ソニーは、最先端のカメラ技術とクラウド技術を掛け合わせ、撮影からコンテンツ制作全般までクリエイターをサポートするクラウド制作プラットフォーム「Creators’ Cloud(クリエイターズ クラウド)」※1を、個人向けに幅広く提供を開始します。
これまで法人顧客向けに提供してきた「Creators’ Cloud」をベースに、個人向けサービスとして、カメラで撮影した動画・静止画を簡単にクラウドサービスへアップロードするスマートフォン向けアプリ「Creators’ App(クリエイターズ アップ)」※2、カメラメタデータとクラウドAIを活用した動画編集クラウドサービス「Master Cut (Beta)(マスターカット ベータ)」、クリエイター同士が繋がり作品を発信するコミュニティ機能「Discover(ディスカバー)」などを新たに提供します。
当社は、クラウドを活用した編集サポートから、クリエイター間の出会いや共同作業を可能にする環境まで「Creators’ Cloud」を通じて提供し、個人が一人で実現するのは難しい高次元のコンテンツ創作活動を総合的にサポートします。今後も、多様なクリエイターの声を聴きながら、サービスの拡張および利便性の向上を追求していきます。
個人向け「Creators’ Cloud」プラットフォームのイメージ
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「Creators' Cloud」の詳細はこちらをご覧ください。
ソニーはこれまで、主にメディア業界における効率的なコンテンツ制作のニーズに対応するため、法人顧客向けにクラウド上での効率的なコンテンツ制作・共有・配信を実現するクラウド制作プラットフォーム「Creators’ Cloud」※3を提供し、幅広い法人顧客から支持を得てきました。一方、企業に属さず、フリーランスとして活動するクリエイターが増え、企業からコンテンツ制作を受注したり、制作コンテンツをSNSで発信したりすることで評価を獲得したいというニーズも増加しています。
これらのニーズに応えるため、個人向けの「Creators’ Cloud」プラットフォームでは、カメラで撮影した動画・静止画を簡単にクラウドサービスへアップロードするスマートフォン向けアプリ「Creators’ App」、時間や場所の制限なく使用可能なクラウドストレージ、動画編集クラウドサービス「Master Cut (Beta)」、共同作業ができるクラウドメディアストレージ「Ci Media Cloud(シーメディアクラウド)」、クリエイター同士が繋がり作品を発信するコミュニティ機能「Discover」といった、個人向けのコンテンツ制作ワークフローを支援する各種サービスを提供します。
今回新たに導入する「Master Cut (Beta)」では、撮影する動画のみならず、撮影時に収録されるカメラとレンズの様々な情報(メタデータ)と、クラウドAI技術を活用することで、クラウド上で高速・高精度に動画を補正し、最終制作前の高品質な下地作りを簡単に行うことができます。さらに、個人クリエイターが作品の発信拠点を持ち、コミュニティで繋がることで、互いの創造力を刺激し合うことができる「Discover」も新たに提供します。また、個人のクリエイターのオンラインでの共同制作に対する需要の高まりに応えるため、従来、法人向けに提供してきたクラウドメディアストレージ「Ci Media Cloud」を個人向けに提供を開始します。
「Creators’ Cloud」では、個人クリエイターに対しても、クラウド技術と多様なカメラ、通信技術、AI、メタデータなどを組み合わせて、新たな映像表現の可能性を提案し、迅速かつ効率的なコンテンツ制作をサポートします。
- ※1 個人向け「Creators’ Cloud」の詳細はこちらをご覧ください。
- ※2 2023年2月下旬以降提供予定。
- ※3 法人向け「Creators' Cloud」の詳細はこちらをご覧ください。
撮影した動画・静止画を簡単にクラウドへアップロードするスマートフォン向けアプリ「Creators’ App」とクラウドストレージ
「Creators’ App」画面イメージ
- ソニーの多彩なカメラで撮影した動画・静止画を、クラウドへ簡単にアップロードする、クラウドへのゲートウェイとなるスマートフォン向けアプリ「Creators’ App」を提供します。本アプリにより、スマートフォンを通して、カメラで撮影した動画・静止画を簡単にクラウドサービスへアップロードします。※4
- 「Creators’ Cloud」で提供するクラウドストレージには、PCやスマートフォンなどの様々なデバイスや、「Master Cut (Beta)」などのクラウドサービスからアクセスができ、手軽にファイルの閲覧や管理を行うことができます。スマートフォンからは「Creators’ App」経由で、カメラで撮影した動画や静止画を簡単にクラウドストレージへアップロードでき、PCからはウェブブラウザから「Creators’ Cloud」にログインし、クラウドストレージへ同様にコンテンツをアップロード可能です。また、カメラからクラウドストレージへ直接撮影データをアップロードする機能も、今後提供を予定しています。
- ソニーのカメラの対象機種を所有するユーザーの方には、通常5GBの無償クラウドストレージ※5を、25GBに拡大して提供※6します。なお、個人向けの「Creators’ App」の提供開始に合わせ、現在法人向けに提供中のクラウドゲートウェイアプリである「C3 Portal App(シースリーポータルアップ)」は「Creators’ App for enterprise(クリエイターズアップ フォー エンタープライズ)」に名称が変更になります。
