックレンジを拡大しました。また、高いコントラスト性能を持つ「SXRD」フルHDパネル(*)や「ハイコントラストプレート」などの組み合わせにより、高コントラスト比を実現。暗いシーンの多い映画では黒の階調を豊かに表現でき、被写体の立体感やディテール、そして映像の奥行き感をリアルに描きだします。また、映画のジャンルや映像ソースによってオートフル/オートリミテッド/手動/切、という4つのモードを選択することができます。
シーン毎の信号成分をリアルタイムに分析し、最適な階調、コントラストが得られるよう明部・暗部のレベルを自動的に補正します。シーンに関わらず常にメリハリの効いた躍動感のある映像を提供します。
グリーンの成分を強めることで明るさを確保する一般の手法と異なり、光学パーツ、信号処理の最適化により、バランスの取れた色彩豊かな高品位映像と明るさを両立させた「ブライトシネマ」「ブライトTV」の両モードを搭載しました。完全遮光の出来ない環境や、照明をつけて視聴するような状況においても、くっきりした高品位な映像が楽しめます。
そのほかにも、最高画質といわれるマスターポジフィルムを再現する「シネマ フィルム1」モードや、ゲーム用にメリハリのある色再現や応答性にすぐれた「ゲーム」モードなども搭載し、合計9種類のピクチャーモードから用途に合わせた最適の画質環境を選択できます。
高速パネル駆動の「SXRD」フルHDパネル(*) を搭載し、映像のライティングスピードを2倍に向上。左・右目用それぞれの映像を2回繰り返し描画し、左目用、右目用の映像が混ざらない状態で3Dメガネのシャッターを開けることが可能になり、3D特有のクロストーク現象を極限まで低減しました。また、ソニー独自のランプ制御技術を採用し、映像を書き替えているときはランプ出力を抑え、書き替えが完了したとき(3Dメガネのシャッターオープン時)にランプ出力を高めることで、いちだんと明るく、くっきりとした3D映像を再現します。
3Dメガネのレンズシャッター開閉を同期させる3Dシンクロトランスミッターを、プロジェクター本体のレンズ周辺部に内蔵(*)しており、追加でご購入いただく必要はありません。また設置の手間も省けます。
画面全体をシフトする「シフト調整」に加えて、画面を144カ所に分割し、それぞれに対して調整が可能な「ゾーン調整」機能を搭載。3枚のパネルが万一ずれたことによって生ずるRGBの色ずれを、より細かく合わせることが可能になりました。
液晶技術「モーションフロー」には、映画やテレビ放送の映像を1秒間120コマで表現し、なめらかな動きを再現するモーションエンハンサー機能と、残像感を低減するフィルムプロジェクション機能の2つがあります。120Hzハイフレームレート対応の「SXRD」と相まって、映画をはじめ、スポーツなどの動きの速い映像をくっきり、なめらかに表現します。また、120Hzハイフレームレート対応の「SXRD」は、1秒間240コマの映像をつくりだすことができる240Hzの液晶駆動方式を採用。VPL-HW50ESでは、高品位な3D映像を実現し、3Dコンテンツを迫力ある大画面で楽しめます。
■撮像時の「ぼやけ」を改善するIBリダクション機能:1/60秒(60i)や1/24秒(24p)ごとに連続する静止画を撮影するカメラでは、その間(1/60秒間や1/24秒間)に被写体が動いている場合、映像に「ぼやけ」が生じます。IBリダクション機能は、その「ぼやけ」を検知し補正する技術です。VPL-HW50ESでは、この補正後の映像をもとに補完映像をつくりだす処理を行うため、よりくっきりとした映像を再現できます。
■1秒間60コマの映像を120コマで再現:モーションエンハンサーでは、映しだされる映像の動き、スピードを分析。ソニーが映像機器の開発の中で培った独自のアルゴリズムで、精度の高い補完映像を新たに60コマつくりだし、通常1秒間60コマの映像を120コマで再現します。さらに、縦、横、斜め、すべての動きの緻密な検知と映像処理に加え、ハイフレームレート対応の「SXRD」の採用により、動きの速い映像をくっきり、なめらかに表現します。
■映画の1秒間24コマの映像も、いっそうなめらかに表現:映画など1秒間24コマで撮影された映像では、動きの情報量が足りず映像がなめらかにつながらないことがあります。モーションエンハンサー機能では、1秒間24コマの映像の1コマあたりに3コマの補完映像をつくりだし、1秒間96コマの映像で再現。動きの激しいアクションシーンなども、なめらかな映像で映しだします。
付属リモコンには、3Dソフトをすぐに楽しめるように「3Dボタン」を搭載。豊富なピクチャーモードの切り替えや、「リアリティークリエーション」の操作もボタン一つでおこなえます。リモコン全体もスリムなデザインにすることで操作性を向上させました。