ソニーのデジタル一眼カメラでは、「APS-C」と「フルサイズ」の2つのイメージセンサーを採用しています。センサーサイズの違いがどのように写真に影響するのかは「カメラのイメージセンサーサイズの違いとは」でご紹介しましたが、ここではAPS-C機とフルサイズ機のレンズの選び方についてお伝えします。
カメラのレンズを通った光は円状になって結像します。この円の範囲が「イメージサークル」です。
結像した画像は、イメージセンサーのサイズで切り取られ、「写真」になります。
フルサイズのレンズとAPS-Cのレンズでは、イメージサークルの大きさが異なります。
ソニーのデジタル一眼カメラの中でもミラーレス機(ILCE-**、NEX-**)が採用しているマウント規格(ボディとレンズを接続する部分の規格)をEマウントといいます。Eマウントレンズにはフルサイズ対応のレンズとAPS-Cサイズ対応のレンズがあります。
APS-Cサイズ対応のレンズは、カメラ本体と同様に軽量・コンパクトな設計が可能です。一方、フルサイズ対応のレンズはフルサイズセンサーサイズの描写力を最大限に発揮できるよう作られています。
α7シリーズ(フルサイズセンサー)にAPS-C対応のEマウントレンズを装着した場合は、APS-Cセンサーサイズにクロップ(画像の一部を切り出すこと)をして撮影されます。
フルサイズ対応Eマウントレンズがイメージサークルをカバー
全てのEマウントレンズが
イメージサークルをカバー
同じEマウントのボディなら、APS-Cセンサー搭載カメラにフルサイズ対応Eマウントレンズ、フルサイズセンサー搭載カメラにAPS-C対応Eマウントレンズを装着することが可能です。
ただし、フルサイズセンサー搭載カメラにAPS-C対応Eマウントレンズを装着する場合には注意が必要です。一般的に、フルサイズのボディにAPS-Cのレンズを装着すると、イメージサークルよりもセンサーで写るサイズが大きくなるため、四隅が暗く写る「ケラレ」という状態になります。一方、デジタル一眼カメラαの場合は、フルサイズであっても「APS-Cサイズ撮影」を設定*することで、「ケラレ」のない写真を撮影することができます。
* 初期設定では装着したレンズを自動で判別する設定になっています
フルサイズ対応Eマウントレンズは、フルサイズセンサー向けに作られたレンズなので、より高解像で美しい描写が可能です。先進の光学技術を取り入れたレンズの種類も充実。
また、APS-Cセンサー搭載カメラで使うと焦点距離換算で1.5倍相当の画角となり、より遠くの被写体を大きく捉えることができます。
さらに、高画素のカメラに十分対応できる描写力を備えているため、将来、高画素のカメラに買い替えても引き続き使用可能。また、APS-C機とフルサイズ機を併用する場合でも、新たにフルサイズ用レンズを買いそろえる必要がなくおすすめです。
35mmフルサイズ用レンズ
センサーサイズが大きい分、レンズも大きくなりがち。
35mmフルサイズセンサーの
描写を最大限に発揮できる設計
APS-Cセンサー用レンズ
センサーに合わせて設計されているため、
カメラ本体と同様に軽量・コンパクト。
機動性に優れたシステムをリーズナブルに構築できる
品名の先頭に付いている文字が「FE」の場合は35mmフルサイズ用、「E」の場合はAPS-Cセンサー用です。
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