ダイハツ工業株式会社 様
ダイハツ工業株式会社
デザイン部
主査
村上 英司 様
ダイハツ工業株式会社
デザイン部
モデルクリエイト室 室長
映像企画Grグループリーダー
大山 博之 様
ダイハツ工業株式会社
デザイン部
デジタル開発改革室
XR推進グループ
中野 文裕 様
ダイハツ工業株式会社(以下、ダイハツ)は、1907年(明治40年)3月の創業以来、「お客様に寄り添い、暮らしを豊かにする」という考えのもと、軽・小型自動車を主力とした国内事業、インドネシア・マレーシアでの現地生産などによる海外事業、トヨタグループの一員としての受託生産、共同開発、OEM事業の、主に3つの事業を展開してきました。当社のスモールカーは、環境に優しく、お求めやすい価格と使いやすさで、人々の暮らしを支えており、これからも、それぞれの地域、お客様一人ひとりの生活に、真摯に向き合い、自分らしく軽やかなライフスタイルを実現できる製品・サービスをお届けするため、さまざまな取り組みを進めてまいります。
村上様:ダイハツが大阪府池田市に構える「デザインセンター」は、デザイン開発のスピードアップと品質の向上により、さらに魅力的なクルマを生み出すことを目的として2000年に建設されました。本施設ができたことで、当時それまで分散していたデザイン部門と、関係する設計 / 企画部門が一つの建物内に統合され、企画からアイデアスケッチ、クレイモデル製作、プレゼンテーション、図面化に至るまで一連の流れでデザイン開発が行えるようになりました。
昨今、世の中の変化や進化は目まぐるしく、車両のデザイン開発においても、より速いスピード、より高い精度が求められるようになっています。これまでのフィジカルなものづくりから、デジタル機器を中心した体制へのシフトが加速しており、提案する側にとっても判断する側にとっても、さらに高精細にデザインを表示できる映像装置が必要とされています。これまでは卓上に設置した大画面のモニターなどでデザインを確認していましたが、クルマを1/1の実寸大で表示できる大型LEDウォールの設置が急務となっており、ディスプレイの検討を開始。さまざまな選択肢を比較する中でソニーの『Crystal LED』を知り、これならばより精度の高い判断ができ、デザイン開発のさらなる効率化が図れると考え、今回の導入を決定しました。
ダイハツ工業『デザインセンター』に設置された
Crystal LED
大山様:これまで使用していたモニターでは細部の黒がつぶれてしまい、それが素材の色なのか陰影なのか、正確な判断がしにくい部分がありました。それもあって初めてCrystal LEDの映像を見たときは、その色域の広さに驚き、特に黒の締まりに感激したことを覚えています。黒いパーツの立体感や、影の階調の再現が優れていて、クリーンでありながら奥行きが感じられます。これまでさまざまなLEDウォールを見てきましたが、これなら2次元の限界を超え、私たちの開発にも十分活用できると初めて感じました。実際に使用するデザイナーやモデラーにも実機を確認してもらい、納得のうえでCrystal LEDの採用が決まりました。
また、従来はプロジェクターを使用することもありましたが、室内を暗くしなければいけませんし、画質も満足のいくものではありませんでした。Crystal LEDのZRD-BH15Dは、高い輝度と表示面の低反射性能で、明るい環境下でも画質の劣化がなく表示できるところも気に入っています。
クルマのクレイモデルとCrystal LEDを活用して
デザイン検証を行う様子
中野様:私もCrystal LEDは輝度が高く、黒から白にかけての階調表現の幅がかなり広いと感じました。今まで黒つぶれや白とびして再現性を上げられなかった細かな面質や面の表情といった部分が、これなら表現をさらにもう一段階向上できるのではないかと期待感が高まりましたね。
導入後、通りがかったデザイナーやモデラーが、このディスプレイの映像の前で足を止められることが多いのも印象的でした。これまでさまざまな機器を導入してきましたが、そういった反応は珍しく、カタログの性能表や数字を見ただけでは伝わらない、人を引き付ける表現力や魅力が備わっているディスプレイを導入できて本当によかったと感じています。
大山様:ディスプレイの選定にあたっては、メンテナンスなど保守面も重視しました。他のLEDディスプレイでは購入時期に補給部品を準備しておく必要があるのに対し、Crystal LEDは購入時期にかかわらず、追加パーツをすぐに準備し交換できるという安心感がありました。また、ダイハツは環境への貢献にも力を入れていますので、低消費電力など省エネ性能も導入のポイントになりました。
今までの表示装置は若干リアリティーに欠け、画面が小さく表示エリアが限定的だったこともあって、なかなかデザイナーに使ってもらえないこともありました。今回の導入によってリアル感が向上し、クルマや背景に違和感がなくなったことで、外国の街並みなどグローバルな環境や室内・屋外それぞれの天候の違いなど、ありとあらゆるシーンでのクルマの見え方を検証できるようになりました。それがデザイナーのモチベーション向上につながり、デジタルでの開発が徐々に根付いてきているのを感じます。
中野様:ディスプレイの検討段階では、快くCrystal LEDの実機を確認できるデモの機会をいただきました。実際に設置した大きさに近いサイズの画面で、普段私たちが見ているデータを持ち込んで確認できたことも、今回の導入の後押しになりました。また設置工事に際しては、ダイハツの安全基準を考慮した設置計画とフレーム構築の提案をいただき、スムーズに導入を進められ大変助かりました。
村上様:今後も、拠点間による遠隔での意匠検討やさまざまなプレゼンテーションなどで、Crystal LEDを活用していきます。そうすることでデジタルを活用する領域をさらに広げ、よりクリエイティブな仕事がしやすい環境づくりに取り組んでまいります。
Crystal LED ZRD-BH15D
サイズ:横6.10m × 高さ2.74m キャビネット数:10 × 8=80キャビネット
解像度:3,840px × 1,728px
Crystal LEDは、ソニーが開発したスケーラブルな高画質LEDディスプレイシステムです。独自の高画質化技術により、高コントラスト、広色域での映像を追求し、圧倒的なリアリティーで没入感と臨場感あふれる映像表現を実現。さらに、ベゼルフリーで目地のない大画面と、軽量かつ壁掛けやカーブした場所などへの柔軟な設置性を両立しています。ショールームやロビー、会議室など、さまざまな空間デザインの可能性を広げると同時に、クリエイターの創造力を刺激する先進の映像体験をお届けします。
Crystal LED BHシリーズ
ZRD-BH15D
左:ダイハツ工業株式会社 デザイン部 主査 村上 英司 様
中:ダイハツ工業株式会社 デザイン部 モデルクリエイト室 室長
映像企画Grグループリーダー 大山 博之 様
右:ダイハツ工業株式会社 デザイン部 デジタル開発改革室
XR推進グループ 中野 文裕 様