デジタルサイネージに活用できる法人向けブラビア
ジチタイワークス INFO. April 2024より転載 https://jichitai.works/article/details/2420
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下呂温泉観光協会 様
岐阜県下呂市(げろし)の下呂温泉では、観光協会の旗振りのもと、複数の宿泊施設がデジタルサイネージを導入。イベントや飲食店など、地域の魅力的な観光情報を宿泊客向けに配信し、域内周遊の促進などを図っているという。
1,000年の歴史をもち、日本三名泉の一つとされる下呂温泉。pH9.2を誇るアルカリ性の泉質は、古くから美肌の湯として愛されてきた。コロナ禍からもいち早く回復し、昨年は個人客数が過去最高を記録。外国人観光客も順調に戻ってきているという。
しかし、「昔は温泉しかありませんでした」と話すのは、観光協会会長の瀧さんだ。10年以上前から宿泊施設や飲食店が協力して、スイーツの食べ歩きイベントを開催するなど、“歩きたくなる温泉地”づくりに力を入れてきた。さらに令和5年11月には、観光協会の旗振りのもと、旅館などの10施設がソニーの「法人向けブラビア」を導入。イベントや飲食店の情報などを配信して、宿泊客にまち歩きを促しているという。
「ロビーや客室に設置していますが、高画質な4K映像が目に飛び込んでくるのでインパクトがあります」と瀧さん。また、視野角が広いため、大勢の人がいろんな角度から見ても、ゆがみや色の変化がほとんどないそうだ。ブラビアならではのきれいな映像が、地域の魅力をダイナミックに伝えてくれる。
「下呂温泉には1泊朝食付きや素泊まりの宿が多く、地元のグルメを楽しみたい外国人観光客に人気です。しかし、そうした宿はスタッフがあまり多くないので、飲食店の案内が大変でした。好みを聞いてようやく探した店が休みだったり、満席だったり……」。それが今は、宿泊客が自分で店を探せるように。画面に料理写真が映し出される上、二次元コードを読み込めば予約もできる。もちろん情報をスマホに表示させて、そのまま飲食店へ行くことも。「これまで苦労していたスタッフは “ブラビアを案内するだけで済む”と喜んでいます」。受け入れ先の飲食店にとってもうれしい限りで、一石二鳥の取り組みとなっている。また、分かりにくい場所にある“地元の名店”にも観光客が訪れるようになり、体験の質や満足度の向上にもつながっているようだ。
飲食店だけでなく、イベントや祭りなどの情報も配信できるため、宿泊客をまち歩きへとスムーズに誘導。土産物店やスイーツ店など、観光による経済効果は温泉地全体に広がっているそうだ。「最近では、住民向けだけで商売をしていた人が、観光客向けの飲食店をオープンさせて大成功した事例もあります。なるべく多くの事業者が観光事業にも乗り出すことで、地域経済を安定的で、持続可能なものにすると考えています」。
地域の魅力を余すことなく伝えることで、 “次はここに行きたい”と、リピート意欲をかき立てることも期待できる。特に、外国人観光客がよく利用しており、シンガポールから訪れた宿泊客は興味津々でブラビアにくぎ付けだったという。設置した宿泊施設からは “海外でも認知度と信頼のあるソニーブランドなので安心”と評価する声も上がっている。また、市が配信する防災情報もリアルタイムで共有。多言語表示も可能なため、災害時の情報伝達手段としても有効だ。
「観光誘致の目的は、地域住民の生活の質を高めること。しかし、全国的に見ても、観光の力が地域に浸透して、活力が生まれている事例はまだまだ少ない。私たちは、そこに挑戦したいと考えています。そのために、観光DXは欠かせません。これからは、観光の力を下呂温泉だけでなく、市全体に広めていきたいですね」と、さらなる目標を語ってくれた。
画面の二次元コードから詳細情報を読み取ることができる。
宿泊客は客室でゆっくり地域の観光情報を収集できる。
宿泊中に体験できそうなイベントや祭りをカレンダーでお知らせ。3日間分・1週間分・1カ月分など、期間は自由に設定できる。
料理などの画像付きで、外国人観光客にも分かりやすい。素泊まり宿などでは、飲食店を案内する手間を省くことができる。
自治体が配信する防災情報をリアルタイムで共有。多言語翻訳サービスと連携すれば、外国人観光客にも安心だ。
自治体担当者の声 VOICE
観光客に防災情報を伝える手段としても期待
下呂温泉をはじめ、様々な観光資源がある当市には、多くの観光客が訪れます。今回、下呂温泉観光協会が導入したブラビアは、平時は“食べ歩き”などを促すものですが、災害時には避難情報や通行止め情報などを配信することも可能です。もしものときは、こういった対面によらない情報伝達が大事になると考え、一時避難所に指定されている「観光交流センター」への設置も予定しています。
また、日本語だけでなく英語表記にも対応しているため、外国人観光客も楽しく活用しているようです。観光DXを活用した“便利で快適な観光地づくり”、“人手不足の解消”としても大いに期待しています。
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