緋咲 レイラ 様
『学びは、面白い。』という信念のもと、デザイン、ゲーム、スポーツ、パフォーミングアーツから、ビジネス系資格・技術などまで、幅広く教育事業を展開するヒューマンアカデミー株式会社。その全日制部門である総合学園ヒューマンアカデミーが2022年4月に新設した「動画クリエイターカレッジ」では、学生たちが動画作りを学ぶための機材として多くのαを導入しています。そこに込めた想いについて、同カレッジで学科主任を務める緋咲レイラ先生にお伺いしてきました。
―まずは緋咲先生が教鞭を執る動画クリエイターカレッジについてもう少し詳しく教えてください。ここではどんなことを学べるのでしょうか?
緋咲:YouTubeなどの動画SNSを主要な舞台に、動画にまつわるクリエイションをしっかりこなせるクリエイターを育てていこうというカレッジです。動画SNSでは撮影・編集ができるだけでなく、自ら動画に登場して喋ったり、再生回数について分析できたりといった幅広いスキルが求められます。動画クリエイターカレッジではソフトの使い方や表現論、ビジネス・マネタイズといった座学から、実際に番組を企画・制作・配信する実習まで、2年制・1年次は週13コマ、2年次は週11コマの授業で幅広く学ぶことができます。
―動画クリエイターカレッジでは24台もの『α6400』、8台の『FX3』など、たくさんのαを導入いただいています。導入する機種を選定されたのは主に緋咲先生とのことですが、αを選んだ理由を教えていただけますか?
緋咲:私の本業、ライフワークはファッションデザイナーで、実は動画を専門に学んできた人間というわけではありません。ただ、ファッション表現の中で動画にすごく夢中になった時期があり、ファッションと動画、VR/AR、ドローンなどのデジタル技術を組み合わせて何かできないかいろいろ模索していました。その時、私が個人で購入して使っていたカメラが『α6400』なんです。店員さんのおすすめで選んだのですが、使ってみると瞳AFやタッチトラッキングなど、オートフォーカス性能が素晴らしく、カメラ任せにできる点がよかったです。また、ビデオカメラと違って動画と静止画両方撮影できることやEマウントレンズの選択肢の幅広さもあって、選んだカメラでした。そして、今回、動画クリエイターカレッジを始めるにあたり、『α6400』がぴったりだろうと考えたのです。
―かつての緋咲先生の学びを学生にも追体験してほしいということですね。
緋咲:そうですね。動画クリエイターカレッジはこれから動画を学ぶ学生が在籍しています。 なお、高田馬場の東京校で行われている講義を、北は札幌から南は福岡まで全国の校舎にリモートで展開しています。各校にそれぞれ3台の『α6400』と1台の『FX3』を割り当てています。今年度の学生は全国で計51名なので、2~3人で1台のαを共有して学ぶイメージですね。レンズは単焦点レンズ『E 35mm F1.8 OSS』、広角レンズ『E 10-18mm F4 OSS』、ズームレンズ『E PZ 18-105mm F4 G OSS』を各校1セットずつ購入。これも私が実際に使っていた組み合わせです。なお、東京校の『α6400』は、他校に授業内容を配信するためのカメラとしてもスイッチャーと組み合わせて使っています。当たり前ですが、Webカメラとは画質や色、明るさなどが全然違いますね。
―『α6400』と『FX3』の使い分けについて教えてください。
緋咲:当初、私自身は『α6400』だけで充分だと思っており、『FX3』を導入する予定はなかったのですが、撮影を教えるプロカメラマンの先生からフルサイズのカメラもあったほうがよいと言われて購入しました。その際、『α7 III』なども候補に挙がったのですが、動画をメインに学ぶということで、Cinema Lineカメラの『FX3』にしています。現在はまだ授業が始まったばかりで『α6400』をメインに教えているのですが、すでにある程度、カメラ知識のある学生からは早く『FX3』を触らせてほしいとせっつかれていますね。今後、より高度な撮影を学ばせていく段階で『FX3』が活躍してくれるだろうと想定しています。
―実際にαを使っている学生からの評判はいかがでしょうか?
緋咲:とても好評です。授業中だけでなく、土日も学校に来てカメラをいじっている学生も多いですね。ジンバルに『α6400』をセットして外に持ち出すというのもよく見かける光景です。αに触る体験を通して、学生の中でこれまで撮影と編集だけだと思っていたクリエイターの世界が、ものすごく広がっているのを感じます。
―動画クリエイターカレッジの学生はαでどういった作品を撮っているのですか?
緋咲:現時点では番組の配信が多いので、基本的には「人」が中心ですね。ロケでの撮影でも人を追い撮りなどしています。ただ、そうした中でもある他校舎の学生がチャンバラを長回しで撮ったり、番組作りの中でカードゲームの様子を真上から撮影したり、じわじわといろいろなことを試し始めているようです。
―そうした中で先生の印象に残っているものがありましたらぜひ。
緋咲:先日、実際のCMを再現するという授業があったのですが、そこでグラフィックアートを専門にしている先生から、露出のコツなどプロの現場で使われている撮り方を教えてもらい、学生が『α6400』で驚くほど再現性の高い映像を撮影していて感心しました。
―『α6400』は分類としてはコンスーマー向けモデルだと思うのですが、それでもプロ顔負けの映像を撮れてしまうのですね。
緋咲:はい、『α6400』でも充分にそうした映像の基礎を学ぶことができると考えています。学生からも物足りないという声は出てきていません。
―今後、動画クリエイターカレッジではαを活用した、どのような学びを提供していくかを教えてください。
緋咲:学生に共通する志向として、シネマティックな映像を撮ってみたいというものがあります。まずはそれを一緒になって追求していきたいですね。あと、ヒューマンアカデミーにはデザインからスポーツ、保育士まで、さまざまな仕事を志す人が集まっています。せっかくこういった環境があるのですから、そうした人たちの活躍を、より美しく、かっこよく撮影できる技術も身につけさせてあげたいです。
来年は、今年入学した学生が2年生になり、新1年生も入学してきます。1年生の人数は今の倍を目指しているので、学生が増えていく中で、これまで以上に多くの学びや発見があることを期待しています。もちろん、αもさらに追加導入していく予定です。
使用機材紹介
ヒューマンアカデミー株式会社
※本ページ内の記事・画像は2022年8月に行った取材を基に作成しています。
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