- ※4 「Creators’ App」でのスマートフォンを用いたカメラからクラウドへの動画・静止画伝送や、カメラのリモート操作機能は、提供開始当初は『ZV-1F』、『α7 IV』に対応し、2023年春に『α7R V』、『FX30』、『FX3』に対応予定です。また、2023年以降発売する多くの機種にも対応を拡大予定です。『α7 IV』、『α7R V』、『FX3』、『FX30』は、別途ソフトウェアアップデートが必要です。
- ※5 ストレージプランの詳細は、「Creators’ App」のウェブサイトをご覧ください。
- ※6 25GBの提供における対象カメラは、「Creators’ App」、もしくは「Creators’ Cloud」のカメラの追加画面でご確認いただけます。カメラの追加方法についてはウェブサイトをご確認ください。
カメラメタデータとクラウドAIによる動画編集クラウドサービス「Master Cut(Beta)」※7
「Master Cut(Beta)」
画面イメージ
- ノンリニア編集(NLE)ソフトでの最終制作を行う前に、本サービスで撮影時のカメラメタデータとクラウドAIを活用し、簡単に、高速・高精度な撮影データの下地作りが可能です。本サービスは、まずベータ版として無償での提供を開始し、ユーザーの声を取り入れながら今後も進化していきます。
- カメラのメタデータを活用した高速な画像解析を行い、撮影した動画の品質を向上します。撮影時のメタデータを活用しカメラの揺れを検出し、短時間で高精度な手ブレ補正を実現します。加えて、クラウドAIの画像解析が類似するシーンごとに自動でグルーピングするため、クリップを仕分ける手間が省け、より効率的に動画を選びやすくなります。さらに、カメラで付与したメタデータはクラウドとシームレスに同期します。撮影する際、重要なシーンにカメラでマークを付けて、「Master Cut(Beta)」にデータを取り込むと、メタデータがシームレスに同期され、「Master Cut(Beta)」上でもマークしたシーンを確認することができます。サービス内でクリップを切り出すときの目印として活用するなど、使い勝手が向上します。
- 音源分離による音ノイズ除去と音声レベルの最適化を実現します。動画に含まれる音源をクラウドAIで高精度に分離し、マイクの風切り音や環境音のノイズなどを個別に取り除くことができます。複数クリップの不揃いな動画音源からノイズと音声を分離し、クラウドAIにより一括で音声レベルをクリップ間で合わせることができ、作業を効率化できます。また、音声の補正後に、各ノイズの強度を任意に手動で調整も可能です。
- 「Master Cut(Beta)」にアップロードした動画や編集内容はクラウドストレージに保存・同期されるので、場所や時間を問わず異なるPCからアクセスできます。
- 他にも、クリップの明るさや色合いの補正、ダイナミックレンジの広いガンマカーブS-Log3で撮影した動画コンテンツへの対応や、データサイズが軽いプロキシーファイルを活用した迅速な映像制作ワークフローへの対応など、利用者の声を反映しながら、今後さまざまなアップデートを予定しています。
- ※7 2023年2月時点でのMaster Cut (Beta)の対応機種は、『FX3』、『FX30』、『α1』、『α7R V』、『α7S III』、『α7 IV』、『α7C』、『ZV-E10』、『ZV-1』、『ZV-1F』、『RX100 VII』、『RX0 II』になります。
クラウドメディアストレージ「Ci Media Cloud」
収録された素材や編集されたファイル映像を共有したり、映像制作の共同作業を可能にするクラウドメディアストレージサービスです。法人顧客向けに展開し、映像制作コラボレーションツールとして映画やドラマ制作で高い評価を得ている「Ci Media Cloud」を、個人向けにも展開します。「Ci Media Cloud」は、すでに世界中で15万人以上のユーザーにご利用いただいているサービスとなっています。今回、新たにソニーアカウントでの登録・ログインに対応し、個人ユーザーがお持ちのMy Sony IDを使用してログインが可能になるなど、利便性を向上します。また、「Ci Media Cloud」はスマートフォンやApple TV用のアプリも提供しており、マルチデバイスでの制作ワークフローを支援します。また、Adobe Premiere Proのパネル機能にも対応し、本格的な編集にも便利に使用することができます。
クリエイター同士が繋がり作品を発信するコミュニティ機能「Discover」
撮影・制作した作品を、世界中のクリエイターへ発信したり、他のクリエイターの作品を閲覧したりすることができます。自身のポートフォリオページを持ち、作品の他に撮影機材や自身の活動拠点の登録も可能なので、自分と同じ機材を使用しているクリエイターや、近隣で活躍しているクリエイターとの出会いに繋がります。「Discover」には、スマートフォン向けアプリの「Creators’ App」から、またはウェブブラウザの「Creators’ Cloud」からアクセス可能です。
また、2月23日(木)よりパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催するCP+のソニーブースにおいて、本「Creators’ Cloud」の個人向け新サービスの展示や、セミナーを行います。
詳細は、こちらをご覧ください。
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