かつて、「インテリア」と「家電製品」は、別物として扱われてきましたが、本来は、それらが空間内で融合して成立することが大切だと考えています。ですから、ホームシアターを提案するにあたって、まずは、お客様のライフスタイルにあったイメージでシアターを体感していただくことを重視しています。ホームシアターを導入した場合、部屋にどのようにとけ込むのか、使い勝手はどうなのかをお店で体感していただき、イメージをつかんでいただいたうえで建物やインテリアを含めたトータルプロデュースすることを大切にしています。
店内は、テーマやイメージが異なる7つの部屋に空間を分けています。「120インチ オートメーションシアター」、「コンテンポラリーシアター」、「利休シアター」などの空間は、お客様のライフスタイルに近い状態で視聴してもらえるように工夫しています。それによりお客様には、単なる夢ではなく、具体的なイメージをつかんでいただくことができます。やはり、ホームシアターのように空間提案型のものは、カタログスペックを見ただけでは本当の魅力をつかむことは難しいのですからね。ぜひお店に足を運んで体感していただきたいと思っています。たとえば、大画面と言っても52V型と60V型のモニターでは、迫力がどのように違ってくるのかは見ないと分かりませんし、見ていないときの空間への収まりを知っていただくことも大切だと思うんです。
ホームシアター専門店は、ある程度知識がないと行きにくいと思っているお客様もいらっしゃるようですが、そのような心配はいりません。当店は専門知識がない方にも来店いただき、ホームシアターの魅力に触れていただく場の提供と考えています。お客様には、オーディオ好きの方以外にも、映画や音楽が好きというエンターテインメント派、クルマやバイクが好きというアウトドア派の方など、様々な方が集まってきています。
ホームシアターの導入に当たっては、お客様が思い描いている夢の具現化を大切にしています。導入して良かったと思っていただけるように、感度と感覚に優れた楽しみのある設備を提供したいと考えています。大事なのは、お客様に喜んでいただくことです。どんなにデザイン性が高く、性能的に優れた製品であっても、ただ置くだけでは本当の価値は生まれません。どれだけ空間にとけ込むか、生活のなかでお客様に満足して使っていただけるかが重要になるのです。
そして、ホームシアターでもっとも大切なのが音と映像のバランスです。シアターにとって音は何より重要ですが、映像が綺麗でなければホームシアターの醍醐味を味わえないと思うんです。つまりファッションと同じで、トータルバランスが大切になってきます。たとえ、部屋が小さくても、ニアフィールドでいい音が聞け、それに見合った小型のモニターを組み合わせれば、ホームシアターを楽しむことができます。モニターの大きさとかではなく、バランスがよければ成立します。
お客様のニーズにあったシステムを提案すれば、必然的にライフスタイルとの融合が生み出されます。そのため、ホームシアターのインストーラー選びは製品以上に大切なポイントだと思いますね。
私はもともとファッション関係の仕事をしていました。両親が50年あまりやっていた電気店を引き継ぐに当たり、自分の嗜好とマッチしたものをお客様に提供したいと思い、このような空間提案型の店舗を始めたのです。私は、芸術全般に興味がありますし、本や音楽、映画などが大好きなソフト人間です。インストーラーはハードである機械に強いということも大切ですが、映画や音楽などソフトの楽しみ方を分かっていないと、様々なライフスタイルにあったホームシアターの提案は難しいと思っています。
また、地元・名張のFM局※で長年、DJをやっています。地元の方々にいい音楽を楽しんでもらうことも大切だと思っているんです。番組はジャズとロックが中心になっています。私のなかでは、よい音楽を届けることと、心地よいホームシアター生活の提案をすることは、感覚的には一緒のことなのです。
これからも、お客様の持っている自己実現のためのお手伝いをさせていただきたいと思っています。ぜひ皆さんがもっているイメージをお聞かせください。そのイメージとコラボレーションして、本当に良いものを提案していきたいと思います。
※FMなばり「的場流 伝説のロック!魂のジャズ!」
音楽とライフスタイルが密接だった60年代〜70年代の名曲をピックアップして、時代背景、アーティストの人生とあわせて紹介しています。毎週、金・土・日曜の夜に放送中