導入事例

新しい試みに挑戦し続ける斬新なスマートホテル

スーパー・コート（スーパーホテルグループ）が開発した多人数部屋を軸にした宿泊特化型ホテルがWellstayだ。大阪・難波に3月1日開業。グループ客、インバウンドに照準を絞った施設作りを進めると同時に、極限までシステム化を追求して総客室数53室を従業員一人体制で運営する仕組みを作り上げている。パスポートスキャナーを搭載したスマートチェックイン・アウトシステムで、しかも完全キャッシュレス決済を徹底（顔認証システムも準備中）。客室のキーもクラウド型のリモートロック方式。そしてかつて事務所棟だった建物をリモデル化し、その構造を生かして、ロフト形式の多人数部屋を構成。そしてブラビアを全室に採用。長期滞在のおもてなしのひとつとして４Ｋピクチャーウィンドウを導入した。

屋外の風景を切り取って、あたかもその風景の場所にいるような五感に訴えるような体験を可能にしている。四季のある日本だからこそのおもてなしだ。また、YouTubeやNetflixなどのネット動画や自分のスマホからのキャストで、好きなコンテンツを高画質の４Ｋで楽しめる。むろん、多言語対応だ。

ブラビアの４Ｋピクチャーウィンドウが多人数部屋の空間を「窓から見える風景」で演出。

また、ゲスト同士の交流の場としてフロント周辺にも85型の大迫力のブラビアを配し、スポーツや音楽イベント、時にはパブリックビューイングの場としても生かしていく考えだ。そしてこのロビーの天井には、360度の指向性を有するハイレゾ対応全方位スピーカーEgretta4台を設営している。これも日本のホテルでは初登場となる。さらに近々ソニーのグラスサウンドスピーカーも客室に貸し出す予定だ。同スピーカーは、Bluetoothにつなぐとスマホで自分の好きな音楽が高音質で楽しめる逸品だ。

つまり、同ホテルは時代に対応した独自の空間演出に趣向を凝らしているのだ。同時に地域に開かれたホテル作りも目指し、ホテル入口近くに屋台を設け、ゲストと地域の交流の場としてのロビー作りも意図している。極限まで高効率追求主義を追求する一方、人肌っぽい催事や交流も大切にしていく姿勢をみせているのだ。全く新しい発想とコンセプトを打ち出したWellstayの次の一手にも是非期待したい。